ロシア売り加速＝通貨や株価暴落、アルミは最高値

　【ロンドン時事】ロシアのウクライナに対する軍事侵攻を受け、２４日の金融市場では欧米諸国による経済・金融制裁の懸念からロシア関連の資産が大きく売られた。外国為替市場では、ロシア通貨ルーブルが対ドルで一時１ドル＝９０ルーブルに迫り、過去最安値水準に下落した。 　ロシア中央銀行は為替介入や空売り禁止などを表明。その後は幾分和らいだが、急激なドル高・ルーブル安はなお続いている。 　２４日のモスクワ株式市場では、ロシアを代表する株価指数モエックスが前日比３３％超の暴落となった。証券取引所は一時売買を停止したが、投資家の投げ売りは止まらなかった。国営天然ガス独占企業ガスプロムは約２５％安、金融大手ＶＴＢ銀行は約４０％安と、それぞれ大きく値を下げた。 　ロシアの長期金利の指標となる１０年物国債利回りは、前日までの１０％台から２４日には一時１４％台まで急上昇（債券価格は急落）。通貨、株式、債券のトリプル安となった。 　国際商品相場では、アルミニウムが過去最高値を更新した。世界のアルミ生産の約６％を占めるロシアのアルミ大手ルサールに対する経済制裁で供給が細るとの懸念が広がった。ロンドン金属取引所（ＬＭＥ）のアルミ３カ月物はトン当たり３４８０ドルまで上昇し、２００８年に付けた最高値を上回った。　【時事通信社】