どこからやってきたのか疑問に思うほどいつの間にか発生するコバエ。特に夏場はゴミを放置してほんの1、2日で台所をブンブン飛び回る悪夢を体験したことがある人も多いのではないでしょうか?
どうやったらコバエの発生を防げるのか、確実な対処法をご紹介します!
コバエはどこからやってくる?
暖かい季節になるとどこからともなくやってくる、コバエ。「コバエ」というのは実は小さなハエの総称で、コバエという名前の虫は存在しないということはご存知でしたか?家庭で見かけるコバエは主に「ショウジョウバエ・キノコバエ・ノミバエ・チョウバエ」の4種類。
そして、4種類のコバエは、それぞれが異なる生態・発生場所・好物を持っています。だから駆除が難しいんですね。それぞれの特徴を大まかにまとめると、下の表のようになります。
コバエは体長2mm〜5mm程で、網戸の小さな網目もすり抜けてしまうともいわれます。そして卵を大量に産み、すぐに孵化するという特徴も……。
そのため、1匹だから見逃そう…と油断せず、しっかりと駆除を行うことが大切です。
コバエが好むのはこんな環境!
上で見た通り、コバエが好む環境や好物は、種類によって様々。ですが、どのコバエも繁殖力は強力で、メスは1週間~1ヵ月程度の寿命に500個もの卵を産むといわれています。そして、孵化するまでにかかる時間は、なんとたったの1日!
ただし、特定の場所に卵を産み付けるので、産卵場所となりそうな所をこまめに掃除していれば、孵化する前に駆除することができます。
家庭内で特にコバエの産卵場所となる可能性があるのは、以下の6箇所です。
- 食べ残しのある三角コーナー・ゴミ箱
- 空き缶や空き瓶
- 観葉植物・土
- ペットのエサやトイレ
- エアコン内部
- 排水溝・排水管
発生しやすい季節は春から秋
コバエが発生しやすいのは4月から11月ぐらいまで。具体的には、25〜30℃の気温と、70%程の湿度を特に好みます。そのため、特に梅雨の6月あたりから急激に増え始め、真夏には一旦減り、9月と10月には再度増えるといわれます。
なんとしてもコバエを発生させたくない!そんなときに有効な対処法は?
コバエを発生させないためには、彼らの好物を避けることが最重要です。ただ、種類によって異なる発生原因が異なるため、種類別の対策が有効となってきます。具体的なコバエの種類別の対策方法を見てみましょう。
種類別!効果が期待できるコバエ対策法は?
「ショウジョウバエ」に効果的!めんつゆトラップ、お酢のトラップの作り方
キッチンで大量発生するショウジョウバエは、匂いのある調味料が大好物です。この特性を活かしたコバエの駆除方法が「めんつゆ/お酢トラップ」。匂いでコバエを引き寄せ、洗剤入りの水で捕えることで駆除します。家庭にある物で、簡単に作ることができますよ。
1.めんつゆ・食器用洗剤・水・空のペットボトルを用意します。(ペットボトルは、1/3くらいの大きさに切っておきます)
2.ペットボトルの底が隠れるくらいに水を注ぎます。
3.水にめんつゆを入れ、軽く混ぜます。量は、希釈タイプの場合は水:めんつゆ=1:1でOK。ストレートタイプの場合は水は不要です。
4.めんつゆに、食器用洗剤を5滴ほど垂らします。レモンやオレンジなど、柑橘系の香りついた洗剤を利用すると、効果がより高まります。
以上でめんつゆトラップの完成です。キッチンなどに設置することで、簡単にコバエを駆除することができます。
お酢トラップを作る場合は、上記の方法でめんつゆをお酢に置き換えて作ってみてください。同じ効果を発揮しますよ。
「ノミバエ」に効果的!アロマオイルがコバエ撃退に使える
生ゴミを好物とする「ノミバエ」や「ショウジョウバエ」は、アロマオイルの香りが特に苦手。コバエの発生源に小皿を置き、そこに垂らしておけば、それだけで効果があります。また、ディフューザーに入れて使っても、お湯と混ぜてスプレーを作り、コバエの発生場所に吹き掛けても効果があります。特にペパーミントの香りには、強い忌避作用があります。
また、ユーカリ、ローズマリー、ラベンダーなども嫌うのでコバエが寄ってきません。リラックスしながら、コバエを避けることができて一石二鳥ですね。
「キノコバエ」に効果的!観葉植物が発生源のコバエ対策
観葉植物の葉や土が好物の「キノコバエ」。鉢をベランダに出したり、土を入替えることで一時的に対策はできますが、完全に駆除するのは難しいところ。
また、主な産卵場所は土の中ということもあり、卵があってもなかなか気づけません。ここでは、殺虫剤を使わないキノコバエ対策を紹介します。
水没法
小さい鉢植えに適した方法です。 まず、鉢植えがすっぽり収まる大きさの器を用意します。その器に鉢植えを入れて、鉢が水没するまで水を注ぎます。すると少し経つと、水面に成虫や幼虫が浮かんできます。浮かんできたキノコバエを、網などですくい取ります。終わったら、鉢を取り出し外でよく乾かし、駆除完了です。
木酢液
木酢液とは、木炭を作るときに出る水蒸気を冷やし、液体にしたものです。原液のまま使用すると、植物にまで影響を与えてしまうため、200~500倍程度に希釈して霧吹きなどで葉面に散布してみましょう。散布の頻度は、毎日〜3日に1回程度。殺傷能力が高く、コバエや他の害虫の駆除ができます。ドラッグストアなどでも販売していることがあるので、指定の使い方に合わせて使用しましょう。
「チョウバエ」に効果的!お風呂で発生するコバエ対策
お風呂など水回りで発生する「チョウバエ」。水回りを清潔に保つことで発生を防げますが、万が一、発生してしまった場合でも安心してください。チョウバエは、道具も使わずに手軽に駆除することができます。
熱湯シャワーで駆除
チョウバエは60度ほどで絶命するといわれています。そのため、幼虫や成虫を発見した場所に熱湯シャワーをかけ、流してしまうことで駆除ができます。
氷を置いて駆除
チョウバエはまた、冷たすぎる場所でも生きていけません。氷水を用意し、排水溝へ流し、排水管まで冷たくしてしまうことで、チョウバエが生息できない環境を作ることができます。
おすすめコバエ撃退商品
とにかく楽にコバエ対策をしたい!という方には、市販のコバエ取りを取り入れてみるのも手。コバエ取りには大きく分けて、テープに引き寄せ殺虫する「粘着テープ型」と、プラスチックの容器に誘引剤と殺虫成分が入った「置き型」があり、ここではそれぞれの人気商品を紹介します。
なお、今回紹介する商品は特にノミバエ、ショウジョウバエに効果的です。
「置き型」のコバエ取り
アース製薬が販売する「コバエがホイホイ」は、丸い容器の真ん中から、角のようなものが突き出た形状。この突き出た部分はハエが止まりやすく、止まったハエはそのまま下にある隙間から内部に潜り込みます。内部には殺虫剤の成分が含まれたゼリーが入っており、そのままケース内で駆除することができます。
「粘着テープ型」のコバエ取り
アース製薬が販売する「ハエとり棒」は、手軽に使えて人気の棒状のコバエ取りです。穴の空いた台に粘着性のある棒をセットすると、ハエが止まり木だと思い棒に寄って来て、捕獲することができます。棒はコバエの好む色・匂いを発しているので、誘引効果も抜群です。
発生場所も種類も様々!最適な方法でコバエ対策を
コバエと一口にいっても、さまざまな種類がいて、好物や対策も異なります。それぞれの特性を参考にしつつ、発生場所によって異なる対策を立ててみてください。