3月24日に開催された<AnimeJapan2019>にて、『少女革命ウテナ』『輪るピングドラム』など数々のヒット作を生み出している幾原邦彦監督の新作オリジナルTVアニメ『さらざんまい』のスペシャルステージを実施。このイベントでの最速映像上映やキャストトークで盛り上がりました。
吉田尚記アナウンサーが本作に登場するキーキャラクター、カッパの「ケッピ」のぬいぐるみを抱えて登場し、矢逆一稀(やさかかずき)役:村瀬歩さん、久慈 悠(くじとおい)役:内山昂輝さん、陣内燕太(じんないえんた)役:堀江瞬さんのメインキャスト3名が登壇。
数話観てから見返したい! アバン映像から伏線が!
そして、このステージイベントでTVアニメ第1話の導入(アバン映像)部分を世界最速上映! 舞台は浅草ということはわかりますが、「ア」と描かれた看板が空から降ってきたりと、幾原ワールド炸裂でまったく内容はわからない!!
すでにアフレコは全話終了しているという本作。キャストから観たアバン映像の印象を尋ねると、村瀬さんは「アフレコのときは映像は完全には完成していないので、どういう形になってどんなヒントが隠されるんだろうと思っていたんですけど、今完全に完成したアバン映像を観たら、この時点でキーポイントになるところがけっこう含まれていて。これは途中や最終話まで観て、最初のアバン映像を振り返るだけでも全然意味合いも変わってくるのですごいなと思いました」と感動しており、「すごいアバンだなと思いました」と繰り返しました。
堀江さんは、「こうなっていたんだ、という衝撃が伝わってきて。台本にはト書きに『アの看板が落ちる』など書かれているので、どういうことなんだろう?と思っていたんです。でも、今完成版を観たら本当にそのまま“アの看板”が落ちてきているので、そういった部分も幾原監督らしい作品の雰囲気だと思いました。あと、僕は2秒くらい映っていた、あるシーンにグッときていて……。最終回まで録り終えた僕としては、アバン映像からちゃんと伏線が張られていたんだなと思って、本当にみなさんには楽しみにしていただきたいなと思っています」とコメント。
内山さんは、「このアニメやばいですね。僕らは最後まで話を知っているし、アフレコ時は『この部分の描写だけじゃわからないかもしれないけれど、実はこういう背景があって……』と聞いて収録をしていたんですけど、そういうことを知った上で完成した2話まで観させていただいたら、『ああ……、そうだよね』と思う部分がいっぱいあって。やっぱり何話か観ていったときに、『あの時のアレは!!』と気づくことがいくつもあります。アフレコしているときもすごいと思っていたんですけど、完成したものを改めて観ると監督の頭の中に作りたいもののビジョンがきちんとあって表現していることがわかって、参加しているこちらも気持ちの良い作業でした」と語りました。
尻子玉をめぐって物語が動いていく
謎が多すぎる本作について、少しでも知るために、「さらざんまいってなんだろう?」のコーナーを展開。まずはそれぞれのキャラクターについて話を聞くことに。
村瀬:僕の演じる一稀は、自罰的というか、今の現代の子に近い感覚もあり、この作品のテーマに「繋がる」ということがあるんですけど、一稀の場合は、人と繋がりたい気持ちはすごくあるんだけれど、上手く踏み込めない。3人とも主人公なんですけど、その中でも心の動きが一番可視化されやすいキャラクターなのかなと思います。
内山:みんなの学校に転校してきた久慈悠は、悪い噂がありクラスでも孤立していて、けっこうダークなものを抱えている。その背景も徐々に語られていくんですが、重いものを抱えた少年ですね。中学生なんですけど、中学生の年齢感を割りと無視した感じで演じさせてもらっていて。でも、テスト段階でOKをいただいて、それが久慈悠らしさなのかなと思いました。
村瀬:3人で掛け合いをしていると(久慈悠は)中学生感もあるよね。
内山:そうですね。いろいろ重いものは抱えているけれど、年相応の顔も見せていくシーンもあるので、そこも見どころになってくるかなと思います。
堀江:陣内燕太はこの3人の中では一番中学生っぽい、年相応のわんぱく感があります。昔、一稀と一緒にサッカーをやっていたんですけど、とあることをきっかけに一稀がサッカーを辞めてしまって、その繋がりをどうにか戻してまたサッカーを一緒にやりたいと思っている男の子です。基本的に、巻き込まれポジションの子なので、もしかすると一番視聴者の方の共感を得られるんじゃないかなと思います。
そして、公式サイトでも公開されているイントロダクションを紹介。
舞台は浅草。
中学2年生の矢逆一稀、久慈悠、陣内燕太の3人はある日、謎のカッパ型生命体“ケッピ”に出会い、無理やり尻子玉を奪われカッパに変身させられてしまう。
『元の姿に戻りたければ“ある方法”でつながり、ゾンビの尻子玉を持ってこい』
ケッピにそう告げられる3人。少年たちはつながりあい、ゾンビの尻子玉を奪うことができるのか?!
同じ頃、新星玲央と阿久津真武が勤務する交番でも
何かが起ころうとしていたー。
吉田アナウンサー:みなさんは尻子玉を抜かれるんですか?
村瀬・内山・堀江:抜かれます。
村瀬:けっこう尻子玉をめぐって物語が動いていくので、大事なワードではあります。みなさん、このイントロダクションを読んで、カッパ、尻子玉から「ゾンビ」と来たときにわからなくなると思うんですけど、とにかく「観て!」としか言いようがないです(笑)。
内山:わからない部分はありつつも、絵柄のポップさだったり、動きの面白さだったり、画面の情報量に圧倒される作りになっていると思うので、ぜひ観ていただければと思います。
作品にはまだ隠し玉も!
また、本作の舞台が浅草ということで、「浅草観光クイズ」で対決! 「雷門の両端にあるのは何の像?」という問題では、内山さんが「なんか怖い顔した人」、堀江さんが「カエルと牛」、村瀬さんがフリップにイラストを描いて「何か怖い顔したマッチョ……」と説明しますが、最後に「風神雷神みたいな」とポロッと言ったものが実は大正解! 見事、村瀬さんがポイントを獲得しました。
他には、浅草地下商店街についての問題もありましたが、3名とも残念ながら不正解だったため、村瀬さんが勝者となりました。
そして先日公開となった最新PVを流し、トークを展開。今回、吾妻サラの声を担当している、バンド「少女式ヱリス」の帝子さんの話題になり、「アフレコ現場でもけっこう面白いキャラクターだった」(内山さん)、「浮世離れしているよね」(村瀬さん)など、演じたキャラクターとしても人物としても印象深かったようです。
最後に、キャスト3人からのメッセージでイベントは幕を下ろしました。
村瀬:僕らは1話、2話、観させていただいて、本当にすごい出来で……。何より自分がとても好きな監督の作品に携われることが出来て幸せだなと感じています。4月11日にノイタミナで始まりますので、絶対に観ていただきたいなと思います。絶対に後悔はさせません! よろしくお願いいたします。
内山:けっこうまだ言えない隠し玉が作品に隠されていますので、ぜひ放送を楽しみにしていただきたいと思います。この3人のキャラクターに限らず、それぞれの登場人物に本当に深いドラマがあって、それが密接に絡み合って、あの絵柄でギャグもシリアスも含めて、本当にすごいスピードで進んでいきますので、よろしくお願いします。
堀江:この作品は、本当に毎週、怒涛の展開で、台本をいただくたびに「ええ!」と思うような戸惑いと驚きと「これ絶対面白いよ!」という、いろんな感情がないまぜになって、アフレコをやっていた期間は夢見心地のような気持ちで生活していました。それくらいものすごいクオリティーで、第1話から観ていただくと、気づけば最終回になっていたというくらい怒涛の展開が待っていますので、ぜひ放送を楽しみに待っていただければと思います。
TVアニメ『さらざんまい』フジテレビ“ノイタミナ”にて4月11日(木)24時55分より放送開始!
アニマックスほか各局でも放送
※放送日時は変更となる場合があります。
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