「人生の教科書になったと思える”学べる”漫画」300人にWEB調査
登場人物の生き方や心に響くセリフなど、さまざまな面から「大切なことは漫画が教えてくれた」と考える方も多いのではないでしょうか。
そこで今回、TVマガが、「人生の教科書になったと思える”学べる”漫画」について300人へのアンケートを実施。
その結果が、選んだ理由とともにランキング形式で発表されました。
「人生の教科書になったと思える”学べる”漫画」ランキングTOP9!
9位:『銀の匙 Silver Spoon』
第9位は『銀の匙 Silver Spoon』。2011年から2019年まで「週刊少年サンデー」で連載された荒川弘先生による酪農青春グラフィティー。
受験に失敗し、自信を失っていた八軒勇悟が、学力競争と高圧的な父から逃れるため寮制の大蝦夷農業高等学校(通称・エゾノー)に進学し、さまざまなことを経験しながら成長する姿が描かれています。
TVアニメ化されたほか、中島健人さん(Sexy Zone)主演で実写映画化もされた人気作。
選んだ理由・感想
「主人公は現実から逃げて農業高校に入学しましたが、そこで出会った人や出来事は恥ずかしものではない。人生において何かに挫折したり悩むことを主人公の等身大の姿を通して人との関わりや命の在り方を学んだり考えさせてくれる作品です。『一度失敗した人間は何もしちゃいけないのか?』という名言はとても心に刺さりました」(ポークジンジャー)
「『食とは命をいただくこと』『肉は生きていた動物が殺されたから食べることができていること』『農家は大変だ』ということをなんとなく知った気でいたけれど、この作品を読み始めてすぐに上辺だけの知識だったと感じさせられた。家畜の生育から処理までや、農家の苦労や運営など初めて知ることが多かった。子どもの教育にも絶対に取り入れたいと思う漫画です」(さーちょん)
7位(同率):『ブラック・ジャック』
第7位は『ブラック・ジャック』。1973年から1983年まで「週刊少年チャンピオン」で定期&不定期連載され、全世界での累計発行部数が1億7600万部を突破している手塚治虫先生の名作医療漫画。
医療と生命をテーマに、無免許ながらも神業ともいえる高度なテクニックをもつ天才外科医ブラック・ジャックの活躍が描かれています。
発表から半世紀が経った現在でも不動の人気!
選んだ理由・感想
「手塚治虫が医学を学んだ経験が活かされています。死を避けられない医療の限界や、主人公の友情や恋愛に性自認のテーマも関わる深い作品です。人間の怒りと憎しみや、増長する自己評価など、哲学的と言って良い人々が人間の良さも罪深さも教えてくれました」(みかん餅)
「当時の医療における問題や健康や社会の流れを背景として学べるほかに、人としての心の在り方もキャラクターのセリフにところどころ混ざっていて、昔の漫画ながら令和となった今でも考えさせられることが多いので選びました」(鏡餅屋)
7位(同率):『宇宙兄弟』
同じく第7位は『宇宙兄弟』。2008年から「モーニング」にて連載中で、第56回小学館漫画賞一般向け部門、第35回講談社漫画賞一般部門をそれぞれ受賞した小山宙哉先生によるヒューマン漫画。
宇宙飛行士になることを誓いあった兄・南波六太(ムッタ)とその弟・日々人(ヒビト)が夢に向かって歩き出す物語。
2012年には実写映画化およびTVアニメ化され、2014年には劇場版も公開されました。
選んだ理由・感想
「落ち込んだ時、諦めそうになった時に励ましてくれる言葉がたくさん出てくるからです。何かに立ち止まってしまった時に背中を押してくれる漫画だと思っています。また、宇宙に関する漫画なので、宇宙開発についても学ぶことができます」(とん)
「私は考えすぎてなかなか次の行動に移すことが難しい性格です。そんな時に、スッと心に入ってきて響くセリフがたくさんあります。数々のシャロンの言葉でがんばれました。その中でも、迷ったときはね、『どっちが楽しいか』で決めなさい。という言葉をずっと胸においています」(まー)
5位(同率):『ドラゴン桜』
第5位は『ドラゴン桜』。2003年から2007年まで「モーニング」にて連載され、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した三田紀房先生による受験漫画。
元暴走族の三流弁護士と落ちこぼれ生徒たちの東大受験までを描いています。
“バカとブスこそ東大にいけ!”といった衝撃的なセリフや、“桜木メソッド”と呼ばれる勉強法が話題に。
阿部寛さんが主演、山下智久さん・長澤まさみさん・新垣結衣さんらが生徒役を務めた実写ドラマも大ヒットを記録しました。
選んだ理由・感想
「今、やるべき事を一生懸命コツコツと積み上げていくのではなく、ゴールに対して逆算で何をやっていけばいいかという考え方や行動が仕事にもあてはまる内容で、非常に仕事がスムーズに進められるようになりました。根回し、説明、事前準備が必要な仕事をしていますが、全てがゴールに向かって最速、最良で取り組めるかが判断軸になるのでその後のキャリアアップに繋がりました。人生が変わったと言えます」(かめさん)
「このマンガは受験をテーマにしていますが、実は社会人とってかなり学べる内容も多いです。なぜなら、勉強の効率の良いやり方、集中力やモチベーションの保ち方などが紹介されているからです。このマンガのおかげで、会社の資格試験にも合格することができました」(けんけん)
「受験生の時に読んだのですが、人生の目的は何か、それを達成するための勉強の仕方や、勉強に対する意識を教えてもらいました。大人になった今でも考えさせられる漫画だと思います」(まちこ)
5位(同率):『鬼滅の刃』
同じく第5位は『鬼滅の刃』。2016年から2020年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載され、累計発行部数が1億5000万部を突破した吾峠呼世晴先生によるダーク・ファンタジー漫画。
家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が、鬼と化した妹・禰󠄀豆子を人間に戻すため、鬼の撲滅を目的とする「鬼殺隊」に入隊してさまざまな鬼たちと壮絶な戦いを繰り広げる物語。
日本に一大ブームを巻き起こした大人気作品で、アンケートでは、“愛や生きることについて学んだ”といった声が上がりました。
選んだ理由・感想
「何故生きるのか、答えがすべて書いてあります。人生とは、生きるとは、愛するとは、愛されるとは、大切なものとは、幸せな事とは、辛い事とは、悲しい事とは。そのすべてを、わかりやすい言葉と表現で描いてくれています」(とも)
「鬼と人間が戦うストーリーだが、その背景には家族愛が根強く描かれている。家族の大切さを身にしみて感じさせてくれる。また、様々な社会的な生き辛さ、人間の抱える劣等感や理不尽な状況を描きつつも、その中でも強く生きていくことの必要性を教えてくれました」(るる)
4位:『NARUTO -ナルト-』
第4位は『NARUTO -ナルト-』。1999年から2014年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載され、全世界の累計発行部数は2億5000万部を突破している岸本斉史先生によるバトルアクション漫画。
体内に九尾の妖狐を封印された落ちこぼれ忍者の主人公・うずまきナルトが、里一番の忍である火影を目指し、数々の試練を乗り越えながら成長していく姿を描いています。
アニメ版は世界80ヵ国以上で放送されるなど日本国内にも増して海外で大人気!
選んだ理由・感想
「作品を通して仲間の大切さと自分の中にまっすぐとした信念を持つことの大切さを学びました。また、正義の反対は悪ではなくもう一つの正義であることにも気づかされました」(sato_2600)
「落ちこぼれだったナルトが不器用にもがきながら成長していく姿に勇気をもらいました。ナルトが出会った大人の中で、自来也の生きざまにも感銘を受けました。一見自由奔放に見えますが、実はある目的のために自分を犠牲にできる人で、ナルトの為里の為に命をなげうつことができる究極の自己犠牲精神を持っていました。他人の為に見返りを求めず尽くせる、そんな人間になれたらなと思わされました」(gorillabananayam)
3位:『コウノドリ』
第3位は『コウノドリ』。2012年から2020年に「モーニング」にて連載され、第40回講談社漫画賞・一般部門を受賞した鈴ノ木ユウ先生による産科医療漫画。
心優しい産婦人科医と、情熱的で謎多き天才ピアニストという二つの顔を持つ鴻鳥サクラを主人公に、周産期医療の現場をリアルに描いています。
命を授かるという奇跡について考えさせられる内容で、2015年と2017年には綾野剛さん主演で実写ドラマ化もされました。
選んだ理由・感想
「結婚したら当たり前に子どもが出来て元気な子を問題なく出産できる、という固定観念が崩されました。妊娠できること、出産できることがいかに奇跡の連続か、学びました。自分の命や人の命を大切にして、改めて家族に感謝しようと学べます」(りん)
「自分が妊娠・出産を経験して命の重さをすごく感じた。つわりの症状もひとそれぞれ違うし、個人差が大きく、理解されない辛さもすべてがこの漫画の中で表現されており、老若男女関係なく、妊娠出産の奇跡を感じ、様々なことを学ぶことができると思います」(K.K)
2位:『ONE PIECE』
第2位は『ONE PIECE』。1997年から「週刊少年ジャンプ」にて連載中で、全世界での累計発行部数が驚異の5億1000万を突破した尾田栄一郎先生による海洋冒険ロマン。
海賊王を夢見る少年モンキー・D・ルフィが、海賊王ゴールド・ロジャーが遺した「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を目指して仲間と共に大冒険を繰り広げる物語。
連載開始から26年を迎えて現在は最終章へと突入。ますます注目が集まっています。
選んだ理由・感想
「仲間を大切にしようと思いましたし、仲間だけでなく、関わるすべての人を大切にしようとも思いました。それは、主人公が各エピソードで関わる全ての人を助けようと頑張る姿に心を打たれたからです。自身も会社の同僚や友人、家族含め今まで自分が関わってきた人達を改めて大切にしなければならないと気がつくことができました」(巻絵)
「やはり人生に大事なものが沢山詰まっていると思います。夢を追いかける気持ちや友情、信念、信じる心や思いやる気持ち、支えあう心や頼れるチーム力、負けない心など、人生に必要であろう感情や力が学べるので選びました」(sak)
「仲間を大切にする、仲間を信じる、信じ通す、ということを学びました。私は友人が少なかったのですが、人数に囚われず自分を信用してくれる友人を私も信用しよう、大切にしようと思えました。また、親と離れ離れになってしまったり、親を失くしてしまうシーンがあり、改めて親や家族を大切にしようとも思えました。まだ完結していないので、この先も楽しみです」(ピーコ)
1位:『SLAM DUNK』
第1位は『SLAM DUNK』。1990年から1996年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載され、全世界での累計発行部数が1億7000万部を突破した井上雄彦先生によるバスケットボール漫画。
高校のバスケ部に入部した不良少年・桜木花道と仲間たちの挑戦と成長が描かれています。
1993年にはTVアニメ化され、2022年に公開された新作アニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』は興行収入147億円を記録。
心に響く数々の名言と熱い試合展開が、あらゆる世代のファンの心を掴んで離しません。
選んだ理由・感想
「どんなに逆境であろうと、どんなに自分が未熟でも仲間とともに成長していくことができるし、あきらめてしまったらそこで成長は終わってしまうけれど、あきらめなければ人は成長していくことができるということを学びました」(ぴぴちゃん)
「スポーツを通じて人間が成長していく姿に感銘を受けました。その中でも安西先生の名言『諦めたらそこで試合終了ですよ。』という言葉が響き、今でも粘り強く取り組むという姿勢に繋がっているからです」(イッチ)
「努力やチームワークの重要性、自己成長の喜び、挫折を乗り越える力など、人生における大切な価値観を教えてくれました。また、人間関係や友情、情熱の追求といったテーマも深く掘り下げられており、読む人々に勇気と希望を与える力があります」(K)