日本で人気のある北欧デザイン。特にデンマークでは、建物、家具、家庭用品など、シンプルで機能的なデザインの建築やプロダクトが数多く生み出されてきました。
この記事では、その首都コペンハーゲンで、素敵なデザインに出会えるスポットや、デンマークデザインを体感できる美術館をご紹介します。
建造物と自然が調和する街、コペンハーゲン
北欧デンマークの首都、コペンハーゲン。その名前はデンマーク語の「商人たちの港」に由来します。デンマーク東部のシェラン島東端に位置し、コペンハーゲン湾に面する港湾都市で、その美しさから「北欧のパリ」とも呼ばれています。
すっきりとしてコンパクトなので、歩いて回るのにもちょうど良い大きさ。古くからある家屋と近代的な建物、さらに運河や公園などの自然が調和する光景に、歩いているだけでもとても楽しい気分になる街です。
街中で感じるデンマークデザイン
コペンハーゲンで街歩きをしていると、至る所にデザイン好きの心くすぐる造形を目にします。デザイン散策でぜひ訪れたい、おススメのスポットをご紹介します。
- コペンハーゲン中央駅
- チボリ公園
- ラディソン コレクション ロイヤル ホテル コペンハーゲン
- ブラックダイアモンド
コペンハーゲン中央駅
コペンハーゲンで交通の要衝となっているのがコペンハーゲン中央駅です。デンマーク最大の鉄道駅で、多くの乗客が行き交います。中央正面エントランスや駅舎内を見上げると、至る所にアーチ状のデザインが。この落ち着いた雰囲気はデザインの統一感によるものかもしれません。
チボリ公園
ウォルト・ディズニーがディズニーランドの構想を練る際に参考にしたと言われるチボリ公園。1843年に開園した歴史ある遊園地です。メリーゴーランドなど懐かしさを感じるアトラクションが多く、夜に施される幻想的なイルミネーションも相まって、ノスタルジックな気分に浸ることができます。
この公園内の劇場やコンサートホールは建築デザインの視点からもぜひ見ておきたい建物です。
ラディソン コレクション ロイヤル ホテル コペンハーゲン
コペンハーゲン中央駅にほど近いラディソン コレクション ロイヤル ホテル コペンハーゲンは、デンマーク初の超高層ビルで、世界的に有名なデンマークの建築家、デザイナー、アルネ・ヤコブセンにより設計されたデザインホテルです。ヤコブセンが、建物の設計だけでなく、インテリアデザインから、照明、家具、食器類など、細部まで一貫して手がけたもので、彼が細部にまでこだわりぬいた作品としても知られています。ホテルのために特別にデザインしたエッグチェアとスワンチェアは、彼の代表作とも言える名作椅子。ホテル内客室にも配されています。
ロビーエリアは宿泊者でなくても訪問可能です。中央の螺旋階段が印象的で、フロアにはヤコブセンの名作チェアが随所に。眺めたり座ったり、デンマークデザインの機能的な美しさを体感できます。
https://www.radissonhotels.com/en-us/hotels/radisson-collection-copenhagen
ブラックダイアモンド(デンマーク王立図書館)
ブラックダイアモンドはデンマーク王立図書館・新館の愛称です。コペンハーゲンのウォーターフロントに位置しており、海から見たその様子は、まさしく黒いダイアモンドです。
図書館へは観光客でも入館可能です。エレベーターで訪問者が入ることのできる最上階へ上がると、通路があります。そこから吹き抜けを見下ろすと、広がるのは曲線の造形(この記事のトップ画像)。デザイン好きにはたまらない美しさです。
このブラックダイアモンドを始め、コペンハーゲン名物の人魚姫像など、運河沿いの名所を船上から鑑賞できるクルーズツアーもありますので、ぜひ参加してみてください。
美術館で触れる、デンマークデザイン
コペンハーゲンはアート天国!素敵な美術館が街中に点在しています。その中でも特に、デザインの楽しさを体感できる美術館をご紹介します。
- デンマークデザイン博物館
- コペンハーゲン国立美術館
- ニュー・カールスベア美術館
デンマークデザイン博物館
デンマークデザイン博物館はデンマークを始めとする北欧の家具や建築、日用工芸品、商業ポスターなどを、テーマ毎に展示、紹介している美術館です。ラディソン コレクション ロイヤル ホテル コペンハーゲンを設計したアルネ・ヤコブセンを始め、ハンス・J・ウェグナー、フィン・ユール、ポール・ヘニングセンなど、著名なデンマークデザイナーの作品を鑑賞することができます。
椅子や照明、電化製品など、室内で用いられるプロダクトの展示が多く、どれも北欧の厳しい自然環境下、家での時間を大切にする中で生まれたであろう、温かみと機能性が感じられるデザインです。
コペンハーゲン国立美術館
コペンハーゲン国立美術館はデンマーク王室の所蔵品を由来とし、14世紀から現代までの絵画や美術品が展示された大規模な美術館です。デンマークの作品が中心ですが、ヨーロッパの著名な芸術家による作品も充実しています。
ルネサンス期の宗教画から現代美術まで、年代も多岐に渡りますが、特にデンマークデザインを感じるのが現代アートのフロア。椅子やオブジェなど、広い空間に数多くの展示品が配されています。それぞれに、色や形、自然光や電気など、デザインへの取り入れ方が巧みで、見ていて楽しいものばかりです。
ニュー・カールスベア美術館
ニュー・カールスベア美術館はカールスバーグ・ビールの創始者カール・ヤコブセンの息子により寄贈されたコレクションを展示しています。彫刻や石棺などが中心の美術館ですが、絵画も充実のコレクション。デンマークの伝統的な絵画の他に、フランス印象派の絵画も多く、見所豊富な美術館です。
館内の庭や通路には、デンマークデザインを感じられるポイントもちらほら。広々とした空間に大胆に広がるデンマークデザインは見逃せません。
また屋上テラスに登るのもお忘れなく。コペンハーゲンの街並みや、チボリ公園の様子が高所から一望できる穴場スポットです。
コペンハーゲンでデザイン散策してみませんか?
街中にも美術館にも、至る所でデザインの美しさを体感できる街、コペンハーゲン。実はご紹介したものだけでなく、ふと立ち寄ったホテルやショップ、レストラン、カフェなど、あらゆる所で素敵なデザインに出会うことができるんです。あなたもお気に入りのデザインを探しに、コペンハーゲンを歩いてみませんか?
https://www.veltra.com/jp/europe/denmark/?sid=1554
wami
余暇プランナー
ボサノバやサンバなどブラジル音楽を歌う傍ら、趣味の旅行、美術、落語を中心に、好きなことについて綴っているライター。海外在住は3か国、海外旅行は20か国以上と海外渡航の経験が多いですが、国内旅行も、おうち時間も好き。旅先や日常で出会う「愉快なこと」を皆さんと共有できたらうれしいです。