どんな節約上手さんでも、かつては節約の失敗を経験しているはず。そんな経験から編み出した節約法は、どんなハウツー本よりもためになる教科書かもしれません。今回はブログ「おきにいりなくらし」の著者であるRukaさんに、失敗談とそこから確立した節約メソッドを教えてもらいます。固定費削減の具体的エピソードも必見です。
夫と7歳・4歳の兄弟の4人で暮らす転勤族妻のRukaです。
大雑把な性格ながらも節約大好きな私に対し、夫は太っ腹気質。結婚当初はお金の価値観が違い過ぎて、驚きの連続でした。少しずつお互いに歩み寄り、2人の金銭感覚が合ってきたように思います。これまで無理をした節約で失敗をしたこともありますが、今は自分の性格に合った「頑張らない節約」で地道に節約中です。
節約を始めた理由
私は衝動買いするタイプではないのですが、夫は価格をほとんど見ずに物を買ってしまうタイプ。結婚前に貯金額を聞いた時、ほぼないと告白され、給料が出るたびにほぼ使い切っていたことに驚愕しました。
結婚しようと決めてからは、お互いの給料から結婚式費用を貯めるという目標を掲げ、金銭感覚も少しずつ近づいていきました。そこから、なんとか結婚費用は貯められたものの、車の購入、結婚式、新婚旅行……とお金がかかることばかりで、貯金残高は減る一方。
口座にお金が無い状態は、こんなにも気持ちを不安にさせてしまうんだと改めて思いました。「もっと心穏やかに日々過ごしたい」と思い、しっかり家計を把握して貯金をしようと決めたのが節約のきっかけでした。
失敗した節約「節約にこだわり過ぎて気持ちに余裕がなくなる」
節約を強く意識してからは、レシートを見て1つひとつ細かく家計簿を付けることから始めました。
ですが、それをしばらく続けているうちに、「少しでも多く貯金するんだ! 」と1円2円を気にするようになり、お金を使うことやお買い物自体を楽しめなくなってしまいました。
例えば、家族で出かけた際、夫が食べ物を買ってくると「そんなので〇円もするの⁉ 」と言って楽しい雰囲気をぶち壊したこともありますし、夫がたまの週末の楽しみにしている飲み会に行くことにも口出しし、不満を言われたことも……。
節約節約とこだりすぎてしまうと、日々ピリピリしてしまいます。この頃は自分が貧乏に思え、さらに焦りを感じるようになって、精神的にもつらい日々でした。
結局、私の無知さもあり家計簿は「ただ記録しているだけ」という状態で、あまり活用できませんでした。なので、家計簿をつけるのを一旦辞めることにそんな経験から、細かく金額を追うよりも、もっと気楽にできる「頑張らなくてもいい節約」を目指すことにしました。
失敗から編み出した成功術「性格に合った節約法を柔軟に取り入れる」
1円、2円……とこだわる節約もいいですが、私は元々が大雑把な性格。地味でもラクで負担にならない節約の方がいいと改めて自覚し、自分の性格に合った節約法を実践することにしました。
固定費の見直し
まず、固定費を減らすのが1番手っ取り早い節約だと気づいてから、1つずつ固定費削減のための行動をしていきました。少し手間はかかりますが、たった1度面倒な手続きさえしておけば、そのあとはずっと節約され続けるので、ここだけは頑張りました。
まずは、固定電話を解約。結婚したら固定電話を持つものと思い込んでいましたが普段ほぼ使うことが無く、スマホで間に合うので無くてもいいと判断しました。
次に、高い時には夫婦で月2万円かかっていた大手キャリアのスマホを、格安スマホに乗り換えました。結果、2人で月5,000円以下となり、通信費はそれまでの月額料金の1/3~1/4に。目に見える大きな節約に成功しました。
そして、夫が購読し続けていた新聞も、実際は週1~2回しか読んでなかったと判明。読みたいときに売店で買ってもらう方が節約になるということで、解約しました。こういった固定費削減で、貯められる家計に一気にシフトチェンジできたように思います。
フリマアプリとポイ活をフル活用
固定費削減の他には、フリマアプリを利用して不用品を減らしながら収入を得る方法を取り入れました。不要なものが誰かの役に立てる上、売上金として家計の足しになるのはやりがいがあり、落札者の方とのやり取りも楽しく行っています。フリマアプリの売上金で子ども服などを購入することで、被服費・日用品費も節約できています。
ネットショッピングをする際はポイントサイトを経由してポイントを貯め、その貯まったポイントをAmazonギフト券に交換して買い物に使用しています。自分の欲しい物や日用品などをとてもリーズナブルに購入することができるようになってきました。
食費と光熱費も無理なくおさえる
食費に関しては、外食好きのわが家は高くなりがちですが、そこは家族みんなの楽しみなので無理に我慢はしません。その分、自宅で料理を作る時は、いつも特売している豚コマ切れ肉や鶏むね肉、もやしを使い、料理もバリエーションを増やすようにして無理なく節約しています。
また、私の住む地域では水道代が高額なのが悩みでしたが、思い切って節水シャワーヘッドを導入したところ、半年で1万円以上の水道代節約ができました。
家計簿アプリで家計を一括管理
家計管理の方法は、家計簿を自動作成してくれる便利な家計簿アプリを愛用しています。口座の入出金や残高などを一括管理できてとても便利です。引落明細や忘れがちなクレジットカードの利用記録も全て自動で行ってくれるすぐれもの。ひと目で大体のわが家の資産・収入・支出等がわかるようになり、家計管理がよりシンプルかつラクになりました。
さらに、将来の「ライフプラン」を立てることも、節約に貢献しました。2人の息子たちにかかる教育費、マイホーム購入費、老後の費用などに必要な金額を計算して、毎月いくら貯金しておけばいいかをはっきりさせました。ライフプランは夫とも共有しています。お互いが月にいくらまで使ってOKかが明確になったおかげでケチケチしなくなったのと、夫も節約にさらに協力的になり、「今月はどんな感じ? 」と家計状況を気にしてくれるようになりました。なにより、漠然とした将来への不安が減り、気持ちにも余裕が出るようになりました。
節約の格言、モットー
「頑張りすぎない&負担になりすぎない節約をして、心穏やかに暮らす」
節約は、無理をすると辛く、ストレスがたまるだけ。家族にも悪影響を与えてしまうことを失敗経験から学びました。
自分の性格や得意なことに合った節約法を見つけることができれば、日々の負担にならず、頑張らなくてもいつの間にか節約になっていた、という状態にもっていけると思います。
「自分に合わなかったらまた違う方法を試せばいい」くらいの気軽な気持ちのほうが、楽しみながら節約を続けられるのだと思います。
また、節約に関する情報には常に目を光らせておき、新しいことでもじっくり調べて納得したうえで柔軟に取り入れていくことも必要だと感じます。目標の貯金額を達成するために日々勉強中ですが、これからも楽しみながら無理なく節約に取り組んでいきたいと思います。
※内容は執筆時のものです。