まもなく年の瀬、ワクワクするクリスマスシーズンが近づいてきましたね。海外で過ごすクリスマスシーズン、イギリス ロンドンの街中も華やかに彩られます。さらにイギリス最高峰の芸術でクリスマスを感じることもできます!
今回はクリスマス期間限定で英国ロイヤル・バレエ団によって演じられる「くるみ割り人形」について解説します。
クリスマスの定番「くるみ割り人形」ってどんな話?
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「くるみ割り人形」は
世界三大バレエと数えられる作品の一つ
です。チャイコフスキー作曲、クラシックバレエの巨匠マリウス・プティパにより作られた「白鳥の湖」「眠れる森の美女」と並びクラシックバレエの歴史を築いてきた作品です。
物語の舞台はドイツのクリスマス・イブ。少女クララの家ではクリスマス・パーティが行われ、人形遣いドロッセルマイヤーは手品や華やかな人形で子どもたちを楽しませます。ドロッセルマイヤーは子どもたちにプレゼントを渡し、クララには醜いくるみ割り人形を渡します。不恰好なくるみ割り人形をみんなは敬遠するなか、なぜかクララはくるみ割り人形を一目で好きになり、それを羨んだ弟フリッツに壊されてしまいます。
パーティがお開きになった後も壊れたくるみ割り人形が気になって仕方がないクララは、夜中にこっそり広間へ。その時、時刻が0時を告げるとクララの身体はみるみる小さくなっていき、ネズミの大群とおもちゃの兵士の戦いが始まります。クララはスリッパを投げネズミの気を引き、隙を狙ってくるみ割り人形は戦いを勝利に導きます。すると、醜いくるみ割り人形は王子の姿になり、お礼にクララをお菓子の国へ連れて行ってくれます。
お菓子の国では女王の金平糖の精をはじめ、チョコレート、コーヒー、お茶、トレパークなど、さまざまな妖精たちが歓迎の踊りで華やかにもてなしてくれ、クララは夢のような時間を過ごします。夢のような時間にも終わりが近づき、クララは妖精たちに感謝と別れを告げます。ふと目が覚めると自分の家の広間で眠っていたクララは近くにあったくるみ割り人形を抱きしめ、お菓子の国への冒険が夢ではないことを確信するのでした。
英国ロイヤル・バレエ団とは
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イギリス最大規模、そして世界的な名声を誇る英国ロイヤル・バレエ団
。ロシアが発祥の古典バレエをいち早く取り入れ、イギリスらしく
気品高く、演劇性の高いロイヤル・スタイル
という独自の伝統を作り出してきたバレエ団です。
「ロミオとジュリエット」を始め、イギリスが誇るシェイクスピアの情緒豊かな文学作品などをバレエ作品として生み出して行ったのもここ英国ロイヤル・バレエ団なのです。この名門バレエ団に憧れて、世界各地から幼いバレエダンサーたちが名門バレエスクールの門を叩きトップを目指し、トップクラスの教育を受け切磋琢磨しています。
多くの日本人も活躍しており、現在では3名のプリンシパルを含む計10名が在籍しています。世界で活躍する日本人バレエダンサーのレジェンド 吉田都さんや熊川哲也さんは長きにわたり英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして、英国ロイヤル・バレエ団を牽引する存在でした。吉田都さんの十八番でもあった「くるみ割り人形」は毎年クリスマスシーズンになると必ず上演される、クリスマスの風物詩でもあります。
英国ロイヤル・バレエ団の「くるみ割り人形」はイギリスらしくドラマチックで、華やかでありながら正統で気品のあるエレガンス溢れる舞台作品。イギリスのクリスマスを味わうに欠かせない存在の一つではないでしょうか。
英国ロイヤル・バレエ団のチケット購入方法
2023-2024年シーズンの「くるみ割り人形」公演は
2023年12月6日〜2024年1月13日
を予定されており、現時点ですでにチケット販売を終了している日程もあるほどの人気ぶりです。価格は日程や残席数により変動し8ポンド~160ポンドとさまざまですが、1階席の舞台に近いほどチケット価格は上がっていきます。舞台に近い方がダンサーたちの踊りや細やかな手足の表現、表情や息遣いを感じることができ、その繊細な表現とダイナミックな技の緩急も楽しむことができます。2階以降の高層階からは舞台全体を眺めることができ、クラシックバレエならではのコールドバレエと呼ばれるピッタリと揃った群舞や舞台装置、演出全体を楽しむことができます。見る場所によってさまざまな楽しみ方ができるのがバレエ鑑賞の醍醐味です。チケットの購入方法は3通りあります。
公式ホームページ
公演日程とキャストを
公式ホームページ
で確認し鑑賞したい公演のチケットをクリックすると、座席マップが表示されます。チケットを選択した後、決済はクレジットカードかPaypalが選択できます。決済が完了したら、e-ticketがメールで届きますのでこれを持って会場へ向かいましょう。
ボックスオフィス
当日券がある場合には、午前10時に開くボックスオフィスで購入することもできます。最後のチャンスを狙って会場へ足を運んでみると、運よく良い席のチケットに巡り会えるかもしれません。
FRIDAY RUSH
FRIDAY RUSHというチケットも
公式ホームページ
から購入することができます。毎週金曜日の午後1時に公開され、翌日土曜日からの1週間に行われる公演チケットをお得に購入することができます。
バレエの観劇方法
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クラシックバレエの鑑賞なんて敷居が高いのではないか、と思われる方もいるかと思いますが大丈夫です。以下解説を読んで会場へ向かいましょう!
英国ロイヤル・バレエ団の公演が行われる場所は
「英国ロイヤル・オペラ・ハウス」
。ここはコヴェント・ガーデンにある4階建ての円形観客席を有し、オペラとバレエの公演が行われる歌劇劇場です。その歴史は17世紀から始まり300年近くもの歴史があり、二度の火災と改修工事を経てなお現在の姿として伝統を受け継いでいます。最寄駅の
地下鉄コヴェントガーデン駅からは徒歩4分ほど
でたどり着きます。
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鑑賞にあたりドレスコードの指定はありません。ただし、せっかく非日常の世界を楽しむ日ですから、いつもより少し素敵な服に身を包むとちょっとだけワクワク感が増すかもしれませんね。実際には過度な露出やカジュアルすぎる服装の方はあまり見かけず、ジャケットスタイルやワンピース、テパードパンツなどの
スマートカジュアルのような服装
の人が多い印象です。
もちろんチケットを忘れずに持っていきましょう。チケットと一緒に公式ページからパンフレットを買った方はそちらもお忘れなく。座席や好みによってオペラグラスがあると、より楽しめるかもしれません。カーディガンやストールなど会場での寒さ対策に持っておくと便利です。あとは携帯電話OFF、私語禁止などの鑑賞マナーを守り、作品を楽しみましょう!
最高峰の芸術でクリスマスを彩ろう
今回はクリスマスシーズンの傑作バレエ「くるみ割り人形」と英国ロイヤル・バレエ団の鑑賞方法についてご紹介しました。せっかくのクリスマスシーズン、イギリスで華やかなクリスマスの街を楽しむとともに世界最高峰の芸術作品で存分に満喫してみるのも思い出に残る素敵な過ごし方だと思います。ぜひ参考にしてみてください!
MINAMI
余暇プランナー
東京拠点に国内外を旅する副業フリーライター。好きなものは旅・舞台鑑賞・ワイン。最近はスノーボートとサーフィンに挑戦中。
『観たことのない世界を覗きにいく』『初めてのものに出会う』『知らないことにチャレンジする』好奇心から、ちょっとだけ自分の見ている世界が広がっていく。これが私の原動力です。「次はここに行ってみたい」が見つかる旅情報を発信していきたいと思います!