会社の業績アップや安定経営には、従業員の健康が必要不可欠。そのため、従業員の健康を少しでも気遣いたいと考える経営者は多いのではないだろうか?だが一方で、健康の重要性を感じつつも健康管理の専門家が不在であることにより、必要な健康管理ができていないという企業もあるようだ。
そこで今回、産業保健師業務と顧問産業医を組み合わせた産業保健サービス「レンタル産業保健室」(https://rental-sangyouhoken.com/)を提供する愛知つのだ産業医事務所株式会社は、従業員数100〜500人未満の企業の経営者を対象に「従業員の健康リスク管理」に関する調査を実施した。
【ストレス実態調査】小規模企業の約4割が「直近5年で退職率が増えた」と回答
はじめに「直近5年で従業員の退職率は増えていますか?」と質問したところ、『増えている(40.7%)』『変わらない(53.5%)』『減っている(5.8%)』という結果になり、約4割が『増えている』と回答した。
では、どのような理由で退職を選ぶのだろうか?前の質問で『増えている』と回答した人に、「従業員の退職理由として挙げられることを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『給与や待遇への不満(61.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『労働環境への不満(53.8%)』『体調不良やストレス(42.9%)』『業務内容への不満(28.1%)』『人間関係の悪化(21.4%)』と続いた。6割以上が『給与や待遇への不満』と回答したことから、より給与や待遇の良い企業に転職したい人が多いようだ。また、一定数『体調不良やストレス』と回答した人もいたことから、メンタル面やストレスが軽減することで退職を考え直す人もいるのかもしれない。
8割以上が気付いたことのある従業員の不調。しかし、環境整備が追い付いていないという実態。
次に、従業員の不調に気づいたことがあるかを聞いてみた。「普段の業務中に従業員の不調(身体面・精神面ともに)に気付いたことはありますか?」と質問したところ、8割以上が『ある(85.5%)』と回答。さらに「従業員の健康管理を目的とした環境整備や産業保健師の配置を行っていますか?」と質問したところ、8割以上が『行っている(84.3%)』と回答した。8割以上の人は従業員の不調に気づいた経験があり、同じく8割以上が従業員の健康管理を目的として取り組みをしているようだ。一方で『行っていない』と回答した人に、具体的な理由を聞いてみた。
■従業員の健康管理を目的とした取り組みをしていない理由を教えて!
・売上が下がり、経費をなるべく抑えないといけない状況です。出来るなら自力でどうにか出来ればと思います(20代/女性/神奈川県)
・そこまで手が回っていない(50代/男性/宮崎県)
・社内において議論されていますが、専門の管理部門を設けるなど社内的に課題が残り中々進んでいない状況です(50代/男性/埼玉県)
・法の要請がないから(50代/男性/大阪府)
必要と感じてもなかなか取り組みとして進んでいない状況の人もいることが分かった。
従業員の健康管理は9割以上が行うべきと回答。管理不足で実際に起きたトラブルも紹介
ここまでの調査で、8割以上の人が普段の業務中に従業員の不調に気づいた経験があることが判明した。では、従業員の健康管理を行うべきだと思っている人はどのくらいいるのだろうか?「従業員の健康管理を行うべきだと思いますか?」と質問したところ、『積極的に行うべき(62.6%)』『少しは行うべき(33.3%)』『あまり必要ない(3.9%)』『まったく必要ない(0.2%)』という回答結果になった。『積極的に行うべき』『少しは行うべき』と回答した人をあわせると、9割以上が従業員の健康管理を行うべきだと思っているようだ。そこで『積極的に行うべき』『少しは行うべき』と回答した人に理由を聞いてみた。
「その理由を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『企業には従業員の健康管理義務があるから(65.3%)』と回答した人が最も多く、次いで『労働災害防止のため(52.5%)』『業績アップのため(48.1%)』『従業員定着のため(41.2%)』と続いた。6割以上が『企業には従業員の健康管理義務があるから』と回答したことから、企業の立場として義務があると思っている人が多いことがわかった。
次に、従業員の健康管理が行き届かなかったことによるトラブルについて聞いてみた。
■従業員の健康管理に関するトラブルを教えて!
・退職した社員がSNSに会社のあることない事を書き込み、拡散され業績に影響が出た(50代/男性/京都府)
・体調不良(腰痛、メンタル不調)で従業員が退職したことがある(60代/男性/大分県)
・優秀な人財が突然退職した(60代/男性/広島県)
・鬱になった(60代/男性/広島県)
この結果から、体調不良が退職につながった人もいることがわかった。
「導入する手間がかかる」「コストがかかる」というイメージも。実は低コストで保健師が職場訪問するサービスがあります!
ここまでの調査で、9割以上の人が従業員の健康管理を行うべきだと思っていることが明らかになった。次に「従業員の健康管理を目的とした環境整備や産業保健師の配置についてデメリットだと思うことはありますか?(複数回答可)」と質問したところ、『導入する手間がかかる(45.4%)』と回答した人が最も多く、次いで『コストがかかる(45.0%)』『特に無い(19.6%)』『あまり効果がなさそう(14.7%)』と続いた。『導入する手間がかかる』『コストがかかる』と回答した人が多いことから、低コストで導入に手間がかからないことが分かれば前向きに導入を検討する人が増えるかもしれない。最後に、「レンタル産業保健室」というサービスに興味があるか聞いてみた。
「低コストで産業保健師が訪問してくれる「レンタル産業保健室」というサービスに興味がありますか?」と質問したところ、『とてもある(32.8%)』『少しある(47.7%)』『あまりない(14.3%)』『まったくない(5.2%)』という回答結果になった。『とてもある』『少しある』と回答した人をあわせると、約8割がレンタル産業保健室に興味があるようだ。
【調査概要】「従業員の健康リスク管理」に関する実態調査
調査期間/2023年11月22日(水)~2023年11月25日(土)
調査方法/リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
調査人数/516人
調査対象/従業員数100~500人未満の経営者
モニター提供元/ゼネラルリサーチ
今回の調査で、8割以上の経営者が普段の業務中に従業員の不調を感じたことがあると判明した。そして、9割以上が従業員の健康管理を行うべきだと思っており、その一方で従業員の健康管理を目的とした取り組みのデメリットとして、導入する手間やコストがかかると思っていることが分かった。導入する手間やコストがかかることが原因で取り組めていない経営者は、低コストで産業保健師が訪問してくれる「レンタル産業保健室」などの産業保険サービスを検討してみてはいかがだろうか。