暑さが和らいできた頃に咲き始めるガーデンマムは、カラフルで可愛いらしいので根強い人気がありますね。丈夫で育てやすく耐寒性も高いので、ガーデニング初心者でも育てやすいです。日当たりと刈り戻しの時期に気を付ければ、毎年花を咲かせてくれますよ。
ガーデンマムの育て方から花言葉、活用方法まで幅広くご紹介しますね。
育てやすくて可愛いガーデンマムとは
ガーデンマムはもともと 日本で栽培されている菊が原種 で、 ヨーロッパで品種改良されたのがガーデンマム です。キク科の多年草の植物で、日本の気候にとても合っているため ガーデニング初心者でも育てやすい ですよ。一株植えるとドーム状に広がって育ってくれるので見ごたえがあります。
開花時期は9月~11月 で、切り花にしても花もちがよいため仏花などに使われていますね。
花の色は黄色、オレンジ、濃いピンク、薄ピンク、赤、紫、薄緑などカラフルで、八重咲きもあり お気に入りを見つけるのが楽しいです。
ガーデンマムの花言葉
ガーデンマムの花言葉は 高潔、清らかな愛、あなたを愛す、生命力 です。菊の花は古くから皇室の家紋に使われるぐらい、馴染み深く高貴で厳格な花姿をしていますね。
このことから「高貴」は菊(マム系)全体の花言葉として使われています。
また、清らかな愛や生命力は、ガーデンマムの花は花弁が多く絵に描いたようなお花の形をしています。シンプルな見た目のものが多いので、 清らかな愛 や あなたを愛す などの由来になりました。
ガーデンマムの活用方法
ガーデンマムは切り花にして飾るだけじゃなく、様々な活用方法があります。ブーケなどのアレンジにもよく使われていますね。 ドライフラワーを作ってハーバリウムなどハンドメイドの材料に もできますし、 プリザーブドフラワーにしてお世話がいらないインテリアに してもおしゃれです。
ドライフラワーはおうちでも簡単に作れるので、ぜひガーデンマムを使って楽しんでみましょう。自分の庭で育てた花を使って作るハンドメイド作品は格別ですよ。
ガーデンマムの育て方
ガーデンマムを育ててみたいけど、置き場所やお世話のやり方が難しそうと思っていませんか。ガーデンマムを綺麗に育てるコツは、よく日光に当てて水と肥料をこまめに与えることです。
コツさえ分かればガーデンマムは初心者でも簡単に育てることができますよ。
それでは、ガーデンマムの詳しい育て方を詳しく説明しますね。
置き場所
ガーデンマムは 日当たりがよい場所が大好き です。日当たりがよい場所で管理すると花付きがよくなり、全体のボリュームがアップしますよ。ただし、ガーデンマムは 短日植物 なので、 夜に光に当たってしまうと開花しない性質があります。 夜は部屋の照明の光に当たらないようにしましょう。
花を長持ちさせたい場合は、雨に当てないようにすると花が傷みにくくなりますよ。風通しがよく雨が当たらない軒下で管理するとよいです。
水やり
ガーデンマムの水やりはとっても簡単です。 鉢の土の表面が白く乾いたら鉢底から水が出るぐらいたっぷりと水やりします。 葉や花に水をかけてしまうと痛みや病気の原因になるので必ず株元にかけるようにします。
基本的にガーデンマムは水切れしにくいですが、 水分が足らないと花付きや葉付きが悪くなってしまいます。 開花時期はこまめに水やりしましょう。
受け皿に溜まった水をそのまま放置してしまうと、根腐れの原因になってしまうため、水やりをした後は受け皿に溜まった水はこまめに捨てます。
寒くなってきたら水やりの頻度を下げて冬越しに備えます。
使う土と肥料
ガーデンマムは 水はけと保肥性のよい土を好みます。 弱酸性で有機質が豊富だとガーデンマムはよく育ちますよ。 市販の花と野菜の培養土か菊専用の用土 が、販売されているのでこちらを使うと簡単です。自分で作りたい場合は 赤玉土中粒:5腐葉土:3ピートモス:2の割合で混ぜ合わせる とよいですね。
肥料ですが、ガーデンマムなどの菊は、開花時期に肥料を多く必要とします。肥料が足らないと花付きが悪くなってしまうので 3月~11月は月に一度緩効性肥料を与えます。
肥料選びに迷ったら菊専用の肥料があるので、こちらを使ってみてください。
刈り戻しと摘芯
刈り戻しの作業は、ガーデンマムが 夏越しや冬越しをするために必要な作業 になります。年に1回の刈り戻しをしておくと、翌年も綺麗に咲いてくれますよ。
刈り戻しの時期は花が終わった11月頃に、地上部から3~5cmほど残してバッサリ切ってしまいます。 刈り戻しをした後は、霜が当たらない軒下に置いて管理します。 耐寒性が高いガーデンマムは屋外での冬越しが可能です。
ガーデンマムをドーム状に育てたいなら 摘芯 をしましょう。新芽が生えてくる4月と7月に新芽の先端を切って脇芽を増やしておきます。 摘心することで、脇芽が増えてドーム状に育てることができますよ。
摘心は夏前に終わらせておかないと、開花時期に花が咲かなくなってしまうので注意しましょう。
ガーデンマムに付きやすい病害虫
ガーデンマムが、 かかりやすい病気は葉枯病と白さび病 です。
葉枯病は地中にいるセンチュウが原因の病気 で、葉が黄色く変色してしまいます。症状が進行してしまうと、葉が枯れて株全体が弱ってしまうので、症状が出た葉を取り除き株をきれいに保ちましょう。
白さび病は、葉に白い斑点が出てきて最悪の場合株が枯れます。 カビ菌が原因の病気で、高温多湿の梅雨から夏時期に発生しやすいです。ベニカスプレーなどの殺菌殺虫剤を使って進行を抑えます。
ガーデンマムに 付きやすい害虫は、アブラムシ、ヨトウムシ、キクスイカミキリ です。見つけ次第駆除し、植え付けの時に、オルトランを混ぜ込んでおくと広い範囲の害虫を予防できますよ。
キクスイカミキリは4月~5月に発生 し、菊の新芽に卵を産み付けて菊を傷つけてしまいます。キクスイカミキリに傷をつけられた菊は、萎れてしまい水やりしても元に戻りません。
症状が出ている場所を切り取って増えるのを防ぎましょう。また、ヨモギなどの雑草が近くに生えているとキクスイカミキリが寄ってきやすくなるので、生えていていたら抜いてしまいましょう。
これからの時期にピッタリなガーデンマムを育ててみませんか
ドーム状にこんもりと咲くガーデンマムは、秋の訪れを教えてくれますね。
小ぶりな花が咲くガーデンマムは、切り花で楽しんでも、ドライフラワーにして楽しんだりと幅広く使うことができます。花の色や咲き方にも種類が多いので、ぜひお気に入りを見つけてみてください。
刈り戻しをしっかりし、霜が当たらない軒下で管理すれば冬越しも怖くないですよ。
椎名淳美
余暇プランナー
園芸店で1つのサボテンに出会ってから、多肉植物の魅力にどっぷりハマってしまった茨城在住の主婦です。 多肉植物を育て始めて4年目を迎え、気が付いたら150種類以上の多肉植物と猫2匹と暮らしています。 季節の花と多肉植物を育てながら 今まで育てた経験を生かし、ガーデニングの魅力をお伝え出来たらいいなと思い、植物系ライターを始めました。植物の育て方や寄せ植えの仕方、トラブルの対処方法について執筆していきたいと思います。