デジタルバンク「みんなの銀行」が開催したプロeスポーツ選手とマネジメント会社によるトークイベントの模様を一部抜粋・再構成してお届けします。
※この記事はオウンドメディア『みんなの銀行 公式note』からの転載です。
登場する人物
■ FOR7 PUBG MOBILE部門 Web選手
■ CS entertainment 取締役社長 玉井 一樹
■ CS entertainment FOR7 PUBG MOBILE部門 マネージャー 平野 智哉
■ みんなの銀行 矢澤 周平
驚愕!賞金総額30億円の大会も ∑ (ʘдʘ)!!
選手たちが共同生活を送る、プロeスポーツチーム「FOR7」さんのゲーミングハウス
写真左から、平野マネージャー、Web選手、玉井社長、矢澤
矢澤 ここからはe スポーツのお金にまつわるお話を、直球で聞いていきたいと思います! eスポーツの大会の賞金はどのくらいなのでしょうか?
玉井社長 FOR7のPUBG MOBILE部門が出場している日本のプロリーグ「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE」では、シーズン賞金総額が3億円です。世界では、別のゲームタイトルですが、高額なものだと賞金総額30億円とかもあります。
■ ゲーム「PUBG MOBILE」について
最大100人のプレイヤーが、輸送機から孤島に降り立ちマップ内にある装備や車両を駆使して”最後の1人”になるまで生き抜くバトルロイヤルゲーム。全世界で月間1億人以上がプレイし、2018年の配信開始以来、全世界総ダウンロード数が10億回を記録。
■ プロリーグ「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE」について
NTTドコモ運営のeスポーツリーグ「X-MOMENT」が主催する、「PUBG MOBILE」における国内初のプロリーグ。国内有数の選手が16チームに所属し、世界大会出場と賞金総額3億円をかけて激戦を繰り広げる。また賞金だけでなく、所属選手の年俸保証など、世界を目指す選手たちへのサポート体制を構築した国内最大級のeスポーツリーグとなっている。
https://x-moment.docomo.ne.jp/pubg/
矢澤 ゼロがいくつも多い気がするんですけど……言葉を失いますね(笑)。
玉井社長 ええ、夢のある職業ですよね(笑)。
中国では移籍金1億円も
矢澤 プロの世界では、選手が契約期間中に所属チームを変更すれば「移籍金」が発生すると思うのですが、eスポーツの世界ではどうでしょうか?
玉井社長 ありますね! 最近ですが日本でもやっとそういう動きが出てきました。プロの世界では移籍金は選手の市場価値であり、eスポーツ市場を活性化させていくためにも大切だと思っています。中国では、あるプロeスポーツ選手の移籍金が1億円というニュースが出ましたが、日本でも近いうち、そうなってくるだろうと考えています。
選手の収入面こと、教えて!
矢澤 世の中の人が一番気になっているであろう……プロeスポーツ選手の収入面のことも伺いたいのですが。お話できる範囲で結構です(笑)。
Web選手 僕が出場しているプロリーグ「PUBG MOBILE JAPAN LEAGUE(PMJL)」では、シーズン賞金総額3億円で、それとは別にプロ選手全員に対して年間350万円以上を保証しています。
Web選手
(C) 2022 KRAFTON, Inc. ALL RIGHTS RESERVED.
矢澤 賞金とは別に年間350万円以上の保証ですか。プロeスポーツ選手の収入面のお話は、まだまだ世の中に知られていないことも多いと思いました。
Web選手 僕たちCS entertainment所属の選手は、この他にも会社からの給与をもらっていまして。本当に感謝しています。
玉井社長 Web選手は日本一となって世界大会にも出場する、実績十分な選手ですから!
矢澤 給与の額も気になるところですが……ここから先はnoteをご覧の皆さんのご想像にお任せします(笑)。ところで平野マネージャーは、プロeスポーツ選手からマネージャーに転向されたのですよね。マネージャーはどのような雇用形態になるのですか?
平野マネージャー eスポーツの世界では、マネージャーやコーチ、監督の雇用形態は、契約社員のカタチが多いように思いますが、現在私は、CS entertainmentの正社員として雇用してもらっています。とても安心感がありますし、選手をサポートするというマネージャー業務に集中できるので、働く環境として、とても恵まれていると感じています。
矢澤 CS entertainmentさんでは、所属する選手だけではなく、マネージャーが働く環境も十分に整っているのですね。
玉井社長 選手の給与はすごく重要です。そして彼らが力を発揮できるよう、マネージャーやデザイナー、裏方のスタッフが全力でサポートを行っています。僕が当初より持っている思いは、eスポーツに関わる人たちが皆、堂々と自分の職業を「eスポーツの選手、eスポーツのマネージャー、eスポーツの(運営会社の)デザイナー」と言えるようになること。そのためにも生活の支えとなる安定した給与は必要ですから、正社員雇用へのこだわりを強く持っています。
矢澤 プロサッカーやプロ野球といったリアルなスポーツと同様に、今まさにプロeスポーツの環境づくりに取組まれているCS entertainmentさんですが、私たち、みんなの銀行や金融業界に期待することは何でしょうか?
玉井社長 プロeスポーツは他のスポーツと異なり、選手の平均年齢がとても低く、現状、20歳前後の選手が中心となっています。10代後半くらいから、大会で高額な賞金を手にしていきますが、まだその年齢だとお金のリテラシーが身に付いていないですよね。みんなの銀行さんと一緒に、選手やスタッフのお金のリテラシーを向上させていく施策に取組んでいけたらと考えています。これは弊社だけではなく、eスポーツ市場全体にとって必要なことと認識していますので、期待しています!
プロ引退後の「セカンドキャリア」は?
矢澤 平野マネージャーは、プロeスポーツ選手引退後、セカンドキャリアとしてマネージャーを選択されました。具体的な仕事内容を教えていただけますか?
平野マネージャー 弊社ではPUBG MOBILE部門がPUBG MOBILE JAPAN LEAGUEに参戦していますので大会運営側との連絡や、その他のチームのスケジュールの調整、スポンサー企業様との調整等が、メイン業務となります。各選手のスケジュールの調整、練習内容の管理、コーチとの連携等の業務も行っています。
矢澤 スケジュールの調整……例えば選手が練習に遅刻してきた場合などは、マネージャーはどのような役割になるのですか?
平野マネージャー そうですね。マネージャーとして注意するところはちゃんと注意します。そして褒める時はしっかり褒めてますよ。
矢澤 プロ選手からマネージャーに転向されて、ゲームへの向き合い方は変わりましたか?
平野マネージャー マネージャーになって、選手時代より忙しくなったので(笑)、誰か都合の合う相手が必要なゲームはしなくなり、自分の都合でやりたい時にできるゲームをするようになりましたね。テレビゲームが中心になった気がします。
矢澤 セカンドキャリアについて、若い選手へのメッセージはありますか?
平野マネージャー プロeスポーツ選手は、現役で活動できる時間が他のスポーツより短く、引退後の保証もありません。若いうちに、自分のやりたいことをやりながら、次のステップのために勉強したり社会的スキルを身に付けたりして、セカンドキャリアを自分で切り拓いていけるようになって欲しいと思います。
Twitterで募集した「Web選手に聞いてみたいこと」
矢澤 平野マネージャー、ありがとうございます。実は今回、ゲーミングハウスに突撃させていたく前に、Twitterで「Web選手に聞いてみたいこと」を募集しましたので、Web選手にぶつけていきたいと思います! 1つ目の質問です。
Q:プロになってから、お金遣いが変わったと思うところはどこですか?
Web選手 僕は服が好きなんですが……、プロになる前は買えなかったような服も、手が届くようになりましたね。
玉井社長 本当!? 何倍くらいの服?
Web選手 何倍って……、多分結構な……。
全員 おー!!
矢澤 ゼロが一個増えた感じでしょうか?
Web選手 そのぐらいかな、と……。
玉井社長 相当なことですよ!
Web選手 自分でもびっくりです(笑)。
Q:プロになって買った一番高いものは?
平野マネージャー これは僕も知らないですね~。
Web選手 多分、指輪です。
全員 おおーーっ♡♡
玉井社長 ちなみにどちらの?
Web選手 カルティエの……。
全員 おおーーっ!!
矢澤 プロeスポーツ選手、夢がありますね!
Q:プロデビューしてから一番苦労したことは何ですか?
Web選手 プロになる前は、日中は学校に通っていたので、夜、睡眠時間を削りながらゲームで遊んでいました。なので結構毎日、寝不足の状態で(笑)。よく、「プロになれば(自由に遊べる)ゲームの時間ももっと増えるのでは?」と思われるのですが、実際は違っていて。学校を卒業したので時間はあるものの、ゲームできる時間は「仕事の時間」であって、朝・昼・夜、食事以外の時間は練習しています。遊びではなく仕事としてゲームに向き合うこと、毎日続いていくこの環境に慣れるのが一番の苦労でした。
矢澤 趣味から仕事に変わって、ゲームとの向き合い方が一変したのですね。それでは最後の質問です。
Q:進学させた両親に対する思いは?
Web選手 このツイートを見た時、冷や汗が出ました(笑)。両親には、本当に迷惑をかけました。実は高校時代、僕はeスポーツとは別の夢があって、それを両親も知っていて、進学を応援してくれていました。同じ頃、少しずつeスポーツにも本気になり始めていて。最初は両立していきたいと思っていましたが、その難しさも感じ始め、最終的にeスポーツの道を選ぶことに決めました。
eスポーツの選手寿命は長くはなく、ジャンルによっては最盛期を迎える年齢もかなり低いんです。だからこそ、若い今しかできないことをやりたいと思って。僕の進学にあたっては、お金もかなりかかっていましたが、結局は無駄にしてしまったと思うんです。両親には申し訳ない気持ちでいっぱいです。地元の愛知からCS entertainmentのある福岡に引っ越してきてからは、両親に会える時間も少なくなりましたが、一層、両親のありがたさが身に染みています。これから恩返しをしていけたらなって思っていますので、これからもよろしくお願いします。
全員 (拍手)
矢澤 最後に、今後の抱負について皆さまより頂きたいです。
玉井社長 eスポーツをもっともっと日本で浸透させていきたいと思います。
Web選手 僕は、勝つこと。PUBG MOBILE JAPAN LEAGUEで日本一になって、世界でも注目されるプレイヤー、チームを目指したいです!
平野マネージャー マネージャーの立場として、まずは選手が勝つためのサポートをしていくこと。さらに選手が、現役引退後にも活躍していけるよう、サポートしていくこと。僕自身、努力していきたいと思います!
終わりに
FOR7を応援できる「みんなのCheer Box」の仕組み
矢澤 皆さま、本日はありがとうございました!
全員 ありがとうございました!
矢澤 みんなの銀行ではCS entertainmentさんとパートナーシップを結び、ファンとチーム(選手)を“つなぐ”仕組み「みんなのCheer Box」を提供しています。簡単にいうと、一つが「貯金をするだけでチームを応援できる」、もう一つが「口座開設をするだけで選手にお金が届く」というものです。詳しくは特設サイト(https://www.minna-no-ginko.com/campaign/permanent-program/cheerbox-cse/)でご紹介していますので、ぜひご覧ください!
全編を動画で観たい方はこちらから!(YouTube)
eスポーツ × お金|ゲーミングハウスに潜入!eスポーツ選手で生きるってどういうこと?(YouTube)
https://youtu.be/1xDNd1Mtveg
(執筆者: みんなの銀行)