近年『シン・ウルトラマン』の大ヒットをはじめ、特撮という枠を超えて飛躍する円谷プロダクション。 そして『プロメア』を筆頭に、エッジの効いたアクションや繊細なキャラクター描写が国内外問わず 評価の高いTRIGGER。日本が世界に誇る二大スタジオが贈る『グリッドマン ユニバース』が大ヒット上映中です。
特撮ドラマ『電光超人グリッドマン』を原典に据え、TVアニメ化された『SSSS.GRIDMAN』と 『SSSS.DYNAZENON』。この2作品を手掛けた監督・雨宮哲は、日常と非日常の狭間で“今”を生きる若者たちの姿をみずみずしい感性で描き、同時にヒーローやロボットのアクションをダイナミズムで描き切った演出が、幅広い層からの絶大な支持を得ました。
この2作品のキャラクター、世界観が奇跡のクロスオーバーを果たした完全オリジナルの劇場最新作『グリッドマン ユニバース』について、南夢芽役の若山詩音さん、飛鳥川ちせ役の安済知佳さんにお話を伺いました!
若山詩音さん
安済知佳さん
――『グリッドマン ユニバース』は、『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』2つの作品が融合した作品となっていますが、この企画を聞いた時はまずどの様なお気持ちでしたか?
若山:「ついにきたか!」という気持ちでした。TVアニメの収録当時から個人的にも『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』が一同に会するようなことがないかなあ、と思っていたので、制作決定を知った時にはガッツポーズが止まらなかったです!
安済:私も両作品が交差する世界があったら面白いなと思っていました。そしてなにより「この作品ならではの素晴らしいアクションシーンを大スクリーンの劇場で見てみたい!」と期待していたので、それが叶うことを知って本当に滾りました。
――お2人は『SSSS.DYNAZENON』からの参加になりますが、改めてこの作品の魅力をどんな所に感じていますか?
若山:『SSSS.DYNAZENON』は人間模様がすごく繊細に描かれていて、個性がバラバラのキャラクターたちが集まって何か一つのものを動かしていく感じが、「人生ってこういうものだよな」と思わせてくれるところがあって。特撮が原典ということで戦闘も多いのですが、カッコいいアクションだけでは無く、丁寧に心情を描いた作品でもあるので、初めてシリーズに触れていただく方も感情移入しやすいのではないかと思います。『SSSS.GRIDMAN』はとにかく熱い演出がてんこ盛りになっているので、特撮に触れてこなかった方にも満足いただけると思います。
安済:アニメの戦闘や登場シーンに少し昔のセル画時代のような懐かしさを感じたり、劇中で主題歌がかかるというお決まりの演出に「待ってました!」という感覚になる楽しい作品です。あとは両作品ともに恋愛模様が魅力的で、『SSSS.GRIDMAN』のほうは「2人とも本当は好きなんでしょ!?」という描き方によってより関係性が知りたくなりますし、『SSSS.DYNAZENON』では2人の馴れ初めからハッピーエンドまでがっつりと描かれているので応援したくなります。
――アフレコで楽しかったことや、感激した部分はありましたか?
若山:私は最初に六花(宮本侑芽)と会話したときにめちゃめちゃテンションが上がりました! 私が演じる”夢芽”のオーディションでも“侑芽ちゃん”のお芝居を参考にして……“ゆめ”ばかりでややこしい!(笑)
『SSSS.DYNAZENON』のオーディションでも最初は六花を踏襲するようなイメージで臨んだのですが、アフレコが始まってからはそれを忘れ、新しく夢芽を構築していきました。だからこそ、今作で六花と会話をしたことで2人の違いがよりわかって「私はちゃんと夢芽を演じることが出来ていたんだ」と改めて思うことができました。
安済:私は今回の現場で響裕太役の広瀬裕也くんやマックス役の小西克幸さんが居るのを見て「コラボレーションだ!」って実感しました。私は2回に分けて収録したのですが、2回目のメンバーが私の演じるちせと暦(梅原裕一郎)とボラー(悠木碧)という謎空間ですごく楽しかったです(笑)。
後は六花のお店にみんなが集合するシーンがあるのですが、まさしく『グリッドマン ユニバース』だと思える絵面で。はじまるまではどのように2つの世界観が交わるのか想像がつかなかったのですが、あまりにも自然に馴染んでいたのが面白くて。そんな所も見どころだなと思います。
――『SSSS.GRIDMAN』も『SSSS.DYNAZENON』も、一般的なヒーローっぽく無いところが魅力的だなと思うのですが、お2人にとって“ヒーロー”とはどんな存在ですか?
若山:私、思いついたのがすごくバカみたいな内容なのですが…。「トイレットペーパーが無い時に、トイレットペーパーを持ってくれる人」だなと。
安済:マジ?!ヒーローだけど、何か違くない?(笑)
若山:「困った時に助けてくれる人」という意味です。切羽詰まった状況の中、打開策をくださる存在ということの例えです!
安済:確かにそうやって話を聞いていると、ヒーローだよなあ…! ヒーローって難しいですよね。その人の正義が全て正しいとは言えないですし、世間的には悪い存在だったとして自分にとってはヒーローだったりもするし。だから今、詩音ちゃんの話を聞いて、なるほどなって。最初はビックリしたけど、すごく納得しています、今。
若山:考え始めると本当にヒーローって難しい!だからこの作品もそうですが、ヒーローを描いた作品って色々な深いメッセージをくれるんだなと思いました。
――最後に本作の公開を楽しみにしている方にメッセージをお願いします!
若山:私たちもみなさんに『グリッドマン ユニバースをお届けできるのが本当に楽しみで待ちきれません。特に最初の3日間で劇場へ行かれると良いことがあるそうなので、ぜひ50回くらい見ていただいて……。
安済:最初の3日間で50回は厳しくない?(笑)
若山:そんな心意気で(笑)『SSSS.GRIDMAN』『SSSS.DYNAZENON』を楽しまれていた方、特撮から応援してくださっている方はもちろん、まだ見たことがない方も楽しんでいただける作品となっておりますので、よろしくお願いいたします!
安済:演じている身としても夢の共演ができて、一つの作品を作り上げられたことが幸せです。TRIGGERさんや円谷プロダクションさん、監督をはじめとするスタッフのみなさんのお力で素晴らしい作品に仕上がっています。たくさんの方の愛が詰まったこの『グリッドマン ユニバース』を大きなスクリーンでご覧いただき、みなさんとポジティブな感情を共有できる日を楽しみにしております。何度でも劇場へ足をお運びいただき、その想いをスタッフのみなさんへ届けていただけたら嬉しいです!
――今日は楽しいお話を本当にありがとうございました!
撮影:オサダコウジ
【ストーリー】
都立ツツジ台高校。
放課後の教室で、響裕太は記憶の中にあるはずのグリッドマンをノートに何度も描いては消していた。かつてこの世界はひとりの少女によって作られ、壊された。 その少女の心を救ったのは、異次元からやってきたハイパーエージェント・グリッドマンと、彼女が作った心を持った怪獣、そして裕太たちであった。
2年生に進級し、六花と別のクラスになった裕太は告白を決意する。 そんな平和になった世界で過ごす彼らの日常は、轟音と共に崩れ始めた。
裕太に訪れる危機の最中、突如現れるグリッドマンは語りかける。
「この世界のバランスが崩れようとしている」
やがて真紅の強竜ダイナレックスや、グリッドマンの協力者である新世紀中学生、そして別世界の住人、麻中蓬たちも裕太の前に次々と現れる。
六花への想いを秘めたまま、裕太の非日常が始まった。
(C)円谷プロ (C)2023 TRIGGER・雨宮哲/「劇場版グリッドマンユニバース」製作委員会