道端でよく見かけるカタバミの仲間、オキザリスは小ぶりな花を咲かせる球根植物です。可愛らしい見た目と違って、丈夫で育てやすくガーデニング初心者でも育てやすいです。
地植えにすればグランドカバーとしても楽しめますし、カラーリーフとして寄せ植えのアクセントにも使えます。
オキザリスの育て方や花言葉、注意点など初心者でもわかりやすく紹介します。
秋から冬に咲くオキザリスとは
小ぶりで可愛らしい花と三つ葉が特徴 のオキザリスは、 南アフリカなど熱帯地域が原産のカタバミ科の球根植物 で日本にも数種類が自生しています。日光が当たる昼間に花を咲かせて、夕方になると花を閉じるので観察すると面白いですよ。
寒さにとても強く丈夫で育てやすいため、ガーデニング初心者でも簡単に育てられます。
800種類もの品種 があり、 花色や咲き方、開花時期など個性豊か です。日本には江戸時代頃に渡来し、戦後に冬の花として人気になりました。繫殖力がとても強いので、子孫繫栄の願いを込めて片喰門という家紋のモチーフにもなっています。
オキザリスの花言葉
オキザリスの花言葉は、 決してあなたを捨てません・輝く心・喜び・母の喜び です。
オキザリスは シュウ酸を含む植物 で、研磨剤がない時代はオキザリスで鏡などを磨いていたため、ピカピカになった鏡からこの花言葉がついたと考えられています。
また、オキザリスはどんなところでも育つ厄介なカタバミの仲間なので繫殖力がとても強いです。
よく増えるので、「決してあなたを捨てません」という決意表明が花言葉の由来になったようですね。
オキザリスの注意点
可愛らしく育てやすいオキザリスですが、シュウ酸を含んでいるので一部の種類を除いて食用には向いていません。 アルカノイド系の毒性を含んでいて、誤飲してしまうと下痢、腹痛などの中毒を起こしてしまいます。大量に摂取すると肝機能障害を起こす場合もあります。
特に 犬や猫などのペットを飼っている場合は、取り扱いに注意が必要 です。ペットが誤飲すると、けいれんや下痢などを起こしてしまいます。誤飲してしまった場合は、かかりつけの動物病院に連れていきましょう。
庭でオキザリスを育てるときは、ペットがいたずらしないよう気を付けたいですね。
オキザリスの育て方
丈夫で育てやすく開花時期が長いので、花の少ない冬の時期に咲いてくれるオキザリスはガーデニング初心者でも育てやすいです。日本の気候に合っているのと、球根植物なので一度植えたらほったらかしでも元気に育ってくれますよ。
オキザリスの詳しい育て方や植え替え方法など詳しくご紹介します。
置き場所
オキザリスは 日当たりと風通しがよい場所が大好きです。 日当たりが悪いと花付きが悪くなってしまうばかりか、徒長してうまく育てることができません。
オキザリスには、最低でも6時間以上 日光に当てたいです。日光が好きとはいえ、真夏の直射日光は苦手で葉焼けの原因になってしまいます。風通しがよい明るい日陰で管理するか、遮光するとよいでしょう。
水やり
オキザリスは球根に水分や養分を溜め込むので 水やりは少なくても大丈夫です。 水の与えすぎは株が蒸れたり 根腐れの原因になったりとトラブルの原因に なります。
水やりの目安は 鉢の土が乾いたら、鉢底穴から水が出るぐらいたっぷりと水やりしましょう。
夏は様子を見て、涼しい時間の朝か夕方に水やりをします。
地植えの場合は植え付け後1か月ほどはこまめに水やりをしますが、根が張ってからは降雨に任せて大丈夫です。
使う土と肥料
オキザリスは 水はけがよければ土質を選びません。 市販の花と草の培養土を使えば、簡単に育てることができます。自分で土を作るときは、 赤玉土小粒7:腐葉土3の割合で混ぜ合わせましょう。
植え付けの時に マグアンプなどのを緩効性肥料を混ぜ合わせておきます。 オキザリスは痩せてた大地でも元気に育つため、 肥料を与えすぎてしまうと葉だけがよく育ち花が咲かない「草ボケ」 を起こしてしまうので肥料の与えすぎには気を付けましょう。
植え付け時期と植え替え
植え付け時期は気温が安定してきた 春と秋が最適 です。種類によって植え付け時期が異なるので、球根を購入したら名前で調べてみるとよいでしょう。
オキザリスは植えっぱなしにしてもよく育ちますが、花付きが悪くなってきたなと感じたら球根を掘り起こし、暗くて涼しいところで保管します。
植え付けや植え替えをする場合は、春と秋にします。地植えの場合は球根の尖っているほうを上にして、約15cmほど間隔をあけて植え付けます。
鉢植えの場合は、水はけのよい土を入れたら鉢に1cmほどの深さに植え付けします。
つきやすい病害虫
丈夫で病害虫の被害に合いにくいオキザリスですが、 さび病やうどんこ病 にかかってしまう場合があります。
葉に茶色っぽい斑点や粉をまぶしたように白くなり始めたら、病気の可能性があるので早めに対処しましょう。
原因は、高温多湿で雨が多いとカビ菌が繫殖して病気になることが多いです。
対処法として、感染した株を引き抜き、風通しをよくしてベニカスプレーなどを散布しておきましょう。普段から異常がないか観察するとよいですね。
オキザリスにつきやすい病害は アブラムシとハダニ です。
年中発生しやすく、新芽や茎など柔らかい部分に寄生して、植物の汁を吸って株を弱らせてしまいます。排泄物を媒介にして病気を引き起こすので、非常に厄介な害虫です。
繫殖力も強いので見つけたら早めに駆除しましょう。植えつけの時にオルトランを土に混ぜておくと、病害虫が寄ってこないので便利です。
冬越し方法
オキザリスの耐寒性は5℃ほどで、花を咲かせた後は休眠期に入ります。地植えの場合は、凍結してしまうと株がダメになってしまうので、 寒冷地などは敷きわらや腐葉土などでマルチングしましょう。
寒冷紗を掛けると、霜によるダメージを軽減してくれますよ。
鉢植えの場合は、霜に当てないよう軒下などに置いておきます。心配なら室内の明るい窓辺に置くと、冬越しやすくなりますよ。
オキザリスを育ててみよう
可愛らしい花を咲かせるオキザリスは、寒くて花が少ない時期に咲いてくれる貴重な植物です。花だけではなく葉もカラフルなので、カラーリーフとしても人気があります。800種類以上あるので、花色から咲き方などお気に入りを探すのも楽しいですよ。
一度植えたらほったらかしにしても元気に育つので、ガーデニング初心者でも始めやすいです。植えつける種類を変えれば、一年中花を楽しむことができるでしょう。
椎名淳美
余暇プランナー
園芸店で1つのサボテンに出会ってから、多肉植物の魅力にどっぷりハマってしまった茨城在住の主婦です。多肉植物を育て始めて4年目を迎え、気が付いたら150種類以上の多肉植物と猫2匹と暮らしています。 季節の花と多肉植物を育てながら 今までの経験を生かし、ガーデニングの伝えるため植物系ライターを始めました。植物の育て方や寄せ植えの仕方、トラブルの対処方法について執筆していきたいと思います。 最近、VTuberにハマっていて、昔から得意だったハンドメイドで自分なりの推し活を楽しんでいます。簡単に作れる推しグッズをご紹介します。