人気漫画家の種村有菜さん(『神風怪盗ジャンヌ』ほか)が、注目の男性とマーベルの魅力を語り合う連載第3弾! 第3回のゲストは、4人組ロックバンド「OKAMOTO’S」のベーシストであり、映画好きとしても知られるハマ・オカモトさん。初対面のおふたりに、いよいよ9月6日(水)にMovieNEXが発売となる最新作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』について、たっぷり語ってもらいました。
【種村有菜】プロフィール
漫画家。「りぼん」掲載の『2番目の恋のかたち』でデビュー。主な作品に『イ・オ・ン』、『神風怪盗ジャンヌ』、『満月をさがして』、『紳士同盟クロス』がある。現在は『31☆アイドリーム』を「MELODY」で連載中。アニメ化された作品も多く、『アイドリッシュセブン』アニメ版ではキャラクター原案を手がける
【ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)】プロフィール
ミュージシャン。中学校の同級生で結成された4人組ロックバンドOKAMOTO’Sのベーシスト。2010年に『10’S』をアリオラジャパンよりリリース。OKAMOTO’Sは2017年8月に最新アルバム『NO MORE MUSIC』をリリース。10月にはアルバムを引っ提げ、全国23か所を回るツアー「OKAMOTO’S TOUR 2017-2018 NO MORE MUSIC」を開催予定。
―おふたりともマーベル映画の最新作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』を既に見てらっしゃるということで、ご感想を教えてください。
ハマ:予告編を見たときは、第1作よりバラエティ路線に寄りすぎているのかも?と思ったのですが、本編を観たら結果オーライで、楽しく鑑賞できました。マーベル映画のヒットが続いて、これだけ世界中から注目されている中、続編もきちんと面白いってすごいことだなと。監督のジェームズ・ガンの才能を感じます。
種村:テンポが良く、最初から最後まで捨てネタがなくて隅々まで身が詰まっているという感じでした。ガン監督のキャラクターゆえかもしれませんが、マーベルのシリーズの中でも、一番“男の子”っぽい映画ではないかと。
ハマ:たしかに。物語も、主人公のピーターとその父を中心に展開しますし。お父さんの名前が“エゴ”という時点でもう……(笑)。
種村:良いお父さんのわけがない(笑)。
ハマ:父子間の葛藤は描かれますが、エゴはものすごく分かりやすい“悪”だし、ここまでぶっ飛んでいると、アイアンマンことトニー・スタークとその父の確執のようにシリアスに構えずに見られます。そして、育ての父に当たるヨンドゥがよかった。僕はヨンドゥ役のマイケル・ルーカーに注目していたのですが、種村さんはキャストで誰が気になりますか。
種村:やっぱり主人公のピーターを演じる“クリプラ”ですね。俳優としてはマーベル映画の中で、一番好き。お父さんのエゴと戦うシーンなんか、かっこいい!と惚れ惚れしました。私の中では彼が出ているだけで80点はつけられるんです。
ハマ:クリス・プラットを“クリプラ”と呼ぶんですね。そして、基礎点が高い(笑)。
種村:80点から作品として評価して加算していくので、もう大変ですよ。100点はゆうに超えちゃいました!
――『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』はサントラ盤CDも発売され、ヒットしています。映画で流れる懐かしの洋楽ナンバーをどう思いましたか?
ハマ:第1作のときは、70年代の音楽を集めたサントラが評判になりましたが、僕は今回の『―リミックス』のサントラの方が好きです。第1作のサントラより洋楽ファン向けかもしれない。サントラ盤6曲目の『サザン・ナイツ』(グレン・キャンベル)は、ピーターたちが敵に追われる場面でかかっていました。ロケット(宇宙最凶のアライグマ)がこの曲をイヤホンで聴きながら敵をどんどん撃っていくという、ノリノリで(笑)。
種村:そういう悪ノリが楽しいんですよね、この作品は。
ハマ:13曲目の『フラッシュライト』は最後のエンドロールで使われていました。“パーラメント”という宇宙から地球にファンクミュージックを広めに来たという設定のバンドの代表曲で、音楽史的にも重要な楽曲で。でも、日本ではそこまで知られていないので、この曲が映画館で爆音でかかるなんて!と感動しました。
種村:やっぱり洋楽を分かっている方が見ると、ディープな楽しみ方ができるんですね。冒頭、戦闘中にベビー・グルートが踊るところでかかっていた曲も楽しかったです。
ハマ:『ミスター・ブルー・スカイ』(エレクトロニック・ライト・オーケストラ)ですね。いきなり引き込まれました。ガン監督の選曲センスと音楽の使い方が抜群で、もし、そのセンスがここまで良くなかったらまったく違う作品になってしまっただろうと思います。
種村:そんな音楽を始め、映像、アクションなど、全編に監督の個性が出ていて、いいなぁと。自分の面白いと思っていることをやる!という姿勢が見えますよね。
ハマ:『ガーディアンズ―』シリーズは、マーベルの入門編としても向いていると思います。友達に勧めるときに、『アベンジャーズ』シリーズだと、ある程度、説明しないといけないことがありますが、このシリーズにはない。一番、全方向を向いていると思います。
種村:分かりやすくて、しかも、今後を占う重要なキャラクターなんですよね。『アベンジャーズ』の最新作、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年4月27日公開)のメイキング映像を見ましたけれど、ピーターがアイアンマンの隣に普通にいて(笑)。どうもサノスというキャラが“ラスボス”らしいけれど…!?
ハマ:原作のマーベル・コミックを少し読みましたが、おそらく『ガーディアンズ―』の宇宙を舞台にした世界観が、ヒーローたちの戦いとつながってくるんじゃないかと。でも、映画は映画で別ものとして楽しめばいいとも思います。むしろ予想を裏切られたほうが楽しいですから。
―おふたりとも、マーベルのヒーロー映画は全制覇して楽しんでらっしゃるそうですが、『アベンジャーズ』、『アイアンマン』、『キャプテン・アメリカ』のシリーズなどで、お好きな作品はどれですか。
ハマ:どれも好きですが、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は傑作だと思いました。『キャプテン・アメリカ』の3作目としてもよかったですし、これからヒーローたちの戦いが激化していくんだろうなという緊迫感が伝わってきました。これまでの作品はそれぞれ監督が違うのに、よくここまでディティールを損なわずに撮れるなという制作陣の手腕にも感心しました。
種村:『シビル・ウォー―』では、アイアンマンと、対立するふたりのどちらに共感しましたか? 私はキャプテン・アメリカのファンなので、キャプテン側なんですけれど。
ハマ:うーん、キャップ(キャプテン・アメリカ)は、70年前から蘇ったという“残され人”感を少し引きずりすぎている感じがしますね。そう思うということは、やっぱりアイアンマン側なのかな。
種村:まぁ、中身は昔の人ですから。それに古今東西、おじいちゃんって『昔はよかった』と言うものじゃないですか。
ハマ:たしかに(笑)。僕はそれをうるさいと感じる年代でもあるので、キャップにもそう思ってしまうのかもしれない。逆に一番の若者として出てきた新スパイダーマンがインパクトありましたね。演じるトム・ホランドが「よくこんな人見つけてきたな」というぐらいハマっていた。
種村:トムのスパイダーマンは『シビル・ウォー―』が初登場ですよね。公開中の『スパイダーマン:ホームカミング』も気になっているんです。
ハマ:そういう若者と中年の対立もそうですが、どのキャラクターも特殊な能力を持っているけれど、普通に人間として共感できるところがある。そこがマーベルの一番誤解されているところだと思います。お子様向けの単純なヒーローものではないのに、そう見られてしまうことがあるというか。
種村:そうですね。私はマーベルの映画を人に勧めるとき、「映画が好きなら、見ないともったいないよ!」と言っています。ハリウッド映画の中でも、映像、ストーリー、アクション、人間ドラマのどの要素をとっても最高峰だと思うんですが。
ハマ:本当にそう思います。『スター・ウォーズ』シリーズと同じで、マーベルの映画は、「大作と呼べるものってこんなに面白いんだ」と改めて思わせてくれる。今回は、種村さんとその感覚を共有できてよかったです。
種村:こちらこそ、ハマさんのお好きな作品を教えていただいてうれしかったです。ありがとうございました!
ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)
種村有菜
Writer:小田慶子
Photo:周二郎
【作品情報】
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
9/6(水)MovieNEX(4,000円+税)新発売、デジタル配信中!
公式サイトにて、ベビー・グルートが日本各地に登場する写真を撮って投稿すると、カリフォルニア ディズニーランド・リゾート旅行など豪華賞品が当たる、「アイ・ラブ・ベビー・グルート キャンペーン」開催中!応募は9月24日(日)まで!
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』公式サイト
http://marvel.disney.co.jp/movie/gog-remix.html [リンク]
アイ・ラブ・ベビー・グルートキャンペーン
http://marvel.disney.co.jp/movie/gog-remix/groot.html [リンク]
サウンドトラック発売中!
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:オーサム・ミックス・VOL.1」(\2,100+税)
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス オーサム・ミックス・VOL.2」(\2,500+税)
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
MovieNEX(4,000円+税)発売中、デジタル配信中
http://marvel.disney.co.jp/movie/civilwar.html [リンク]
『アイアンマン3』
MovieNEX(4,000円+税)発売中、デジタル配信中
http://www.disney.co.jp/studio/marvel/1192.html [リンク]
『アベンジャーズ』
MovieNEX(4,000円+税)発売中、デジタル配信中
http://www.disney.co.jp/studio/marvel/1148.html [リンク]
http://www.disney.co.jp/studio/marvel.html?order=new&genre=all&titleHead=all&year=all&month=all&media=noSelect [リンク]
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