秋の涼しくなってきたころに食べたくなる「さんま」。定番の塩焼きを、お家でおいしく焼きたい!でも、どのように下準備をして焼いたらいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、誰でも簡単にさんまの塩焼きを食べられるように魚焼きグリルとフライパンでのさんまの焼き方を解説します。
おいしいさんまの見分け方
「せっかく買ったさんまが脂がのっていなくおいしくなかった」という経験はありませんか?実はさんまのおいしさや鮮度は、見た目でも判断することができます。
まずは焼き方の前に美味しいさんまの見分け方をおさえておきましょう。
ポイントは胴体部分。厚みがあり、頭から背にかけて膨らんでいます。
新鮮かどうかは目で判断しましょう。新鮮なさんまほど、目は透明で澄んでるのが特徴です。
よりおいしくさんまを食べるためには、調理する際の「下準備」もかなり重要なポイントになります。
さんまの下準備
さんまの「下準備」を怠ってしまうと食べたときの生臭さや、さんまのうまみが逃げてしまいます。さんまを調理する際にかなり重要なポイントなので、ぜひ参考にしてください。
その1:さんまをしっかり洗う!
そのまま下処理をせずに調理してしまうと生臭さが残ってしまうので、まずはしっかりと塩水で洗い流しましょう。
魚の表面に出てきた粘液のなかに、トリメチルアミンという生臭さの原因となる物質であるため、塩分濃度2〜3%の塩水で数分間つけておいてからしっかり洗いましょう。より生臭さを取ることができます。
洗い方は、さんまの身を傷つけないために、頭から尻尾へ優しくなでるように洗うようにしましょう。洗い終わったらキッチンペーパーなどで水分をよくふき取ってください。
その2:塩はしっかりと振る!
さんまをおいしく焼くコツは塩をしっかりと振ること!その理由は2つあります。
さんま本来のうまみをしっかり閉じ込める
塩をしっかりと振ることで焼くときにさんまの表面が素早く固まり、さんま本来のうまみを閉じ込めることができます。
身崩れしにくくなる
塩を振ることでさんまの余分な水分が抜けて身がしまり、焼いても身が崩れにくくなります。余分な水分とともに魚臭さもとれ、よりおいしくなります。
下処理の手順
1.さんま一匹に対して小さじ1/3(2g)程度の塩を振り、10〜20分おいて置く。
2.臭みの原因となる水分をキッチンペーパー等で押さえてふき取る。
下処理の際に、内臓を取るか迷われる方も多いですが、新鮮なさんまであれば臭みが少なくおいしく食べられます。内臓の部分は栄養も豊富ですが脂質も多いため、特に傷みやすい部分です。冷凍や旬の時期ではないさんまの場合は、内臓を取るか、食べずによけておきましょう。
さんまの内臓の取り方
1.頭の付け根に包丁を入れて、下1/3程度残しながら骨も切る。
2.お腹の穴(肛門)の手前に1cm程度包丁で切る。
3.尾を押さえながら頭を引っ張る。
2か所に切り込みを入れるだけで簡単に内臓を取り除くことができます。
下準備ができたところでさんまを焼いていくわけですが、この記事では、魚焼きグリルとフライパンの2種類の焼き方をご紹介します。
それぞれのメリット、デメリットや仕上がりの違いを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
魚焼きグリルで焼く
魚焼きグリルで焼くと皮がこんがりパリッと仕上がります。しかし、魚が網にくっつきやすいので、後片付けが少し面倒ですよね。その面倒は焼く前の少しの工夫で解決することができます。
手順1:焼き網に油を塗っておく
刷毛やキッチンペーパーを使って網に油を塗りましょう。油の代わりにお酢でもOKです。
そうすることで網に魚がくっつきにくくなり、後片付けが楽になります。
手順2:必ずグリルを予熱する
強火で3~5分程度予熱しておきましょう。予熱する理由は、さんまを焼く際に高温で一気に焼き固めることでうまみを閉じ込めることができるためです。
※ここまでの工程をさんまに塩を振ったタイミングで行っておきましょう。
手順3:熱源の真下にさんまを並べる
熱源の真下になるようにさんまを並べましょう。そうすることで、さんまをムラなく焼くことができます。
※熱源は機種によって位置が違うため確かめてみてくださいね。
手順4:火加減は強めの中火で
火加減は強めの中火に設定し、片面焼きグリルの場合は5~7分、焼き目がついていたらひっくり返してさらに5~7分焼きます。両面焼きグリルの場合は約10分、こんがりと焼きめがつくまで焼きましょう。
※弱火で焼くのはNG!表面が焼き固まるのが遅いため、さんまの水分が抜けすぎてパサパサとした仕上がりになってしまいます。
フライパンで焼く
お家に魚焼きグリルがない方や片づけが面倒な方には、フライパンで焼くことをおすすめすます。
魚焼きグリルで焼くよりは皮のパリッと感は少ないですが、蒸し焼きにして焼くので身がふっくらしっとりと仕上がるのが特徴です。フライパンで焼く際は、魚焼きホイルやキッチンペーパーを敷くと後片付けも楽チンになりますよ。
手順1:斜め半分に切る
フライパンに丸1匹入らない場合は、半分に切って焼きましょう。切り方のおすすめは、お腹の穴(肛門)の後ろから斜めに切ると内臓を避けることができるのでおすすめです。
手順2:魚焼きホイルを敷き、さんまを等間隔で並べる
魚焼きホイルやキッチンペーパーを敷けば、さんまの皮がフライパンにひっつくことなくキレイに焼けます。フライパンが汚れないため後片付けも楽チン!焼く際はさんま同士がくっつかないように均等に置くようにしましょう。
フライパンで魚を焼く時にあると便利なのが「クックパー®フライパン用ホイル」です。これがあることによって、後片付けが楽チンなだけでなく、フライパンに魚の臭いが移りません。
手順3:火加減は弱めの中火で蓋をする
弱めの中火で蓋をして片面焼き目がつくまで7~8分焼き、ひっくり返して7~8分さらに焼きます。
グリルとフライパン、仕上がりの違いは?
フライパンで焼くと皮だけが焦げてしまうため弱めの中火でじっくり蒸し焼きにしましょう。そうすることで皮もちょうどいい焼き目がつき、中がふっくらしっとりと仕上がります。
実際に2つの方法を試したところ、さんまの焼き目を楽しみたい方は魚焼きグリル、身のふっくらとした感じを楽しみたい方はフライパンがおすすめという結果になりました。
秋の味覚・さんまを存分に楽しもう
さんまを焼く際は、下準備のちょっとしたひと手間が出来上がりのおいしさを左右させます。
今まで焼き魚を買っていた方も、魚焼きグリルを使わなくても手軽にフライパンでおいしく焼くことができるので、ぜひチャレンジしてみてください。