日本国内はもちろん海外でも評価の高い漫画家・イラストレーターのカネコアツシによるコミック「EVOL(イーヴォー)」を、実写ドラマ「EVOL(イーヴォー)~しょぼ能力で、正義を滅ぼせ。~」が、総合動画配信サービス 「DMM TV」にて配信中です。
世界に絶望し、自殺を図った3人の少年少女。病院で目を覚ますと彼らの身には、不思議な「異能力」が宿っていた。 その力は「ヒーロー」 と呼ばれる、血統でのみ継がれる「正義の味方」しか持ち得ないはずのものだったーー。
【指で小さな穴を開ける能力】を持つことになったノゾミ役の青木柚、【手のひらから火を出す能力】を持つアカリ役の伊礼姫奈、【5cm だけ空を飛ぶ能力】を持つサクラ 役の服部樹咲。トリプル主演の御三方にお話を伺いました!
――本作とても楽しく拝見させていただきました!まずは原作を読んだ時の感想を教えていただけますか?
青木:斬新な設定にまず引き込まれましたし、「子供と大人」、「善と悪」という対比するものの描き方が面白くて。ヒーロー漫画としても新しいですし、人間ドラマとしてもとても続きが気になる作品でした。
伊礼:まず、絵がすごく斬新で、普段生きてきたらなかなか出会わないタイプの作品だと思うのですが、読み始めたら「なんでこれを知らなかったんだろう」と思ったくらい面白かったです。初めて読んだ時、本当に衝撃を覚えました。メッセージ性も強くて、読んでいると「正義ってなんだろう」と心から思わされるんですよね。そんなコミックの実写に出演出来て、とても嬉しいです。
服部:私はこれまで漫画を読んだことが無くて。みんながヒーロー作品にハマっているということは分かっていたのですが、その理由が分からなかったんです。でも読んでみて、面白い!と素直に思いました。漫画の面白さを教えてもらった作品です。3人のキャラクターが個性的ですし、愛しいなと感じたので、そこを大切に演じたいなと思いました。
――服部さんは本作が初の漫画体験だったということですが、青木さんと伊礼さんは以前よりヒーロー作品やスーパーパワー作品がお好きでしたか?
⻘木:僕は小さい時に戦隊モノや特撮がとても好きで。幼稚園の頃も「デカグリーンになりたい」と七夕の短冊にも書いたりして。コスチュームを着てごっこ遊びをしたり、ヒーローショーにも連れて行ってもらっていたので、本作でヒーローになれたのは夢が叶った様な感覚です。
伊礼:マントが付けられることに喜んでいたもんね!
青木:普通のヒーローとは違うのですが、ダークーヒーローってよりカッコ良いな。テンションが高めに撮影をしていました。
伊礼:私はヒーローでは無いのですが、『ジョジョの奇妙な冒険』が好きなので、今回の撮影でグリーンバックや特殊効果を体験して、「ジョジョの実写化もこんな感じだったのかな?」って想像しながら楽しんでいました。キャラクターではブチャラティが好きで、スタンドは岸辺露伴の「ヘブンズ・ドアー」が大好きです!
――服部さんは今回初めて触れてみていかがでしたか?
服部:SF作品や特殊能力が出てくる作品には本当に触れてこなかったのですが、韓国ドラマ『ムービング』を見て、すごくハマりました。「EVOL」の撮影が終わった後だったからこそ、「これどうやって撮影しているんだろう?」とか興味をすごく持てて楽しかったです。
伊礼:「ここから釣られてるのかな?!」とか見ちゃうよね。
――ドラマ「EVOL」もヴィジュアルがすごく印象的ですよね!
⻘木:ヴィジュアル面は可能な限り原作に近づけようという意識がありました。僕が演じたノゾミは前髪が⻑くて、ほとんど目が見えないキャラクターで。お芝居において目の情報量って多いので、短くしようという案もありました。でも、⻑い前髪はノゾミのアイデンティティの一つだと思ったので、メイクさんをはじめとするスタッフの皆さまのお力を借り、なんとか原作に近い髪型で演じることができました。地毛なので、この撮影期間中は前が見づらかったですが(笑)。
伊礼:私も一番のこだわりは髪型で、あの原作をどう実写化するんだろうと思った時に、髪型を寄せることは大事だったなと思いました。アカリは目が印象的なので、現場では監督に「もっと睨んで」と言われることもありましたし、家でも鏡を見ながら目力を出す練習をしていました。この撮影時期の写真を見ると、すごくキリッとしていて、眉毛も上がっているんですよね。
青木:そうそう、恐かった!(笑)
伊礼:こら(笑)。
服部:私もみんなと同じで、髪型ですね。髪型で自分のテンションが全然変わるので、アカリもそうだと思うのだけど、サクラはあの金髪になることでギャルの気持ちになれるというか。
青木:すごく印象変わったもんね。
服部:髪型でスイッチ入っていました。サクラは口が悪かったり、あっけらかんとした話し方をする子なので、その部分もギャルマインドを持って挑みました。
――アクションシーンも見どころですが、撮影で印象に残っていることはありますか?
青木:これは3人一緒な気がします。空飛んだこと!
伊礼・服部:……。
⻘木:違ったみたいです(笑)。ビルの上からクレーンで吊られて、空に向かって飛ぶという撮影があって、「これは空飛んだってことになるよね!」と 3 人で盛り上がって。あそこから仲良くなった気がしたけれど、違うんだ(笑)。
服部:それは同じだよ!
伊礼:仲良くなったのは本当に覚えてる! 私が印象的だったのはトラックに突っ込むシーン。撮影もすごく寒くて、状況的には大変だったのですが、アカリの「もっとぶっ壊したい」というセリフがあるのですが、自分自身も「この2人ともっと色んなことしたいな」と思えたし、思い出に残っています。
服部:私は病院の屋上でのシーンがすごく印象に残っていて、あの時に3人の距離が縮まった気がする。待ち時間が5時間くらいあったので、みんなでコンビニでアイスを買って近くの公園に行って。
青木:リアル小中学性が遊んでいる公園で、個性的な髪型の3人で遊具に乗って、色々な話をしたよね。
服部:そこでグッと距離が近づいた気がして、楽しかった。
伊礼:2人のことは俳優としてすごく尊敬していますし、それ以上にとても仲良くなれて、一緒にプリクラも撮ったり、大好きな現場でした。
青木:プリクラの僕の顔が全然違っていて面白かったです(笑)。
――そのプリクラ、めちゃめちゃ見たいです!(笑)最後に、本作の見どころを教えてください。
青木:若さ故の青さや脆さ。大人だからこそ揺らぐ正義の価値観。そういった登場人物の心の波と、コミックス要素溢れる世界観が融合して、きっと 見た事ないドラマになっていると思います。しょぼい能力でどんどん影響力を持っていくEVOLの三人にも注目していただけたら嬉しいです。
伊礼:映像のスケールを超えた、迫力のあるアクションシーンをぜひ見て頂きたいです!大人から色々なものを押し付けられ、息苦しいと感じる時のある10代の方。大人という広い世界に出たのに、矛盾や価値観の違う正義感などに生きづらさを感じている大人の方。それぞれに共感できるものがあると思います。今を生きるたくさんの方に届くと嬉しいです。
服部:誰でも一度は、こんな世の中やってらんないわ!と感じることがあるかと思うので、割と誰にでも楽しんでいただけるとは思うのですが、理不尽なルールにしばられたりコロナ禍で自由にはっちゃけられなかった学生や若い方には、「EVOL」の大人や世間に対する反骨精神にスカッとしていただけると思います。ちゃんと3人とも可愛いところがあって、人間味のある部分も沢山出てくるからこそ共感しやすくなってるのではと思います。やっぱり中学生だなと思う部分も多いし、厨二病感が漂ってるのがかわいい、けどやってることは半端なくかっこいい。そこが推しポイントです。
――今日は素敵なお話をどうもありがとうございました!
撮影:たむらとも
■「EVOL(イーヴォー)」
https://tv.dmm.com/vod/?season=2w0ti72tirg4tia4v5nsy9m09 [リンク]
原作:カネコアツシ「EVOL(イーヴォー)」
※発行:KADOKAWA、「月刊コミックビーム」連載(2020年9月号~)
監督:山岸聖太「正しいロックバンドの作り方」、『もっと超越した所へ。』
出演:青木柚 伊礼姫奈 服部樹咲 金子ノブアキ
制作プロダクション:ROBOT COMMUNICATIONS INC.『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ、『最後まで行く』
(C)KANEKO Atsushi / KADOKAWA 刊 (C)DMM TV