集中力を高めるというブドウ糖は、どのような食べ物に含まれているのでしょうか?
身近にある食べ物やコンビニで手に入る食べ物を知り、補給したいときに役立てましょう。
またブドウ糖をとる場合の注意点もあわせて知っておきたいですよね。
今回の記事では、管理栄養士が「ブドウ糖が含まれる食べ物」「ブドウ糖をとる場合の注意点」について解説します。
様々な食べ物に含まれる「ブドウ糖」とは?
まずはブドウ糖が注目されている理由について、理解しましょう。
単糖類の一種でさまざまな食べ物に含まれる
ブドウ糖は「グルコース」ともいい、穀類や果物などのさまざまな食べ物に含まれる物質です。
ブドウ糖は、ブドウ糖だけで構成される「単糖」であるため、体への吸収が速く、素早くエネルギーになることが特徴です。
一方で、似た働きをする砂糖は、ブドウ糖と果糖が結合した「二糖類」であり、消化が必要であるためブドウ糖に比べると吸収が穏やかになります。
また、糖質が体に吸収されるには「単糖」まで分解される必要があるため、砂糖やご飯なども最終的には一部がブドウ糖になります。
ブドウ糖を含む食べ物は以下の2パターンに分かれます。
・食べ物自体にブドウ糖を含むもの(はちみつ、干しぶどう、ラムネ菓子など)
・分解されるとブドウ糖になる糖を含むもの(砂糖、穀類など)
ブドウ糖を効率的に摂取したいときは、前者を選ぶとよいでしょう。
集中力を高めるといわれ注目されている
ブドウ糖は「集中力を高める」などとして、最近とくに注目されています。
ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源として知られており、不足により集中力低下、ぼーっとする、イライラするなどの影響が出ることがあります。
とくに朝ごはんを抜いている方は、エネルギー不足により午前中にこのような症状が出やすくなるでしょう。
ブドウ糖を摂ることで素早く脳のエネルギー源となるため、集中力へ関連すると考えられています。
糖尿病の方の低血糖対策に使われることも
ブドウ糖は糖尿病の方の低血糖対策に使われることもあります。
薬を使って血糖値を下げるようコントロールしている場合、薬の副作用により血糖値が下がりすぎることがあります。
重度になると意識障害やけいれんを引き起こすこともあるため、迅速な対処が必要です。
吸収の素早いブドウ糖は、速やかに血糖値を上げることができます。
過剰摂取は健康へのリスクがある
ブドウ糖はよい点ばかりでなく、過剰摂取により以下の健康リスクが考えられます。
・カロリーオーバーにより太る
・血糖値を急激に上げ糖尿病の原因となる
・虫歯や歯周病の原因を作る
ブドウ糖は一般的な食生活を送っていれば不足の心配はなく、むしろ摂りすぎに気を付けたい物質です。
もしブドウ糖を含む菓子類などを積極的に取り入れたいと考えている場合は、ここぞという場面にのみ活用するようにし、毎日続けてとらないように気を付けましょう。
ブドウ糖を含む食べ物は1日にどのくらい摂るべき?
ブドウ糖を含む炭水化物は目安の量がありますが、ブドウ糖単体ではとくに基準がありません。
しいていうなら、砂糖などの甘い糖分は1日25gまでが目安といわれています。
これは世界保健機構(WHO)の基準を参考にした量で、過剰摂取を避けるために設けられた目安です。
この25gには、ほかの菓子類やジュース、調理に使う砂糖も含まれるため、すべてをブドウ糖から摂取してよいわけではありません。
過剰摂取にならないよう、量と頻度に注意しましょう。
ブドウ糖を含む食べ物一覧
ブドウ糖は具体的にどのような食べ物に含まれているのでしょうか?
「食べ物自体にブドウ糖を含むもの」を中心に、食べ物の例を紹介していきます。
スーパーなどで手に入る身近な食べ物
まずはスーパーなどで手に入りやすい、身近な食べ物を紹介します。
ブドウ糖を含む食べ物と、100gあたりの量は以下の通りです。
ご覧の通り、はちみつ、干しぶどう、ドライプルーンやバナナ、ぶどうなど、甘いものや果物に含まれていることがわかります。
中でも果物はブドウ糖以外にも、食物繊維やビタミン、ミネラルの補給にも役立ちます。
健康的にブドウ糖を取り入れたい場合は、果物を活用するとよいでしょう。
コンビニやドラッグストアで手に入る食べ物
すぐにブドウ糖を摂取したいときや、効率よく摂取したい場合は、ブドウ糖を含む菓子類などの食べ物を活用するのも方法です。
ただし、あくまで菓子類は嗜好品であるため、食べすぎないよう注意してください。
手に入りやすいものの一例として、コンビニやドラッグストアで手に入る商品をお伝えします。
ラムネ菓子
なじみのあるラムネ菓子の主成分はブドウ糖です。
最近ではパッケージに「ブドウ糖配合」など、わかりやすく表示されています。
コンビニ、スーパー、ドラッグストアなどで販売されており、どこでも手軽に手に入れやすいでしょう。
タブレット
タブレットタイプのブドウ糖は、主にドラッグストアで販売されています。
ラムネと違いブドウ糖100%のものが主流であるため、より効率的に摂取できると考えられます。
飴と同じ程度のサイズ感のものが多いようです。
今回入手した2つの商品は、1粒で2〜3gのブドウ糖が補給できるものでした。
乳酸菌飲料
清涼飲料水には「ブドウ糖果糖液糖」または「果糖ブドウ糖液糖」として、ブドウ糖が使われることがあります。
ブドウ糖補給のために清涼飲料水をたくさん飲むのはすすめられませんが、小さいサイズの乳酸菌飲料であれば摂る量を抑えやすくなります。
日本食品標準成分表によると、乳酸菌飲料70gあたり、3.4gのブドウ糖が含まれています。
過剰摂取には要注意!上手にブドウ糖を含む食べ物を活用しよう
今回の記事では「ブドウ糖を含む食べ物」「ブドウ糖をとる場合の注意点」について管理栄養士が解説しました。
ブドウ糖はバランスのよい食生活を送っていれば、不足する心配なありません。
むしろ過剰摂取により肥満や生活習慣病を招くことが問題視されています。
とくに菓子類を利用したい場合は毎日とるのは控え、お助けアイテムのひとつとして活用するようにしましょう。