おからパウダーとは、おからを乾燥させてパウダー状にしたものです。
大豆の絞りカスであるおからの栄養を手軽に取り入れられるのが魅力で、ダイエットや便秘、美肌など、うれしい効果が期待できます。
今回の記事では「おからパウダーの効果」について、管理栄養士が解説します。
選び方や取り入れ方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
おからパウダーのすごい効果3つ
まずは、おからパウダーに期待される3つの効果を解説します。
ダイエット
おからパウダーは食物繊維を豊富に含み、カロリーカットに役立つことから、ダイエットをサポートしてくれます。
おからパウダーはお腹の中で水分を吸って膨むため、少量でもお腹いっぱいになりやすく、食事や間食のとりすぎを防いでくれます。
つらい空腹感を我慢しすぎず、無理なくダイエットを続けられるでしょう。
ダイエットへの取り入れ方は、のちほど詳しくご紹介します。
便秘解消
おからパウダーは食物繊維を豊富に含むため、便秘解消に役立ちます。
食物繊維は便の材料となり、腸を刺激して排便をスムーズにしてくれます。
水分も一緒にたっぷりとるようにしましょう。
また、食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やしてくれ、腸内環境を整えてくれます。
便秘の原因のひとつに食物繊維不足があるため、おからパウダーが解消の手助けをしてくれるでしょう。
美肌づくり
おからパウダーは腸内環境を整えてくれることと、大豆イソフラボンを含むことから、美肌づくりにも役立ちます。
腸内環境が乱れることで、腸内で腐敗物質が作られ、肌のコンディションに影響することが知られています。
そのため美肌をつくるには、腸内環境を整えることが欠かせません。
また、大豆イソフラボンは、抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素を除去してくれます。
さらに、大豆イソフラボンは、肌のツヤをよくする女性ホルモンと似た働きをすることからも、美肌への効果が期待されています。
おからパウダーの効果が期待できるのはいつから?
おからパウダーを取り入れた場合の効果は、一概に「いつから」とはいえませんが、1ヶ月ほどを目安に効果が出ているかどうか、振り返ってみるのもよいでしょう。
例えば、ダイエットであれば、1ヶ月ほどで効果が出始めるくらいが、リバウンドしにくいちょうどよいペースです。
また、美肌については、肌の細胞が作り替わるターンオーバーの周期は約28日といわれています。
いずれの場合も、おからパウダーを取り入れるのと同時に、食生活を整えたり睡眠を十分にとったりするなど、生活習慣を整えることでさらに効果が期待できるようになります。
おからパウダーだけに効果を期待しすぎず、根本から改善できるよう、取り組みをしてみてくださいね。
ダイエットに効果的なおからパウダーの取り入れ方
おからパウダーをダイエットに活用する際の、取り入れ方の例をご紹介します。
1日の目安は大さじ1~
おからパウダーの目安の量は決まりがあるわけではありませんが、1日大さじ1杯を目安にしてみるのもよいでしょう。
日本人の20~50代の食物繊維摂取量は約1~3g不足していることがわかっています。
おからパウダー大さじ1(約6g)には食物繊維が2.6g含まれるため、不足分を補える量です。
あくまで目安の量であるため、自身に合った量を見つけてみてくださいね。
※参照:厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」,厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」,文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
味噌汁やコーヒー、ヨーグルトにふり入れる
おからパウダーは味噌汁やコーヒー、ヨーグルトなどにふり入れて使うと、手軽に取り入れられます。
1人分に対し大さじ1杯ほどであれば、違和感なく食べられますよ。
「混ぜるとおいしくないのでは?」と思うかもしれませんが、大豆のやさしい風味が意外にもよく合います。
料理に混ぜ込む
おからパウダーは料理に混ぜ込んだり、かけたりする使い方もできます。
・ハンバーグや餃子などのかさ増し
・麻婆豆腐や親子丼などの汁気がある料理に混ぜる
・サラダのトッピングにする
おからパウダーは水分を吸うため、うまみを吸って閉じ込めてくれる働きもしてくれます。
大豆の香りはしますが、和風の味付けや味付けが濃いめの料理に使うと、合いやすいでしょう。
お菓子づくりに使う
お菓子づくりにおからパウダーを使うと、ヘルシーで満足感のあるおやつを作れます。
下記のようなお菓子づくりに使えます。
・クッキー
・蒸しパン
・スコーン
・パンケーキ
・焼きドーナツ
・パウンドケーキ
普通のレシピの小麦粉をおからパウダーに置き換えて作るのは難しいため、はじめはおからパウダーを使ったレシピを探してみると、失敗せずにおいしく作れますよ。
効果的なおからパウダー、種類は「超微粉・微粉」がおすすめ
おからパウダーは「超微粉・微粉」と「粗挽き」の2種類あります。
使い分け方は下記を参考にしてみましょう。
・超微粉・微粉:粒が細かいため、飲み物やできあがった料理に混ぜ入れたいときに
・粗挽き:おからの食感を楽しめるため、料理やお菓子に使いたいときに
どのように取り入れたいかによって、タイプを選んでみてください。
おからパウダーを効果的に取り入れる際の注意点
おからパウダーを取り入れる際は、注意してほしいことがいくつかあります。
とりすぎに注意する
おからパウダーが体によいからといって、とりすぎには気をつけましょう。
食物繊維が豊富であるため、消化の負担になったり、かえって便秘を起こしたりすることがあります。
また、ビタミンやミネラルなどの栄養素の吸収を妨げてしまうこともあります。
続けてたくさん、毎日のようにとりすぎるのは控えましょう。
水分をたっぷりとる
おからパウダーは水分を吸う性質があるため、一緒に水分をたっぷりとる必要があります。
水分が足りないと便が固くなってしまい、便秘を引き起こすこともあります。
普段以上に意識して水分をとるようにしてみましょう。
ほかの食生活もバランスよくする
おからパウダーを取り入れる以外にも、野菜たっぷりのヘルシーな食事を心がけるなど、ほかの食生活にも気を配るようにしましょう。
おからパウダーを取り入れるだけで根本の食生活が改善されていなければ、せっかくの効果も薄れてしまったり、おからパウダーをやめたら元通りになったり……なども考えられます。
おからパウダーを取り入れるのをよいきっかけとして、ぜひ食生活を振り返ってみてくださいね。
おからパウダーの効果はたくさん!さまざまな方法で取り入れてみよう
今回の記事では「おからパウダーの効果」について、管理栄養士が解説しました。
手軽に取り入れられるおからパウダーは、ダイエット、便秘、美肌などのさまざまな効果が期待されています。
飲み物や料理に混ぜるなど、手軽な使い方ができるのも魅力です。
注意点に気をつけながら、おからパウダーを上手に取り入れてくださいね!