イギリスに行ったら、一度は本場のアフタヌーンティーを体験しておきたいもの。
しかし、日本では融通が利く場合があっても、イギリスの高級ホテルなどではそれに見合ったマナーを求められる点に注意が必要です。
今回は、イギリスのアフタヌーンティーの基本的なマナーを解説し、ロンドンでおすすめのアフタヌーンティーのスポットを5つ紹介します。
アフタヌーンティーを楽しむためのマナー3つ
レディーファーストのように、 イギリスはマナーを重んじる国 です。特にティーマナーに関しては身近な一般教養として扱われるため、格式の高いところではできないと見なされると知らないうちに損をすることも考えられます。
厳しいと感じる方もいるでしょうが、『郷に入っては郷に従え』と言います。あらかじめポイントを押さえておくことが大切です。
ドレスコード
格式の高いホテルやマナーハウスでのアフタヌーンティーでは、大抵 「スマートカジュアル」 でドレスコードが設定されています。守らない場合には入場を断られることもあるので注意しましょう。
スマートカジュアルで 禁止されているアイテムは以下の6つ です。これらを除外してホテルの雰囲気にマッチする服装を考えます。
- スポーツウェア
- Tシャツ
- トレーナー
- ショートパンツ
- ダメージジーンズ
- ビーチサンダル
- つま先がオープンタイプの靴
ただし、 男性は襟付きのシャツの着用 が求められます。ネクタイとジャケットは必須ではありません。 女性はワンピースやブラウスとスカートの組み合わせ で、肌の露出が少なくキレイめを重視して選べば問題ないでしょう。
紅茶の飲み方
紅茶を飲むときに注意したいのは、ソーサーの扱い方です。大抵は ソーサーを置いたまま右手でカップを持ち上げて飲めば問題ありません が、テーブルと自分との間に距離がある場合は左手でソーサーも持ち上げます。また、 ティースプーンはカップの後ろに置く のが決まりです。
おかわりが欲しいときも要注意です。テーブルにティーポットが置かれていても、 基本的にスタッフにカップのみを渡して注いでもらいます 。自分でやるのは近くにスタッフがいない場合のみで、フタを押さえずに片手だけで注ぐと覚えておきましょう。
食べ物の食べ方
食べ物は大概3段スタンドで提供され、1番下に塩気のある食べ物が置かれたセイボリー、中央にスコーン、ケーキや焼き菓子などのペイストリーが最上段に配置されているのが基本です。 セイボリー→スコーン→ペイストリーの順番で食べ進めていけば大丈夫 です。
サンドイッチなどを 手でつまむ場合は左手を使い、必ず自分のプレートに取り分けてから食べます 。なお、西洋では他人の分まで取り分けたり、同じテーブルの人を放って次の皿に手をつけたりするのはマナー違反と捉えられるので、注意が必要です。
ロンドンでおすすめのアフタヌーンティー5選
アガサ・クリスティもお気に入りの老舗「ブラウンズ・ホテル」
ブラウンズ・ホテル(Brown's Hotel)は、メイフェアの中心にある1837年に開業した ロンドン最古の老舗ホテル です。ヴィクトリア女王の時代から多くの王族や著名人たちを迎えてきた歴史があり、 推理小説家アガサ・クリスティのお気に入り だったことでも知られています。
アフタヌーンティーの会場は、 木のぬくもりとエレガントな雰囲気が調和したドローイングルーム(The Drawing Room) で行われます。ヴィクトリア女王やアガサ・クリスティが好んだ、イギリスの伝統的なアフタヌーンティーを体験したい方にイチオシのスポットです。
【基本情報】
- 所在地:Ground Floor, 33 Albemarle St, London W1S 4BP, United Kingdom
- アフタヌーンティー提供時間:毎日12:00〜16:30
- 予算:75ポンド〜
- ドレスコード:スマートカジュアル
https://www.roccofortehotels.com/hotels-and-resorts/brown-s-hotel/dining/the-drawing-room/
バッキンガム宮殿を眺めながら楽しめる「ザ・ルーベンス・アット・ザ・パレス」
ロンドン観光スポットとしても代表的なバッキンガム宮殿。その 王室専用の入口であるロイヤル・ミューズの目の前にあるホテル が、ザ・ルーベンス・アット・ザ・パレス(The Rubens at the Palace)です。
ここのアフタヌーンティーの自慢は、景色も楽しめる絶好のロケーション。 会場からバッキンガム宮殿の優美な姿が眺められ、ロンドンで最高のアフタヌーンティーを提供する場所の1つ として高い人気を誇っています。お子様向けのメニューもあり、老若男女問わず景色とともに贅沢な時間が過ごせるスポットです。
【基本情報】
- 所在地:39 Buckingham Palace Road, London, SW1W 0PS, United Kingdom
- アフタヌーンティー提供時間:月曜〜金曜・日曜の12:00〜17:00、土曜の12:00〜18:00
- 予算:70ポンド〜
- ドレスコード:スマートカジュアル
https://rubenshotel.com/dining-and-drinks/afternoon-tea
キャサリン妃が独身最後に訪れた「ザ・ゴーリング」
ザ・ゴーリング(The Goring)は、1910年に創業したゴーリング家によって運営されているホテル。1953年の エリザベス女王の戴冠式では多くの国外から来たゲストをもてなした歴史があり、キャサリン妃が独身最後にアフタヌーンティーをしたことでも注目 されました。
ザ・ゴーリングでは、 緑に囲まれた開放的でラグジュアリーなベランダがメイン会場 となります。ザ・ブリティッシュ・ティー・ギルドの「トップ・ロンドン・アフタヌーンティー・アワード」と「アワード・オブ・エクセレンス」の両方の受賞経験もあり、品質の高さも折り紙付きです。
【基本情報】
- 所在地:15 Beeston Pl, London SW1W 0JW, United Kingdom
- アフタヌーンティー提供時間(ベランダ):毎日12:00、12:30、15:00、15:30、17:30、18:00
- アフタヌーンティー提供時間(ダイニングルーム):土曜の13:00、13:30、15:30
- 予算:75ポンド〜
- ドレスコード:スマートカジュアル
https://www.thegoring.com/food-drink/afternoon-tea/
金と鏡張りの豪華な空間で楽しめる「ホテル・カフェ・ロイヤル」
ホテルカフェロイヤル(Hotel Café Royal)は、高級ショッピングエリアやレストラン、観光スポットが集まる ロンドン中心部のピカデリーサーカスにあるホテル 。ボクサーのモハメド・アリやチャーチル首相を筆頭に、多くのセレブや著名人が通う社交場として有名です。
天井を金で装飾した鏡張りのグリルルーム(The Grill Room) が、アフタヌーンティーの会場になります。フランスのヴェルサイユ宮殿にある鏡の間を思わせる絢爛豪華な空間は、イギリスでも屈指のロケーションでしょう。セレブ感たっぷりのティータイムを過ごしたい方にぴったりです。
【基本情報】
- 所在地:68 Regent Street, London, W1B 4DY, United Kingdom
- アフタヌーンティー提供時間:水曜〜日曜の12:00〜17:30
- 予算:70ポンド〜
- ドレスコード:スマートカジュアル
https://www.hotelcaferoyal.com/eat-drink/the-grill-room/
王立取引所内にある「ザ・フォートナムズ・バー&レストラン」
旅行スケジュールに余裕がなく、アフタヌーンティーのためだけに着替えるのは面倒なもの。そんな方におすすめなのが。ザ・フォートナムズ・バー&レストラン(The Fortnum's Bar &Restaurant at The Royal Exchange)です。
イギリス王室御用達のブランドでフォートナム&メイソン は、ロンドンに店舗が複数あります。中でも、王立取引所(The Royal Exchange)の中庭にあるこちらの店舗は、 地元紙で「ロンドンで最もインスタ映えするレストラン」に選ばれた注目のスポット です。ショッピングの合間の休憩場所として立ち寄りやすい気軽さがあります。
【基本情報】
- 所在地:The Courtyard, The Royal Exchange, London. EC3V 3LR, United Kingdom
- アフタヌーンティー提供時間:月曜〜金曜の14:30〜16:30
- 予算:35ポンド〜
- ドレスコード:なし
https://www.fortnumandmason.com/the-bar-and-restaurant-at-the-royal-exchange-london
アクセスMAP
https://www.google.com/maps/d/embed?mid=13jrPjs82F2-OP1IEztJbe7Yj9OOVD4s&hl=ja&ehbc=2E312F
ロンドンで本場のアフタヌーンティーを楽しもう
イギリスを代表する文化と習慣であるアフタヌーンティーが楽しめる場所は、ロンドンでは至るところにあります。会場の雰囲気からお店が趣向を凝らした内容で提供されており、自分好みのスポットがきっとあるはずです。ぜひロンドン観光の際には観光スポットを巡るばかりではなく、ゆったりとティータイムを過ごす時間を入れてみてください。
出典・参考
C.Wakisaka
余暇プランナー
1987年生まれの和歌山県在住のフリーライター、C.Wakisakaと申します。季節の風景・歴史・スイーツが好きで、カメラを持ってよくおでかけしています。関西を中心に一人旅や家族で日帰り旅行をするのが大抵ですが、時には夜行バスを使っての東京への弾丸日帰り旅行も。海外旅行はマカオ・パリ・南ドイツ周遊の経験があり、特にドラクエの雰囲気やメルヘンらしさを感じられるドイツを愛しています。「行ってみたい!」と思える情報を発信できればと思っています。