女優・米倉涼子主演の連続ドラマ『ドクターX 外科医・大門未知子』(テレビ朝日系、木・午後9時~)第4シリーズが10月13日よりスタートした。
「いたしません」「私、失敗しないので」の名セリフでおなじみの“異色・孤高・反骨の天才フリーランス外科医”大門未知子(米倉)が、患者よりも権威・地位・出世・名誉を重んじる大学病院の病巣に鋭いメスを入れていく活躍を描いた同シリーズ。
今シリーズでは、いよいよ天敵・蛭間重勝(西田敏行)率いる日本の最高峰『東帝大学病院』で活躍する!医療の本質を見失って「病院の格付け」に躍起になる“白い巨塔”に、立ち向かっていく。
病院長・蛭間と“失敗しない天才外科医”大門との因縁の対決はもちろんのこと、副病院長・久保東子(泉ピン子)と蛭間の遺恨、久保が大門へのイラ立ち、外科部長・西園寺猛司(吉田鋼太郎)と内科部長・黄川田高之(生瀬勝久)の派閥争い・・・と、そんなどこを見回しても人間関係が一色即発状態の『東帝大学病院』の中にあって、病院長・蛭間重勝の秘書兼愛人の白水里果役として奮闘しているのが、『ミス・ワールド 2013 日本代表』で、今年3月23日に“女優宣言”をした田中道子(27)。
第一話では、汚い策略で前病院長を追い出して新病院長に就任した蛭間。導入部分のピリピリムードから一転、祝福の花で包まれた院長室に場面が変わり、「院長ぉ~このお花は?」と、さわやかな笑顔と甘え口調で登場した秘書兼愛人の白水。
それに、先ほどの“戦場”での厳しい顔とは打って変わって、相好を崩しながら「トイレにでも置いておけば」という院長。トイレに運ぶために院長の元を離れると、今度は先ほどの笑顔を一変させ、なにやらつぶやきながら嫌な顔をする白水。
初めての芝居が大ヒットドラマ『ドクターX』でのデビュー、しかも大御所俳優たちに囲まれた現場。さらに、表向きは蛭間に忠実に尽くす才色兼備な女性だが、その正体は金とステイタスが大好きで、蛭間を手玉に取る魔性の女という難しい役どころに挑戦している田中に、インタビューした。
※ ※ ※
――大抜擢ですが、お話をいただいたときはどんな感じでしたか?
「米倉さん主演ドラマ『ドクターX』に出させていただくと決まった時は、うれしかったです。でも、そのあとから毎日どんどんプレッシャーを感じて押しつぶされそうな2週間を過ごしました。演技については、レッスンを4年間やってきて自信もついてきたころだったのですが、こんなに大きな役を演らせてもらえることが、今でも信じられないです」
――秘書役と聞いたときはどうでしたか?
「いままでの『ドクターX』は、ずっと観ていました。秘書役は演じてみたい役だったので、やったーと思いました。役柄的にはシーズン2で笛木(優子)さんがお色気ムンムンで西田さんを手玉に取るような役柄でしたので、楽しそうだなぁと。最初に魔性の女性という役柄をやらせていただくのは、見ている方に印象に残ってくれるかなぁと」
――役作りのためにしたことはある?
「まず、情報収集しました。秘書の方がどういう動きをしているのか想像がつかなかったので、事務所の秘書の方をよく見るようにしていました。また、私の知り合いに秘書をやっている子を知っているという方がいたので、その方に話を聞いたりしました。男性を手玉に取る役は、洋画・邦画でも多いので見て勉強していました。そして、笛木さんが出演された『ドクターX』のシリーズをもう一度見直すなどして、勉強しています。そこに、プラス自分の色をつけられたらなぁと思ってます」
――具体的に、どんな役柄にしていこうかというイメージはありますか?
「私がいま考えているのは、(みなさんがいるような)公の場所では、とにかく従順に尽くすんですけど、2人きりのときはSっ気を出そうかなと思ってます。トゲのある言い方や、尻に敷いているじゃないですけど、西田さんは蛭間重勝さん役で出られるときは、愛人の子に『●●ちゃ~ん』と甘える感じなので、私はツンデレさを出したいなぁと思います」
第一話では、手術を受ける患者の前で、「東帝大学」の校歌を歌い盛り上がる院長、外科部長、内科部長の後ろで、「バカバカしい」とばかりに大あくびをするなど、見えないところでちらりと「本音」をのぞかせる演技で、表と裏の顔を持つ女ということを印象づけるシーンがあった。
また、公開手術が行われようとしていた記者会見場。執刀医がなかなか現われずザワつく会場。手術直前、執刀医が手術を拒否したとは言えずしどろもどろの院長・蛭間。「血圧が(上がる)」と、心配そうに声をかける秘書・白水。赤っ恥を書かせようと、事実を暴露しようとする副院長・久保。そこへ、画面に大写しになったのが、“目力が強い女医”大門。クラクラっと椅子にもたれかかる院長の姿を見るや、すかさず駆け寄る秘書。介抱しようと膝が折れると、裾が大きく跳ね上がり白い脚が大胆に・・・と、秘書兼愛人ならではのプチお色気シーンも。
――愛人というと、院長の蛭間と戯れるシーンもあったりするの?
「ちょいちょいあると思います。手を繋いでるシーンやはしゃいでるシーンなど、(もうすこし色っぽいシーンは?)あったらうれしいですけどね(笑)」
――西田さんから、何かアドバイスはありましたか?
「顔合わせの時に、西田(敏行)さんにご挨拶をさせていただいた時に、『とにかく楽しんでやりましょう』と、おっしゃっていただきました。大先輩に胸を借りるつもりでぶつかっていこうと思っています」
――西田さんは、アドリブも激しいけど、そのあたりの対応は大丈夫?
「みなさんに、『(西田さんは)アドリブがすごいよ、大丈夫?』と、言われます。私は、アドリブいただいたらうれしいなと思っちゃいます。白水里果という役をふくらませてくださっているので。それに、第一回の本読みからアドリブがすごかったんですよ。西田さんと泉さんのアドリブの掛け合いに圧倒されました。私は、本読みも初めての体験だったんですけど、既にドラマでした(笑)。その場にいることがうれしくて楽しくて、新人ですけど、この中の一員になれるんだなというのが光栄で、涙出そうになりました」
――米倉さんからアドバイスは?
「女優宣言の時に、『強がらずにわかんないことがあったら監督さんに聞くこと』というアドバイスを頂きました」
――最後に秘書兼愛人の白水里果としての見どころを
「『ドクターX』はシリーズ4作目になって、『医療ドラマに特化したドラマにしていこう』と監督さんがおっしゃっていたんですけど、キャストの方々の役柄の個性が出来上がっているので、ここが笑いどころだという部分も監督さんは、ちゃんと作ってきてくださっている。今回の私の愛人役もそうです。医療ドラマとしてシリアスなシーンもある中、お笑いというかコミカルな要素を担当するので、テンポの良さを楽しんでいただけたら。観たら1話1話スッキリすると思います」