『水女神は今日も恋をするか?』(少年サンデーコミックス)『お湯でほころぶ雪芽先輩』(メテオCOMICS)などの三簾真也先生(@igoshowgi)が『マガジンポケット』(講談社)で連載しているマンガ『幼馴染とはラブコメにならない』。健全な高校生男子の界世之介(えーゆー)がタイプの異なる二人の幼馴染、水萌汐(しお)と火威灯(あかり)に迫られて振り回されるというストーリーなのですが、Twitterでも描き下ろしを発表する展開もあって、ファンを楽しませています。
ここでは、Twitterで公開された『ツンデレ幼馴染の恩返し』と『食卓で自分だけが幼馴染にドキドキしてしまっている話』の2話を紹介しつつ、この作品について三簾先生にお話をお聞きしました。
『ツンデレ幼馴染の恩返し』
ツンデレ幼馴染の恩返し pic.twitter.com/QwWgGlqkMI—三簾真也「幼馴染とはラブコメにならない」毎週火曜0時から (@igoshowgi) April 20, 2022
雨の中、立ちすくむあかりを見つけたえーゆー。「あかりのやつ、また傘忘れたのかよ。意外と抜けてるよな…」と思っていると、濡れたシャツが透けていて……。「抜けすぎだろ!」と物陰に隠れます。
半身ほど傘と背中を見せて「……気づけ〜〜!」と念じるえーゆーながら、その後の流れをシミュレーション。言うと「ヤダ!あっち行ってエロ猿!」となじられ、言わないと「わかってて言わなかったの!?このエロ猿!」と怒られ……。第三の選択肢、「置いて帰る」に行き着き「ふっ」とニヤリ。
何かに気づいたあかり。視線の先には「ご自由にどうぞ」と書かれた傘が。置いて行ったのはあかりではなく傘の方でした。
教室で「昨日さ、傘置いてくれた人がいてさー、『ご自由にどうぞ』って置き手紙だけ貼ってあって!」「へー、なにそれ」「マジ神だよね」と友達と話しているあかり。隣の席で教科書を手に「ふっ」と何でもないように机にしまおうとしているえーゆー。「まあ、ただ…」と続けるあかりは……。
クッキーを机の下に入っていて驚くえーゆー。あかりは笑顔で「ちょっとダサい傘だったけど」と言います。
『食卓で自分だけが幼馴染にドキドキしてしまっている話』
食卓で自分だけが幼馴染にドキドキしてしまっている話 pic.twitter.com/YLsKWmky04—三簾真也「幼馴染とはラブコメにならない」毎週火曜0時から (@igoshowgi) May 18, 2022
えーゆーの家でごはんをごちそうになっているしお。「美味しい〜。やっぱりおばさんの肉団子は最高だよ〜」と言われて「本当?しおちゃんがいると華やぐわぁ」と喜ぶえーゆー母が「あら?お醤油…」となったところ、しおが「あ、そこ」と立ち上がってえーゆーの前から取ろうとします。
「ちょっ、つくだろ」「お?」「言えよ、取るから」「ごめんごめん」と謝られて「ったく…」と平静を装っているえーゆーですが……。
「どえらいえっっっっっちじゃん」とご飯をかき込んで煩悩をごまかそうとするえーゆー。「はい」「ありがとう、しおちゃん」「食べたらお皿持ってきてねー」「はーい」と母としおの会話に、「いつもいつもオレばっかり!! ただの幼馴染なのに!!」と思っていたところ、ほっぺに米粒があることに気づいて、「……しお、ついてるぞ」と言い、「えっ、どこ?」「こっちの……」と教えている間に、両親が席を外しているのが目に入り……。
「もしオレが…、ラブコメみたいなことをしたら…、しおは?」と親指で米粒を取って「ほら」と自分の口に持っていったえーゆー。その反応は……?
「ありがと!」と満点の笑顔で答えるしお。「…おう」と答えたえーゆー、美味しそうにご飯を食べるしおを見て、「くっ…、誰かっ…、殺してっ…」と恥ずかしくなっていますが、一方のしおも顔を背けて真っ赤になっていました。
「人を好きになる瞬間を描き続けることがラブコメ」
毎週火曜日に『マガポケ』で最新話、水曜日にTwitterで4Pマンガを発表している『幼ラブ』。2022年8月10日に公開された『擬似告白するツンデレ幼馴染』では、あかりがクラスメイトに触発されて「好きだよ」とえーゆーにメッセを送るというストーリーで、「乙女な表情がたまらない」「ツンデレの教科書があったら載せてほしいレベル」といった声が上がっていました。一方で、しおの登場回には「尊い」「末永く爆発しやがれ」という反応が続出しており、さらには「もう三人で恋人になっちゃえよ」という向きもチラホラ見られます。
擬似告白するツンデレ幼馴染 pic.twitter.com/y2ONqOFyt8—三簾真也「幼馴染とはラブコメにならない」毎週火曜0時から (@igoshowgi) August 10, 2022
「『幼馴染とはラブコメにならない』のずっと前に『幼馴染の可憐なる変身』という16ページの読切を描いたことがあったのですが、その作品が周りの人からの評価があまりよくなくて、“もっと面白く描けるんじゃないか?”と自分の中で引っかかり続けていました」と明かす三簾先生。
「今の担当さんに話したところ、”キャラを増やしてエンタメ性を増やしてみよう”という方向性にまとまり、幼馴染ヒロイン4人と高校で再会すると全員が可憐なる変身を遂げているという話が出来上がりました」といい、「そこから紆余曲折を経て、初期ヒロインを2人に絞って今の『幼馴染とはラブコメにならない』の形になりました。キャラクターも最初は4人の予定だったので、最初の段階でツンデレや元気っ子など性格や属性が被らないように割り振ったところから膨らませていきました」としおやあかりが生まれた過程を教えてくれました。
「ラブコメって人を好きになる瞬間を描き続けることだと思います」という三簾先生は、「“尊敬できるところ“や”優しいところ”“前向きなところ”など、恋に落ちる瞬間を通して”こんな人間に自分もなりたい”と思えるキャラの魅力を描きまくることが出来るのがラブコメ」と力説。「その上、ちょっとエッチなことも起こる。それがラブコメです」と付け加えることを忘れませんでした。
最近のファンからの反応で「とてもありがたいことに、Twitterアイコンに幼馴染のキャラを使ってくださっている方が何人かいらしてめちゃくちゃ嬉しかったです!」と喜ぶ三簾先生。第1巻が2022年8月9日に刊行となり、ますますラブコメになりそうでならない展開が期待されます。「僕は遅筆なので毎週あっぷあっぷですが、力尽きるまで見守っていてくださると嬉しいです!」とのことなので、『マガポケ』版もTwitterでの更新も要チェックです。
Twitter版の幼馴染まとめて読めます↓↓https://t.co/Vtb8lFMSTN—三簾真也「幼馴染とはラブコメにならない」毎週火曜0時から (@igoshowgi) August 10, 2022
『幼馴染とはラブコメにならない』(マガジンポケット)
https://pocket.shonenmagazine.com/episode/3269754496804329769 [リンク]
※画像はTwitterより
https://twitter.com/igoshowgi [リンク]