ちょっとした自分へのご褒美で、いつもとは違ったお酒が飲みたい。新しいお酒との出会いを求め検索するも、飲み方の提案としてオシャレなカクテルばかり出てくることはないでしょうか?家で材料を揃えるのは大変だし、もっと手軽に美味しく飲める方法はないのだろうか。
そこで、店舗やネットで手軽に手に入るリキュール、そしてそれをスーパーなどで買えるもので簡単に美味しく飲む方法を、リキュールマニア、大久保BARチャブラーシカのマスター佐藤さんに聞きました。
ライタープロフィール
nomooo編集部・杉山お酒と神保町が好きなnomooo編集部員。カウンターでゆったりひとり飲みが自分への最高のご褒美。いちばん好きなお酒は「ラ マニー スパイスド」、マスターには「るこちゃん」と呼ばれています。リビングにあるお酒用の棚がいっぱいになってきました。
家飲みの定番「ハイボール」
杉山
私、普段ハイボール飲むことが多いんです。どんな料理にも合うなと個人的には思っていて。でもたまに飽きちゃうのでバニラエッセンスを垂らしてみたり、蜂蜜のお酒を入れてみたり、そうするとまた気分が変わって楽しめる。ただ両方甘い感じなので他のアレンジ方法を探しているんですが、いいのないですかね。家飲みだからできると思うんです。マスター
ハイボール自体も作り方で全然味が変わってくるしね。おいしいハイボールの作り方
ハイボールを作る過程で大事なことは大きく3点、「ソーダとウイスキーの比率」「なるべく氷を溶かさないこと」「炭酸を抜かないこと」です。それぞれのコツを見ていきましょう!ソーダとウイスキーの比率
ウイスキー:ソーダ=1:3もしくは1:4程がベストな割合だと言えます。ウイスキー30mlに対してソーダ90ml~120mlくらいの分量で作ると、ちょうど良いかと思います。
濃い味わいが好きという方は、ウイスキーの分量を増やしてみるのもいいでしょう。
基本的なハイボールの作り方
1.グラスに氷を入れる
氷は家の製氷機の氷ではなく、コンビニに売っている氷でも大丈夫です、しっかりとした硬い氷(純氷)を使いましょう。
製氷機で作る氷は水を急激に冷やし固めるため氷の中に空気が含まれているため、溶けやすく割れやすくなっています。
ウイスキーとソーダの比率にこだわったのに、氷が溶けて水っぽくなってしまうのはもったいないですよね。
また、コンビニに売っているロックアイスを使うときは氷の周りについている霜を一度水で洗って落とすことで、より薄まりづらくなります。
2.氷を入れ、グラスを冷やす
この工程には2つの意味があります。
1つ目は氷の角を取ることで氷が液体に接する面積を小さくし、氷が余計に溶けることを防ぐことです。
2つ目は、グラスをしっかり冷やすことです。
材料を冷やすことで氷が溶けにくくなり、水っぽいハイボールになってしまう可能性が低くなります。お酒や割り材を冷やす方は多いと思いますが、グラスも冷やすことでより氷が溶けにくくなりますよ。
使う材料はしっかり冷やしたものを使いましょう。
グラスに氷を入れたらバースプーンやマドラーを使い、氷がグラスの縁をなぞるように静かに回しグラスを冷やします。この時、バースプーンがグラスの底まで入るようにあらかじめ氷を入れる位置を考えてグラスに入れましょう。
最初は失敗することもあると思いますが、何回も挑戦すると自然にできるようになります。
3.ウイスキーを入れる
前工程でグラスが冷えたことで溶けた水分がグラスの中に残っているので、しっかり捨ててからウイスキーを注ぎましょう。
ウイスキーを注ぐ量ですが、好みにもよりますが一般的にはグラスに対してウイスキー:ソーダが1:3~4と言われています。
4.ウイスキーと氷を混ぜる
氷とウイスキーを混ぜることによりウイスキーが冷えるので、ソーダを注いだ時にソーダも冷え、氷も溶けづらくなります。
この時もバースプーンをグラスの底まで入れて静かに混ぜましょう。氷を割らないように優しくウイスキーを冷やしてください。
5.ソーダを氷に当たらないように、そっと注ぐ
ポイントはソーダをグラスの内側にあて、氷に当たらないように注ぐことです。
ソーダをそっと注ぐことで氷が過度に溶けるのを防ぎ、炭酸が抜けるのも防いでくれます。
あまりにちょろちょろと注いでしまうと逆に炭酸が抜けてしまうので、ちょうど良い注ぎ加減で注ぎます。
6.炭酸が抜けないようにマドラーで縦に一回ステアする
ステアは、最後の一押しといったニュアンスです。ウイスキーとソーダは比重が違うため、ソーダがグラスに入ったらすでにほとんど混ざった状態になります。
バースプーンをグラスの底に入れ静かに氷を持ち上げて、静かに戻しましょう。これだけでしっかりと混ざった、美味しいハイボールが作れます!!
ジファール ピモン・デスプレット(トウガラシ)・ザ・ジャパニーズ リキュール ゆずこしょう×ハイボール
マスター
そうだ、この前まで色々飲んでいたジファールに、実は唐辛子のリキュールもあってね。杉山
トウガラシ…?あ、このピモン・デスプレットってやつですね。確か去年の夏頃記事にした記憶も。マスター
これはバスク地方でしか採れないトウガラシを丸ごと使って作られてるリキュールで、カクテルだけじゃなく、ケーキや料理にも辛味のアクセントと奥行きをプラスすることができる万能リキュールなんだよね。味見してみたらどう?杉山
あ、ちゃんと辛い。でも飲んだ瞬間は甘いって思いました、なんか不思議な面白い感じですね。ただ辛いってだけじゃなくて、なんかアロマっぽい香りもする。確かにこれを入れたらいつものハイボールがワンランクアップした気持ちになって良いかも、チューハイに唐辛子入れて飲んだりもしますし、なるほど。マスター
そうなんだよね、こういったスパイスとか香辛料的な辛みのあるリキュールって結構いいのが多くて、最近だと、あとはこのゆずこしょうのリキュール。杉山
これ日本のメーカーのやつなんですね、気になる、味見しても良いですか?イメージですけど、アイリッシュとか軽めのウイスキーを使ったハイボールに合いそうですかね?マスター
そうだね、たとえばだけどアイリッシュウイスキー30ml、ゆずこしょうリキュールを10mlとかでソーダアップ。これちなみに「ハイボールのためのリキュール」って言われてるんだよね。
杉山
おお、美味しい。これ単体でソーダアップしても十分美味しそうですが、確かにハイボールに入れて飲むのすごくバランスがよさそう、絶対合いますね。マスター
日本のリキュールって、結構アルコール度数が低いものが多いんだけど、これは圧倒的にしっかりした濃度があって良い。割る前提の味になっていると思うんだよね。
杉山
はじめフワッとゆずの香りが鼻に抜けて、口の中にゆずがしっかり入ってきたのに最後はちゃんとこしょうの辛みがいる。甘みもリキュールとしてしっかりあるのも良いですね。マスター
青唐辛子の辛みもしっかり出てて面白いんだよね、これはハイボールに合わないことはない。ちょっと入れるだけで全然違ったハイボールになると思うよ。あとここではもう1種類、ミズナラを使った、スモーキーでハーブも感じるリキュールも出してるから、それもハイボールに合うと思うよ。杉山
新しい発見すぎる、家でやるなら炭酸だけでもいいし、あとコーラにちょっと入れても良いかもしれないし、色々と飲み方ありそうですね。ミズナラも気になる…今日もありがとうございました!