ヘルシーでダイエットにもおすすめされる寒天。
さまざまなレシピがありますが、同じようなレシピで味や食感に飽きてしまう心配もありますよね。
また、寒天レシピを作ったのに、うまく固まらなかった経験をした方も多いはず。
今回の記事では、寒天レシピを失敗しないコツや、飽きずに楽しめるレシピなどを管理栄養士が紹介します。
飽きない寒天ダイエットのコツ
食物繊維が豊富でカロリーの低い寒天は、ダイエットに役立つ食材です。間食や食事の前に取り入れることで、カロリーオフが叶います。
ジュースなどを固めてデザートのように食べるだけでなく、寒天をおかずに取り入れるのもひとつの手です。
ダイエットは継続が大切です。飽きがこないよう工夫して、さまざまな寒天レシピを楽しみましょう。
食感が苦手な方は寒天の量を減らしてもOK
寒天の食感が苦手だったり、食感に飽きてしまったりした場合は、寒天の使用量を減らすことでやわらかな食感になります。
通常、液体100mlあたり粉寒天1~1.5gほどを使用しますが、これを0.3~0.5gほどに減らすことでのどごしの良いゼリーになります。
具体的な量は、液体600mlに対し粉寒天小さじ1(約2g)程度の量です。
固める液体によっても割合は変わるため、作りたいレシピの寒天の量を少しずつ減らしてお好みの固さに調整すると失敗しにくいでしょう。
ただし、ふるふるとした食感を楽しめる反面、水分が出てきやすいため、作ったら早めに食べるようにしましょう。
初心者でも失敗しにくい寒天は「粉寒天」
寒天には、粉寒天と棒寒天(角寒天)がありますが、寒天レシピ初心者におすすめなのは粉寒天です。
寒天特有のくさみが気になりにくく食べやすいほか、固める力も強いため作るときに失敗しにくい特徴があります。
棒寒天は粉寒天の2倍の量が必要なため、その分食物繊維の量は多くなりますが、寒天特有のくさみや、固まりにくいといった失敗の原因になることも。
粉寒天から初めてみる方が、失敗なく寒天レシピを楽しめるでしょう。
寒天が固まらない!?失敗例と対策
寒天レシピを作ったのに固まらなかった経験がある方も多いのではないでしょうか。
寒天レシピを失敗なく作れるよう、失敗例と対策をお伝えします。
沸騰時間が足りない
寒天を煮溶かして沸騰させる時間が足りないと、固まらない原因になります。
電子レンジでも調理できるゼラチンと違い、寒天はしっかり沸騰させ煮溶かす必要があります。
沸騰時間は1~2分必要です。しっかりグツグツと沸騰させましょう。
沸騰する前に砂糖を入れた
砂糖を入れるレシピの場合、寒天液が沸騰する前のタイミングで砂糖を入れると、うまく寒天が溶け切らずに固まりにくくなることがあります。
とくに棒寒天を使う場合は溶け残りやすくなり、失敗の原因となります。
砂糖を入れる場合は、寒天をしっかり沸騰させて煮溶かしてから入れるようにしましょう。
酸味のあるものや果汁100%ジュースを使った
寒天は酸に弱く、酸味のあるものではうまく固まらなかったり、ゆるくなってしまったりすることがあります。
レモンやパイナップルなどの酸味のあるもの、オレンジジュースやパイナップルジュースなど果汁100%ジュースは注意が必要です。
これらのものを使う場合は、先に水と寒天だけを沸騰させて寒天液を作り、火を止めたあとに加えるようにすると失敗しにくくなります。
沸騰した寒天液に冷たい液体を入れた
沸騰させた寒天液に、冷たいジュースや牛乳などの液体を入れると、寒天が素早く固まってしまいダマになってしまうことがあります。
冷たい液体は常温に戻すか、電子レンジで人肌程度に温めてから入れるようにしましょう。
飽きたときに試したい!ダイエットにおすすめの寒天レシピ
寒天レシピは、デザートのレシピは豊富ですが、続けて作るとマンネリしやすいもの。
飽きたときに試してほしい、ダイエットにもおすすめできる寒天レシピをいくつかご紹介します。
寒天で作る水ゼリー
見た目も涼しげな水ゼリーは、ゼラチンやアガーで作るのが主流ですが、ダイエット目的なら食物繊維も摂れる寒天で作ってみましょう。
きなこや黒みつをかけると、ヘルシーな和風デザートに変身します。
材料(作りやすい分量)
粉寒天…小さじ1(2g)
水…500ml
きなこ、黒みつ…適量
作り方
1.鍋に水と粉寒天を入れよく混ぜ、中火にかける。沸騰したら弱火にし、1~2分沸騰させる。
2.湯呑みや茶碗など底が丸い器に注ぎ、粗熱がとれたら冷蔵庫に入れ冷やし固める。
3.器から取り出し皿に盛り、きなこと黒みつをかけていただく。
レシピのポイント
水の量を減らすと、ザクザクとしたしっかりめの食感になります。
四角い型に入れて固め、切り分けて食べるのも良いでしょう。
栄養成分値(きなこと黒みつを小さじ1ずつかけた1人分あたり)
エネルギー23kcal たんぱく質0.7g 脂質0.4g 炭水化物4.8g 食物繊維1.1g
まるで豆腐?な豆乳寒天
無調整豆乳を寒天で固めると、まるでお豆腐のような寒天になります。
ねぎやおろししょうがを載せて冷ややっこはもちろん、きなこと黒みつをかければデザートにも変身。
また、みそ汁に入れる(火を止めて器に盛った後に浮かべる)などの食べ方もできます。
材料(2人分)
粉寒天…小さじ1(2g)
水…100ml
無調整豆乳…200ml
作り方
1.鍋に水と粉寒天を入れてよく混ぜ、中火にかける。沸騰したら弱火にし、1~2分沸騰させる。
2.火を止め、豆乳を少しずつ加えて混ぜ合わせる。(豆乳が冷たい場合は常温に戻すか電子レンジで人肌程度に温める)
3.お好みの型や器に入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫に入れ冷やし固める。
4.お好みのトッピングでいただく。
レシピのポイント
豆乳をグツグツと沸騰させると分離してしまうため、水で寒天を煮溶かし火を止めてから豆乳を加えるのがポイントです。
栄養成分値(ねぎとしょうゆをかけた1人分)
エネルギー48kcal たんぱく質3.9g 脂質2.0g 炭水化物4.2g 食物繊維1.0g
寒天入りみそ汁
寒天は40℃以下で固まってしまいますが、温かい料理に混ぜ込んで使うこともできます。
出来上がったみそ汁の火を止めて粉寒天を入れてもOKですが、寒天がうまく溶けずにザラザラとした口当たりになることがあるため、調理の際に溶かし込むのがポイントです。
寒天を入れて作ったみそ汁は、冷えると固まってしまいますが、再び温めると液状になります。
材料(2人分)
粉寒天…2g(小さじ1)
水…400ml
和風だしの素(顆粒)…小さじ1/2~
お好きな具材…適量
味噌…大さじ1~
作り方
1.鍋に水と粉寒天を入れよく混ぜ、中火にかける。沸騰したら弱火にし、1~2分沸騰させる。
2.和風だしの素、お好きな具材を入れて煮て、火が通ったら味噌を溶き入れる。
レシピのポイント
だしを取ってみそ汁を作る場合は、だしの粗熱を取ってから粉寒天を混ぜ入れ、火にかけてください。
みそ汁だけでなく、コンソメスープや中華スープなど、お好きなスープに使えます。
栄養成分値(豆腐、わかめ、ねぎを入れた場合の1人分)
エネルギー31kcal たんぱく質2.4g 脂質1.3g 炭水化物3.5g 食物繊維1.5g
ダイエットや健康づくりに役立つ寒天レシピを楽しもう!
今回の記事では、「寒天レシピを失敗しないコツや、飽きたときに試したいレシピ」などを管理栄養士が紹介しました。
ダイエットや健康作りに役立つ寒天を、さまざまなレシピでたくさん楽しんでくださいね。