「庭に芝生を植えたけど、管理はどうすれば良い?」
「芝の元気がなく、枯れている部分がある」
この記事は、そんな方に向けて「芝生と上手くつきあう方法」について紹介します。この記事を読めば、初心者でも美しいグリーンカーペットをつくることができます。
それではどうぞ。
芝生と上手くつきあう5つのポイント
芝生を育てる5つのポイントは、次の通りです。
- 水はけ
- 芝刈り
- 肥料
- 水やり
- 雑草対策
以上の5つが、芝生を育てる基本的かつ最低限の作業になります。 この5つさえ行えば、芝生は元気に育ちます。ゴルフ場のような芝を目指す場合は、上記5つでは不十分ですが、自宅の芝であれば十分な内容です。
完璧を目指さず、ポイントを押さえて芝生と長くつきあい、美しいグリーンカーペットを維持してくださいね。
芝生が美しいと草花はいっそう引き立ち、家族や友人と楽しめる場所になります。
芝生にとって水はけはもっとも大切
芝生がよく育つ1つ目のポイントは「水はけ」です。
芝生が育つ条件は「日当たり・風通し・気温・水はけ」ですが、中でも水はけは特に重要です。
水はけが悪いと根に空気が届かず、芝は生育不良になります。また苔や藻が発生して、枯れてしまうこともあります。土が固くて水はけが悪い時は、根が張りにくく、いくら芝刈りや肥料、水やりを頑張っても空気が届かず成長しません。
では、自宅の芝が水はけが悪い時はどうすればよいか?
水はけをよくする方法は、以下の通りです。
芝をはがし、土を入れ替える
⇒効果的ではあるが、重労働なため、あまりおすすめではない。
スパイキングを行い、定期的に土を耕す
⇒畑のようにクワで耕せる訳ではないので、少しずつ時間をかけて土を柔らかくしていく。スパイキングには、根切りありと根切りなしの2種類がある。
コアリングを行い、土を改善する
⇒コアリングを行い、土を少しずつ入れ替えていく。作業時間やコスト、効果を考えると一番おすすめの方法。
※「スパイキング」や「コアリング」を行うことを「エアレーション」と呼びます。エアレーション作業を行うことで、芝生の根に新鮮な空気を与えて、芝生を若返らせることができます。
効果が高い順は、①コアリング②根切りありのスパイキング③根切りなしのスパイキングです。 芝の状態に合わせて①~③のエアレーション方法を考えます。注意点は、芝を張って1~2年は、エアレーションをすることで、めくれてしまうことがあるので様子を見ながら行います。
芝刈りで葉の密度を高めよう
芝生を育てる2つ目のポイントは「芝刈り」です。芝刈りは水はけと同じくらい重要です。
芝刈りをする目的は、主に2つ考えられます。
- 見た目をきれいに整える
- 葉の密度を高める
芝生をきれいに整えることによって、見た目が美しく草花も引き立ち、庭全体が引き締まります。
そして、芝刈りによって葉の成長をストップさせることで、土の中のランナー(匍匐茎)が成長して新しく芽を出します。結果、芝刈りを繰り返すことで葉の密度が高くなります。
反対に、芝刈りをしないとランナーの成長が遅く、なかなか密度が高まりません。芝刈りの回数によって密度に差が出ます。
芝生がもっとも成長する7月~8月は、1週間に1回の芝刈りをしても多すぎることはありません。
芝生にとって肥料は100%必要
芝生を育てる3つ目のポイントは「肥料」です。
肥料は芝生を育ててく上で必須です。
芝生は肥料なしで水だけでも育ちますが、色が悪かったり、部分的にはげたりと、きれいな芝生を育てることはできません。 芝の葉に「ツヤがない」「黄色っぽい」は肥料不足のサインです。
「どのような肥料をまけばよいか?」と迷うかもしれません。
肥料には化成肥料・有機肥料があり、どちらを使っても芝生の成長に大きな差は見られません。化成肥料・有機肥料それぞれにメリット・デメリットがありますので、 芝生や土の状態によって使い分けます。
ただ、1年目から肥料のことを細かく考えると負担が大きいので、ホームセンターに売っている「芝生用の肥料」が手軽でおすすめです。
水不足・水のやりすぎに気をつける
4つ目のポイントは「水やり」です。
水やりは、もしかしたら適当にやっているという人もいるかもしれませんが、真夏の炎天下では、水不足で枯れてしまうこともあります。
芝生は花壇や鉢と違って、さっと水をまいただけでは、葉が密集していることや土が踏み固められていることもあり、根の方まで水が届きにくいです。
そのため、しみ込ませるように、たっぷり水をあげます。
水やりの間隔は時期によって異なり、天気を見ながら決めます。
私は、基本的には乾いたらあげるようにしています。春・秋は1週間に1回程度、夏の暑い日が続く時は、ほぼ毎日あげています。
反対に、水をあげすぎることで枯れてしまうこともあります。私は、芝生を張って1~2年目の頃、一番難しいと感じたのが水やりでした。水はけの悪い箇所でも、水は必要と考え、黒っぽくなって枯らしてしまったこともありました。
あげればあげるほど良いという訳ではありませんので、 季節や土の状態を見ながらあげるようにしてくださいね。
雑草はこまめに取り除くのが近道
5つ目のポイントは、雑草対策です。
悩まされることの多い雑草は、こまめに取り除くことが重要です。 雑草は成長が早く、放置すると芝の生育を妨げ、病害虫の原因にもなります。
雑草が多くなると「芝刈りの時に一緒に刈れば良い」と思うかもしれません。しかし、スズメノカタビラやカタバミツメクサなどあっという間に大量発生してしまう雑草は、芝生と一緒に刈ってもなくなることはありません。
また、大量に発生してしまった雑草は、まとめて抜いてしまうと大きな穴があいてしまいます。手で取ることが難しくなると、芝生用の除草剤を使うことになります。
しかし、除草剤は少なからず芝生にもダメージを与え、成長が遅くなるというデメリットがあります。また、安全性や使用量にも気をつかわなくてはなりません。
なるべく除草剤に頼らなくても良いように、 少しずつ定期的に雑草を取り除くことが近道です。 私はいつもゴミ出しに行く前に10分程度ですが、芝生の雑草を取ります。
以前は、雑草を見つけるとムキになっていました。そして長い時間、雑草を取り続け、疲れていましたが、少しずつを日々続けることで楽になりました。
美しいグリーンカーペットを自宅で
以上で「芝生と上手くつきあう5つのポイント」について紹介しました。
芝生を植えたものの、2~3年であきらめる人が多いと聞きます。 芝生のある庭をつくるには、樹木や花と同じように「手間をかけて育てる」という気持ちが必要かもしれません。
少しでも参考になればうれしいです。
それではまた会いましょう。
mimo
余暇プランナー
東海地方在住、ライターのmimoです。趣味はガーデニングと読書、「晴耕雨読」はまさに理想の生活。 ただ、器用ではないため、植物を何度も枯らしています。それでも続けるのはガーデニングには魅力がいっぱいだからです。 ガーデニングのおもしろさや奥深さを発信することで、みんなの暮らしがちょっとだけ楽しくなりますように。