今年の6月には、「楽天イーグルス」およびサッカー・明治安田生命J1リーグ「ヴィッセル神戸」のホームゲームに、「スポーツの未来を共に創ろう」をテーマにした1回目のスペシャルマッチ「Rakuten DAY」が開催された。「楽天イーグルス」のホームゲームで実施した「Rakuten Day」では、パラアスリート(自転車競技)藤井 美穂選手による始球式やブラインドサッカー(R)の体験会、ユニフォームのアップサイクルなどを実施し、賑わいを見せた。そして、2回目となる今回は「楽天イーグルス」の一軍公式戦「東北楽天ゴールデンイーグルス 対 北海道日本ハムファイターズ」において、スペシャルマッチ「Rakuten DAY」を9月4日に楽天生命パーク宮城にて開催した。
「楽天イーグルス」を運営する株式会社楽天野球団では、今年4月に「日本一のサステナブル・スタジアム」を目指すことを宣言し、環境・社会・地域の3つのテーマを軸に、サステナビリティの取り組みを加速化している。
今回の「Rakuten DAY」では、「楽天生命パーク宮城」における試合運営に伴って排出されるCO2および、来場者(最大27,000人想定)全員の半日分のCO2排出量を「楽天エナジー」がカーボン・オフセットした。また、一般的には企業や団体が実施することの多いカーボン・オフセットに、ファンの方々が「グリーンチケット」を購入することで、個人単位で参加することができる施策を実施した。
カーボン・オフセットとは日常生活や企業等の活動で、どんなに努力をしても発生してしまうCO2(=カーボン)を、他の活動(植林・森林保護・再生可能エネルギーの開発など)で埋め合わせをすること。発生したCO2の埋め合わせをし、CO2排出量を実質0にすることを目指す考え方のことだ。
個人でも貢献できる「グリーンチケット」によるカーボン・オフセット
今回の「Rakuten DAY」では、企業の力だけでカーボン・オフセットを実現するのではなく、個人でも参加できるよう、「グリーンチケット」を販売。「グリーンチケット」は、1枚500円で購入することができ、試合観戦に伴って排出される1 人分の半日分相当のCO2を購入者一人ひとりが自身でカーボン・オフセットすることができるチケットだ。また「グリーンチケット」を購入した方には、スポーツの未来を共に創る機会として、「始球式の登板」や「ペア観戦チケット」が当たるキャンペーンも実施。このチケットは、9月4日(日)14時時点でファンの方々に総計212枚のチケットを販売した。
そして今回、見事始球式の登板に当選したのは、宮城県育ちで、「楽天イーグルス」が誕生した頃からファンとして応援し続けてきたという、会社員の佐々木 浩人さん(31歳)。
始球式を終えた後に感想を伺うと、「楽天イーグルスが誕生した時からずっとファンで、一度マウンドに立ってみたいという憧れがあり夢でした。マウンドに立ったときは少し高さもあり、感動しました。実際に投げたボールは、大暴投してしまいましたが、一生に一度の経験ができて幸せでした。今回こういった場を設けていただけたことで、環境への取り組みにもっと協力したり、自分でもスポーツの未来について何かできないかと考えたりしようと思いました。今回実施されたカーボン・オフセットはとても素晴らしい取り組みだと思います。『グリーンチケット』を購入することで、球場で観戦する時や日々の生活の中で自分がどれだけのCO2を排出しているのか、考えるきっかけになりましたし、今後こういった取り組みがスポーツ界や世の中で広がっていくといいなと思いました」とコメントした。
“環境に良いこと”を体験できるブースでエコを体感
「楽天イーグルス」のグッズショップで販売終了したユニフォームを使い、処分するはずだったユニフォームを特製のエコバッグにアップサイクルする体験会を開催。参加した小学生からは、「着なくなったユニフォームをこうやって遊ぶものにできるのは、エコバッグを作るときも楽しいし、完成したら持ち歩けるので良いと思いました」とコメント。また別の小学生からは「少し難しかったけど、楽しかったから、家にある使わなくなった服を使ってまた作ってみたい」とコメントがあがった。一緒に参加していた保護者からは、「子どもたちは、普段から学校で環境について学んでいるみたいですが、こういったワークショップ体験を通して勉強させるのもいいなと思いました」などの声があがった。
また使わなくなった日用品を使って、ふしぎな楽器を制作するワークショップも開催。参加した小学生からは、「初めてのバネ電話作りは難しかったけど、楽しかった。家に帰ったら妹と遊びたい」とコメント。また保護者は、「プラコップとバネを使って楽器をつくるという発想に驚きました。子どもたちにとって初めてのアップサイクルだったのですが、できあがった楽器からは面白い音が鳴っていて、楽しく取り組めたみたいで良かったです」などの声があがった。
「楽天ブース」では、環境に配慮した商品がその場で当たるキャンペーンを実施。「環境のためにできること」をTwitterまたはInstagramで「#GoGreenTogether」のハッシュタグを付けて投稿すると、抽選で20名に楽天が運営する、サステナブルなお買い物を提案するインターネット・ショッピングモール&オンラインメディア「EARTH MALL with Rakuten」で取り扱う商品が当選するキャンペーンだ。SNSでは多くの『環境のためにできること』が投稿され、「子どもたちに食べること、資源の有限性を伝えていきたい」「マイバッグを持ち歩く!」「肉や魚のトレーを洗ってリサイクルします」「フードロスをなくす。無駄な買い物はしない」「移動距離が少ないときは自動車やバイクを使わず、自転車や徒歩の手段を選ぶ」などの声が寄せられた。
今回の取り組みについて、来場したファンからは「すごく良いことだと思います。こういう活動を見ることは、子どもたちにとってもいいのかなって思いました」とコメント。また別のファンは「素晴らしいと思います。取り組みの内容を聞いて、環境問題について考えるきっかけになりました。こういう取り組みをしていると知らなかったのですが、聞いてもっと応援しようと思いました」と、環境問題への意識の変化についての感想もあがった。
「日本一のサステナブル・スタジアム」を目指すことを宣言し、環境・社会・地域に優しい楽天。今後の取り組みやファンイベントにも注目だ。