超絶美麗なアニメーションを大スクリーンで堪能！『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』レビュー「宇髄の熱さ、甘露寺の優しさ、上弦の恐ろしさ」

テレビアニメ『鬼滅の刃』の「遊郭編」から「刀鍛冶の里編」へと繋がる新たな挑戦となる、映画『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』が大ヒット上映中です。実際に映画館で鑑賞した筆者によるレビューをお届けします。

本作は、遊郭編のクライマックスである第十話、第十一話を劇場初公開、そして新たに4月から放送される刀鍛冶の里編の第一話を世界初公開とするもの。主人公・炭治郎が音柱・宇髄天元らと「上弦の陸」堕姫と妓夫太郎との激闘を繰り広げ、その後の「刀鍛冶の里編」へつなげていくという内容になっています。

テレビアニメ放送決定前から、映像化が期待されていた遊郭編。華やかな遊郭を舞台に起きる恐ろしい展開の数々、音柱・宇髄の魅力的すぎるキャラクター、炭治郎ら“かまぼこ隊”の成長物語など、見どころ満載のストーリーに筆者も魅了されました。

言ってしまえば、一度テレビアニメで観たことのあるお話なのですが、大スクリーンで観るとその迫力の差は歴然！　元々、高すぎる作画力が話題になっていた『鬼滅の刃』ですが、劇場上映に耐えうるどころか、より美しさを感じるシーンの連続でした。宇髄の“こっからはド派手に行くぜ”の言葉どおり、宇髄の服装から、遊女たちの着物、街並みまで、派手な美しさがたっぷりと詰まっている遊郭編。それが大スクリーンに映し出されるのですが、否応無しにテンションも上がるってものです。

Aimerの「残響散歌」などの楽曲、劇伴も大音量で聴ける所が嬉しい限りです。

遊郭編の敵となる鬼、「上弦の陸」堕姫・妓夫太郎との戦いは壮絶の一言。そして、その末路、回想は「鬼滅の刃」の中でも屈指の物悲しいストーリーとなっています。実際映画館でも、この2人の物語に涙する人が多かったのか、劇場ではそこかしこから啜り泣きの音が聞こえてきました。

そして、タイトルにもなっている“上弦集結”。アニメ初登場となる、黒死牟（こくしぼう）、半天狗（はんてんぐ）、玉壺（ぎょっこ）。短いシーンではあったが、それぞれの恐ろしさが分かる秀逸な描写。人食いの鬼の始祖鬼舞辻無惨の本拠地である「無限城」の映像の凄さは、観た人の度肝を抜くでしょう。永遠に落ちて、永遠に襖が開いていく……不気味でありながら美しさも感じる無限城の超絶アニメーションはぜひ大スクリーンで体感していただきたいです。

入場者特典である“鬼”に焦点をあて制作された全20ページの特別冊子「上弦集結本」。竈門炭治郎役・花江夏樹が”鬼”のキャスト達を語るスペシャルインタビュー、「上弦の鬼」「鬼舞辻無惨」の総作画監督・作画監督修正集、「上弦の鬼」キャストコメントという贅沢な内容になっており、全国で200万部限定なのでお早めにゲットを。

新たな任務地での霞柱・時透無一郎と恋柱・甘露寺蜜璃との出会いや無限城に集められた上弦の鬼の姿を描いた「刀鍛冶の里編」第一話では、甘露寺と炭治郎・禰豆子のやりとりにほっこりさせられます。2人に明るく優しく接し、勇気づけてくれる甘露寺の言葉たち。今後のテレビアニメ放送でも、甘露寺の魅力が爆発していくこと間違い無し。天才剣士、無一郎の活躍にも期待が高まります。

『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』は大ヒット上映中。

(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable