園芸店に行くとバラのような葉っぱを付けた多肉植物を見たことはないですか。
多肉植物は葉っぱに水分を貯めるので、乾燥に強くお手入れも簡単なので園芸初心者でも育てやすいです。
この記事では、多肉植物に興味はあるけど、始め方や育て方が分からないという方向けに、ポイントや肥料のメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
多肉植物とは?
多肉植物は メキシコやアメリカなどが原産の植物 で、ムチムチした葉に水分を貯めこむので 乾燥にとても強い です。
よく見かける サボテンやアロエも多肉植物の仲間 ですよ。
種類によって姿形が様々で、花のように葉を広げるものや、葉っぱが半透明だったり、棘がかっこよかったりととても個性的な植物になります。
花や野菜のように頻繫に水やりをしなくていいのと、放任でも元気に育つので初心者でも簡単に育てることができますよ。
多肉植物の育て方3つのポイント
多肉植物を育てる時には3つのポイントがあります。
- 日当たり
- 水やり
- 風通し
この3つに気を付けると、病気や害虫の被害にあいにくく綺麗に育ちます。
詳しく説明しますね。
日当たり
ホームセンターや100円ショップなどで室内に置かれている多肉植物ですが、実は 日光が大好きな植物 です。
多肉植物の原産地メキシコなどは、強い日差しが照りつける厳しい環境なので日光を欲しがります。
日照不足だと変に間延びしてしまったり、病気にかかりやすくなってしまいますよ。
綺麗に育てるためにも、 一日に6時間以上日光には当てたい ですね。いくら日光が好きとはいえ、長時間室内に置かれていた苗をいきなり直射日光に当たる環境に置いてしまうと、葉を痛める原因になってしまいます。
買ってきたばかりの苗は、最初は日当たりの良い場所でレースカーテン越しに置いて、徐々に軒下から直射日光が当たる場所に移して家の環境に慣らしていきましょう。
水やり
多肉植物の水やりは、 基本的に1週間に1回程度 で大丈夫です。葉に水分を自分で貯められるので、頻繫に水やりしなくても大丈夫ですよ。
むしろ毎日水やりをしてしまうと、 根腐れを起こして枯れてしまう原因 になってしまいます。
葉にしわが寄って来た、触ってみて葉に張りがないと感じたら、多肉植物が水を欲しがっているサインなので、鉢底から水が出るぐらいたっぷりと水やりしましょう。
鉢を持ってみて軽く感じたら水やりのタイミングなので水やりをしても大丈夫ですよ。
我が家では、季節ごとに水やりの頻度を変えています。
【 春 】
多肉植物の成長期なので、水をほしがります。水やり頻度は3~4日置き、鉢底穴から水が出るぐらいたっぷりと水やりします。
【梅雨から夏】
多肉植物が苦手な高温多湿なため、 梅雨時期は水やりしない です。梅雨が明けて本格的な夏は、気温30度以下なら涼しい夕方に週に1度水やりします。
気温33℃以上だと葉っぱが変色してしまったり、葉っぱがバラバラになってしまったりとトラブルの原因になりやすいので水やりは控えています。
【秋】
暑さが和らいできたら、成長期で葉の動きが活発になるため、春と同じ3~4日おきに水やりします。
【冬】
最低気温が0℃までは、一週間に一度ぐらいの頻度で水やりをし、最低気温がマイナスになり始めたら凍結の心配があるので水やりをストップし 暖かくなるまで断水 します。
葉の乾燥が気になるようなら気温が0℃以上一週間以上続く時に、コップ半分ぐらいの水を与えています。
風通し
風通しが悪いと、多肉植物の葉が半透明に変色してしまったり、多肉植物がバラバラになってしまったりと上手く育てることができません。
アブラムシやカイガラムシが繫殖する原因にもなってしまうので、注意が必要です。鉢を置く時に、すき間を開けて風通しを良くするといいでしょう。
室内やベランダで風通しがどうしても悪くなってしまう場合は、サーキュレーターなどを活用するとよいですよ。
多肉植物の土は何がいい?
気に入った多肉植物を買ってきたはいいが、土は何がいいのか迷ってしまいますよね。
多肉植物と相性がいいのは 水はけのいい土 になります。水やりをして1週間以上、土が乾かない状態が続いてしまうと根腐れしてしまうので注意が必要です。水はけのいい土は、土の粒が大きいので鉢に余分な水が残らないのと水やりをした時に空気が入るので根腐れのリスクを減らすことができますよ。
ホームセンターなどでは、 サボテンや多肉植物専用の土 が売られているので、こちらを使うと安心です。
もし、専用の土が見つからない時は、花や草木の培養土に赤玉土細粒と鹿沼土細粒を混ぜると水はけを調節できます。
多肉植物には肥料は必要?肥料のメリットとデメリット
多肉植物に肥料を与えてもいいのかは、難しいところですね。多肉植物は基本的に肥料が無くても育ちます。種類によっては、肥料を欲しがる多肉植物もあるので一概に肥料は与えない方がいいとは言い難いですね。
我が家では、4年間肥料を与えなくても、日の光と水のみで元気に育っています。
では、肥料のメリットデメリットをご紹介しますね。
肥料のメリット
肥料のメリットは、成長するのに必要な養分が得られることです。肥料を与えると葉っぱや根の成長を助けてくれるので、大きく育ちますよ!
生育が良くなるので、子株も吹きやすくなります。
肥料のデメリット
肥料のデメリットは、多肉植物の魅力である紅葉が綺麗に染まらない、肥料を与えすぎると肥料焼けを起こしやすいということです。
そのため、我が家では今まで肥料を与えないで育てていました。寒くなってくると、多肉植物は寒さに耐えるために葉を紅葉させていきます。
色の変化がとても美しいのですが、紅葉時期に肥料を与えてしまうと紅葉の色が綺麗に出ず、くすんだような色になってしまうのです。
肥料は、株の成長を助けてくれますが、与えすぎると根っこが肥料焼けを起こしてしまい根腐れや病気の原因になりやすいです。多肉植物の育成に慣れないうちは、肥料を与えない方が管理しやすいかもしれないですね。
肥料を与えたい時は春や秋の植え替え時に、ゆっくりと養分が溶け出していく、緩効性化学肥料を数粒土に混ぜておくといいですよ。
混ぜる際は、最初は肥料の量を少なめに与えると失敗しなくて済みます。
この春は可愛くて育てやすい、多肉植物始まてみませんか
春はホームセンターや100円ショップでも取り扱いが増えるので、お気に入りの多肉植物が見つかるも知れません。
これからの時期は、多肉植物の成長期なので、これから多肉植物を始めたい方にはベストシーズンです。多肉植物は丈夫で育てやすく、水やりを頻繫にやらなくても大丈夫なので、園芸初心者でも簡単に育てられます。
肉厚で個性豊かな多肉植物ぜひ育ててみてくださいね!
椎名淳美
余暇プランナー
園芸店で1つのサボテンに出会ってから、多肉植物の魅力にどっぷりハマってしまった茨城在住の主婦です。 多肉植物を育て始めて4年目を迎え、気が付いたら150種類以上の多肉植物と暮らしています。 季節ごとに違う姿を見せてくれる多肉植物に癒されますよ。 今まで育てた経験を生かし、多肉植物の魅力をお伝え出来たらいいなと思い、植物系ライターを始めました。多肉植物の育て方や寄せ植えの仕方、トラブルの対処方法について執筆していきたいと思います。