辛い冷え性、原因はなに?
身体が冷えてしまう理由は、気温の低下以外にもいくつかあげられます。暖かい服を着たり、エアコンの温度を上げるだけではなかなか改善しない冷え性。
なにが辛い冷え性をひき起こしているのか、まずは原因から探っていきましょう。
血流の悪さ
デスクワークや勉強など、毎日ほとんど椅子に座ったまま、という人は少なくないはず。
長時間の同じ姿勢は筋肉をこわばらせるのと同時に、ずっと同じ部分の血管を圧迫しているので血流が悪くなり、足の冷えなどの原因になってしまいます。
ストレスによる自律神経の乱れ
ストレスもまた身体が冷える原因のひとつ。
人は緊張をすると交感神経が働き、血管が収縮し、手や足先が冷えやすくなります。
ストレスが長く続くと自律神経のバランスが乱れ、交感神経ばかりが働き血流が悪化、末端冷え性などの原因に。
筋力の低下による代謝ダウン
日々の運動不足による筋力の低下も冷え性の原因のひとつ。
筋肉が少ないと代謝が上がらず、温まりにくい身体になり、脂肪も落ちにくくなってしまいます。
特に秋、冬の寒い季節は身体を動かすのが面倒になる季節。運動不足に拍車がかかってしまいますね。
辛い冷え性にヨガは効果的?
ヨガをすることで、まず運動不足が改善され筋力アップの効果が期待できます。
ヨガはゆっくりした呼吸と共にエクササイズをするので、副交感神経の働きを助けてくれ、自律神経のバランスを整えてくれるもの。
骨盤や肩甲骨など、身体の大きなパーツを動かし、普段使わない筋肉を使うので血行を促進します。
ヨガは冷え性対策に最適な温活なのです。
冷え性に効く温活ヨガポーズ3選
お風呂上がりや就寝前などのすき間時間に簡単にできる、温活ヨガポーズを3つご紹介します。
ねじりのポーズ
半分の魚の王のポーズ(アルダマチェンドラアーサナ)と呼ばれ、代表的なヨガのねじりのポーズ。
普段あまりしない「ねじり」を行うことで、内臓を刺激し内臓の働き、血液の循環を促進します。
骨盤の歪みも改善してくれるので、月経不順、月経痛にも効果があります。
【やり方】
①両ひざを立てて床に座り、右足を床に倒し、右ひざがおへその正面にくるように持ってきます。
②左足を自分の右側に持ってきて、倒している右足の太ももに引っかけます。
③ゆっくりと息を吸いながら右手を上にあげます。
④ゆっくりと息を吐きながら、ひじを曲げて手を下げてくると共に、左に胴体をねじります。
下ろしてきた右手のひじを左ひざに引っかけます。目線はうしろに、あごが左の肩の垂直線上にあるようにします。
⑤ポーズを保ちながら数回、ゆっくりと呼吸をします。
⑥ゆっくり腕と足を解放したら、反対側も同じようにやります。
【ポイント】
ポーズが完成したらひじと膝を押し合い、反発を利用して背骨を上に伸ばしながらねじるようにします。
背中が丸くなるとうまくねじれません。
息を吸うときに背筋を伸ばし、息を吐き身体が緩むときにねじるのを意識します。
トライアングルポーズ
三角のポーズ(トリコーナアーサナ)、ヨガの代表的な立位のポーズのひとつ。
全身をダイナミックに使ったポーズで、体幹を鍛えてくれます。
体側を伸ばし、お尻から足にかけてもストレッチになり、全身の血行促進、冷え性、足の引き締めなどにも効果があります。
【やり方】
①両手を横に広げ、手首の下くらいに足がくるように、両足の幅を広くして立ちます。
②右足を90度回転させ、右足の先が右手の先と同じ方向を向いているようにします。
③息を吸いながら右手を横に引っ張るようにし、上半身を横にスライドします。
④最大限まで引っ張ったら、ゆっくり息を吐きながら上半身を傾け、右手を床、スネ、ひざ下もしくは持っていたらブロックの上に置きます。
⑤視線は天井に、鼻先を天井に向けるようにします。そのまま数回ゆっくり呼吸します。
⑥下半身は崩さず、そっと上体を起こしたら反対側も同じようにやります。
【ポイント】
お尻が後ろに突き出ていたり、背中が丸まっていたりすると、形が崩れて効果が半減してしまいます。
壁の前でポーズをとることで、形が崩れると壁に身体が触れるので、ちゃんと出来ているか確認しながらエクササイズを行えます。
魚のポーズ
その名の通り、ポーズが魚のように見えることから魚のポーズ(マツヤアーサナ)と呼ばれています。
胸を大きく開くことで呼吸器官の改善、ストレス解消に効果あり。
頭のてっぺんにある百会(ひゃくえ)のツボを刺激し、自律神経のバランスを整えると言われており、不眠の改善にもつながります。
【やり方】
①仰向けに寝て、手のひらを下にしてお尻の下に置きます。ひじはなるべく伸ばします。
②左右に骨盤と肩を揺らしながら、出来るだけ両腕を背中の中心部に近づけます。
③ゆっくりひじを床に押しつけながら曲げ、胸から上を持ち上げ、そっと頭のてっぺんを床に下ろします。
④そのまま数回ゆっくり呼吸します。口が自然と開きやすいポーズなので、開いていて構いません。
⑤床にひじを押し付け、そっと頭を浮かし上体を元に戻します。
【ポイント】
頭ばかりに体重がかかり、負担をかけてしまわないように、ひじでしっかりと床を押してひじでポーズを支えます。
首のうしろにタオルなどを置いて行うと頭部の負担を減らせます。首などにケガや違和感があるときはこのポーズは控えましょう。
これからどんどん気温が下がって身体は冷えやすくなっていきます。冷え性対策は、外側から身体を温めるのはもちろんですが、身体の中から改善するのが1番です。
今回ご紹介した3つの温活ヨガポーズは1日たったの数分でできるエクササイズ。
毎日の積み重ねで、温まりやすい身体をゲットしましょう。