「コストコ」で販売されている数ある缶詰のうち、「ワイルドピンクサーモン」が気になっている人は多いのでは? アスリートフードマイスターの鰐川せりなさんが、栄養を解説しながら活用レシピも提案してくれました。栄養たっぷりかつアレンジしやすい優秀食材とのことです!
「ピンクサーモン」とは?
アスリートフードマイスターでコストコヘビーユーザーの鰐川せりなです。最近コストコで見かける「KIRKLAND SIGNATURE ワイルドピンクサーモン」(以下、ワイルドピンクサーモン)の缶詰を知っていますか。
これは「カラフトマス」の水煮缶。とてもシンプルでクセがなく、アレンジの幅は無限大です。名前からおわかりのように、カラフトマスはサーモン(鮭)の仲間。日本人にとっては食べやすい魚です。
そしてこの缶詰の優秀なところは、味わいだけにとどまりません。1缶(170g)あたり約35g程度のタンパク質を摂取できる点にも注目です。タンパク質が一般的なサバ缶やツナ缶と比べても多い優秀食材といえます。肉や魚を買いに行けない日でも、ワイルドピンクサーモンを常備しておけば強い味方になってくれます。
そのほか、カラフトマスには神経や血液細胞を健康に保ちDNAの生成を助けるビタミンB12やカルシウムの吸収率アップに役立つビタミンD、注目のn-3系脂肪酸を豊富に含んでいます。n-3系脂肪酸に分類されるDHAやEPAは、脳の活性化や、血管を拡張し血流をよくするなどと言われています。
また、カラフトマスのきれいなピンク色にもメリットが。この色は、アスタキサンチンが豊富に含まれているから。アスタキサンチンは、体内の活性酸素を抑制してくれます。その他、造血に欠かせない亜鉛を含むこともカラフトマスのおすすめススメポイントです。
それでは、このワイルドピンクサーモンの活用レシピを紹介します。
ワイルドピンクサーモンで作る栄養たっぷりおこわ&茶碗蒸し
タンパク質たっぷりなワイルドピンクサーモンに、干ししいたけと乾燥きざみあげ、塩昆布といった乾物をプラスしたおこわです。乾物には、骨の形成や筋肉の動きに作用するカルシウムやマグネシウムなどのミネラルと、腸のコンディション維持に欠かせない食物繊維も含まれ、栄養満点なおこわに仕上がります。人参以外の材料は缶詰と乾物なので、パパッと作れるのが魅力です。
ちなみに、きざみあげの原料である油揚げには、カルシウムとマグネシウムが理想的な2:1に近い割合で含まれています不足しがちなカルシウムは、吸収率の観点からマグネシウムとセットで摂ってほしい栄養素なので、きざみあげはその意味でもとっても魅力的。
添える茶碗蒸しもワイルドピンクサーモン入り。たまごにはクラフトマスだけでは補えなかったビオチンというビタミンや、セレンというミネラルが含まれています。ビオチンはエネルギー産生を助けてくれる栄養素で、セレンは免疫系を正常に保つ作用があります。
「ワイルドピンクサーモンおこわ」
材料(3~4人分)
ワイルドピンクサーモン 1缶 / 白米 1合 / もち米 1合 / 人参 中サイズ1/2本 / スライス干ししいたけ 10g / 塩昆布 20g / 乾燥きざみあげ 30g / 中華スープの素 大さじ½ / 水 3カップ / 白いりごま 適量
※大根簡単酢漬け(大根薄切り 適量 / すし酢 少々 / ゆずの皮 少々)も一緒にどうぞ。材料全てを合わせて冷蔵庫で15分程度置いておけば完成。
作り方
1. ワイルドピンクサーモンは煮汁を切っておく。
2. 白米をとぎ、30分以上水に浸しておく。もち米は炊く直前にとぐ。人参は包丁で千切りにする。
3. 材料をすべて炊飯釜に入れて、炊き込みごはんモードで炊飯する(炊き込みごはんモードがなければ通常の炊飯でOK)。茶碗に盛り付けて白いりごまをかけて完成。
ちなみに、鍋で炊けばおいしいおこげも作れます。その場合は中火で約10分加熱してから弱火で約15分火にかけて火を止め、蓋をしたまま15分蒸らして完成です。
「ワイルドピンクサーモン茶碗蒸し」
材料(茶碗蒸し3個分)
ワイルドピンクサーモン 1缶 / コーン缶 小さじ3 / ほうれん草 3把 / たまご 1個 / 白だし 20cc / 水 180cc
餅 1個(一口大に切っておく)またはうどん 少々(茹でておく)
作り方
1. ワイルドピンクサーモンとコーンは煮汁を切っておく。ほうれん草はさっと茹でてから一口大に切っておく。
2. たまごを溶き、白だしと水を入れてよく混ぜ、卵液を作る。
3. 耐熱性の器に餅またはゆでうどんと1を入れ、2 を流し込む。器に蓋をする(蓋がない器の場合はラップをかける)。
4. 蒸し器に3を入れ、強火で3分、弱火で10分蒸す。※蒸し器がない場合は鍋に2cmほど水を入れて3を並べ、鍋の蓋をして湯せんで蒸す。
5. 蒸しあがったら火傷に注意しながら取り出す。
ツナの代わりに! 「ワイルドピンクサーモンベーグルサンド」
朝ごはんやお弁当には、ツナ代わりにワイルドピンクサーモンを使ったサンドウィッチを作りませんか。夜食にもおすすめのこのサンドは、脳の栄養である糖質をベーグルから、糖質をエネルギーとして使うために消費されるビタミンB1をカラフトマスから摂取できるゴールデンコンビです。
材料(ベーグルサンド1個分)
ワイルドピンクサーモン 1/2缶 / マヨネーズ 大さじ1 / 塩・胡椒 少々/ ベーグル 1個
※付け合わせ(茹でたブロッコリー、茹でた人参、ピーカンナッツ 各適量)
作り方
1. ワイルドピンクサーモンは煮汁を切ってほぐしたら、マヨネーズで和えて塩・胡椒で味を調える。
2. ベーグルを包丁で縦に2等分、さらに横に2等分して1を挟み、皿に置く。付け合わせを飾って完成。
あまり聞きなれないワイルドピンクサーモンですが、味わいも栄養価も素晴らしく、ぜひ常備しておきたい1品です。次回コストコに出かけた際はチェックしてみてください。