食品メーカーのMizkan(以下、ミツカン)が、「へこんだ気持ちをごはんの力で元気づける」をコンセプトに昨年から展開する「凹(へこ)メシ」プロジェクト。その第2弾企画となる「あそべる凹メシ食堂」が、7月21日から30日まで表参道の特設会場で開催されている。ここでは本イベントをひと足早く体験。そのレポートとともに担当者の声もお届けする。
ヘコんだ気持ちを『元気だそうめん』で吹き飛ばそう!
生きていれば誰しもヘコむことはある。特に若い人なら恋に破れたり大事な試験に落ちたり、あるいはバイトでミスをして怒られたりと、軽いことから重いことまでいろいろとヘコむ場面は多いだろう。今回、若者が集まる街・表参道に現れた「あそべる凹メシ食堂」は、そうしたヘコんだ気分を「食×ゲーム」という斬新な企画で吹き飛ばしてくれるユニークなスポットだ。
特設会場は神宮前交差点から表参道ヒルズ方面に歩いてすぐの場所。鍋をモチーフにした「凹」が印象的なロゴがドーンと書かれた緑色の外観は、キラキラとした表参道の中でもひときわ目立つ。入場は何とタダということで、気楽な気分で店内へGO!
暖簾をくぐって入店すると、スタッフの方から白い凹型のカードとゆるかわなイラストが描かれた丸型のカードという2枚のカードが配られる。そして、まずは凹型のカードに「ヘコんだエピソード」を書くところからお楽しみがスタート。
このカードはシールになっており、ヘコんだエピソードをすぐ近くにあるボードに貼ると、ここからのゲームに使うメダルに交換してもらえるという仕組み。そう、ここは、ゲームで遊んでトッピングをゲットしながら、特製の『元気だそうめん』を作るというエンタメ仕様の食堂なのだ。
最初のゲームは「つゆ」を決めるガチャガチャだ。つゆはミツカンの人気商品の中から「追いがつお®つゆ2倍」と、【大好きだし。麺と鍋。シリーズ】より「クリーミーとんこつ」「えび香る魚介だし」「ほどよい旨辛キムチ」の計4種類という4種類がラインナップしている。
味のベースとなるつゆだけに、たとえ、この後にどんな具材が入ったとしても、ここが全体の分水嶺になるのは間違いない。しかし、それが実力ではなくガチャガチャの運次第で決まるというのが何とも悩ましいところだ。
「げんなり」「どよーん」「ずこっ」など、数々の凹みワードが書かれたガチャガチャの中から、今の気分に合ったところのレバーを回すと、出てきたのはクリーミーとんこつのシール。これを丸型のカードに貼って、自分の『元気だそうめん』を作り上げていく。
ゲームを満喫して、トッピングの具材をゲット!
続いて2階に移動して「メイントッピング」を決めるゲームにチャレンジ。次はどんな遊びだろうかと思っていたら、むむ、これは…。
機体の中から迫り出してくるワニたちに、武器となるハンマー。子どもの頃にゲームセンターで熱狂した、あの“ワニ叩きゲーム”にそっくりではないか。
飛び出すワニを叩いたら1点、ただし、ワニにハンマーを噛まれたらマイナス1点というルールで高得点を競うこのゲーム。童心に帰って満点を取るつもりでがんばった結果、昔ほどの点数は叩けなかったが、何とか100点満点のうち80点を記録した。
そこそこの点数だからグレードの高い具材がもらえるかもしれない…と少し浮かれていたのだが、実はここは点数ごとにトッピングが決められているシステム。おあげ、蒸し鶏、豚しゃぶ、エビ天の4種類のトッピングがあり、私の出した80点のトッピングは、おあげ。単に高得点を狙えばいいということではなく、50点台でも90点台でも同じトッピングをゲットできるチャンスがある。思ったように高い点数が取れなくてもヘコむことにならないのでご安心を。
3つ目の遊びは「サブトッピング」を決めるクレーンゲーム。ここにはトマト、きゅうり、だいこんおろし、コーン、たくあんという5つのトッピングが用意されており、カプセルの色で具材が分かるようになっている。
とんこつスープに相性がいいのはトマトかコーンだろうと思いながら、手頃な赤色のカプセルに照準を合わせて「つかむ」のボタンをプッシュ。すると、クレーンは少しずつ赤色のカプセルに向かって…いったのだが、なぜか掴まえたのはその前にある青いカプセル。
青のカプセルの中身は、たくあん。予想外の結果に「ぐぬぬ」という心の声が漏れそうになったが、こうした意外な展開も本企画における面白要素のひとつといえるだろう。
かわいくて食べるのがもったいない︎ 写真映えもグッドな『元気だそうめん』
こうしてクリーミーとんこつスープ、おあげ、たくあんの入った一杯が完成。シールを貼ったカードをスタッフの方に渡すと、手に入れたトッピングの『元気だそうめん』を作ってくれる。
運ばれてきた一杯は、中央の“ヘコみ顔”と凹みマークのにんじんがとてもかわいらしいビジュアル。麺をスープにしっかりからませて食べると、冷たくて爽やかな味わいが口の中に広がる。
なお、本企画では、つゆと2種類の具材の組み合わせによって全部で80通りの『元気だそうめん』があるそうで、この日は特別に「ほどよい旨辛キムチ」をベースにした別の一杯を作ってもらった。
ご覧の通り、トッピングが変わると見た目もがらりとチェンジ。どんな組み合わせに出逢えるかは、あなたの運とがんばり次第だ。素敵な一杯を完成させて元気をチャージしよう。
『元気だそうめん』で、食がくれる元気を届けたい
体験の後、凹メシプロジェクトを担当するミツカン・凹んでない課の田中保憲氏と川口莉奈氏に話を伺うことができた。
「昨今の複雑な社会情勢を背景に、食を通じて体の健康だけでなく心の健康にも貢献できないかと考える中で、おいしいご飯を通じて日々の凹んだ気持ちに寄り添えたらいいなと思い、この取り組みを始めました」と、同プロジェクト立ち上げの経緯を語ってくれた入社4年目の川口氏。昨年12月に行われた第1弾企画では、今回と同じ会場にコタツを持ち込んで鍋料理を提供し、10日間で1200人の来場者を集めた。
そうめんのつゆは同社の主力製品のひとつであるが、『元気だそうめん』はトッピングの具材も含めて「シンプルさ」にこだわったといい「凹んで何もしたくない時でも、お鍋で茹でた食材につゆをかけるだけでできるような、簡単なメニューにしているところがポイントです」と川口氏は話す。
「たとえ簡単な料理であっても、みんなで食卓を囲むと、ヘコんだ気持ちが少し楽になります。
一人暮らしの方だと誰かと食卓をともにするという機会がなかなかないかもしれませんが、そうした方々にも食事がくれる元気を届けられる食堂にしたいです」と川口氏。一方、田中氏は「今はミツカン単独の活動ですが、将来的にはいろいろな企業や組織を巻き込んで、凹メシという文化を大きくしていきたいです」と今後目指していく方針を語り、次世代のミツカンを担う若手社員たちの食にかける熱い思いを感じることができた。
「あそべる凹メシ食堂」は、7月30日まで表参道の特設会場にて10日間限定で開催中。自分の「元気だそうめん」などをSNSに投稿するとハズレなしの「凹メシくじ」も引けるので、おみやげも楽しみにしながら出かけてみてはいかがだろう。
ミツカン主催「あそべる凹メシ食堂」
主催:株式会社Mizkan
開催期間:2023年7月21日(金)〜7月30日(日)
開催時間:平日15:00〜20:00 土・日曜11:00〜20:00(7月21日のみ17:00〜20:00)
場所:ベーカリーカフェ426(東京都渋谷区神宮前4-26-18)
入場料:無料
「凹メシ」プロジェクトサイト:https://www.mizkan.co.jp/hekomeshi/