posted by やなぎた
NMNとは? 元々体内で作られているビタミン関連の物質です
NMNとは「ニコチンアミド モノクレオチド(Nicotinamide MoNoncleotide)」の頭文字を取ったもの。NMNは実は人の体内でも日々作られているもので、ビタミンB3(ニコチンアミド)などを材料として体内で合成されています。
NMN点滴とは、その言葉の通り「NMN」を点滴にて直接体内に取り込むという治療法です。
NMNは「若返り遺伝子」と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活発にする
そんなNMNの何がすごいのかというと、NMNを点滴などによって体内に取り入れる事で「若返り遺伝子」とも呼ばれるサーチュイン遺伝子というものが活性化されるのです!!
……といっても、サーチュイン遺伝子を活性化って何? という話ですよね。。
サーチュイン遺伝子は人の細胞に備わった遺伝子のひとつで、活性化される事で様々な「若返り」効果があると判明している遺伝子です。
例えばダメージを受けている細胞を遺伝子レベルで修復したり、インスリンの分泌を促して代謝を高めたり、認知機能の活性化に働きかけたりと、実に様々な効用があることが研究によって明らかになっています。
このサーチュイン遺伝子を活性化させる方法の一つとしてカロリー制限による方法などが知られていますが、新たな方法として注目を浴びているのがまさしくNMN点滴なのです。
NMN点滴がサーチュイン遺伝子を活性化させる理由
ここは少し専門的な内容になってしまうのですが、サーチュイン遺伝子を活性化させる直接的な物質は、実はNMNではなくNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という物質。
NAD+はNMNを材料として細胞内で作られる物質で、このNAD+の量を増やす事が若返りのために非常に重要なポイントとなります。
NAD+が体内で作られる量は加齢により大きく減少する事が分かっていて、40代では10代の半分程度の合成量に減少するとされています。
加齢によってNAD+が減少し、細胞がなかなか修復されなくなったり、代謝が低下したりといった変化が生じ、加齢による体質変化の大きな原因となっています。
NAD+の量が問題なら、材料であるNMNではなくてNAD+を直接取り入れれば良いのでは? と思ってしまいますが、NAD+は細胞の中に入らなければ適切に働く事ができず、またNAD+は大きすぎて細胞の外から中に入る事が出来ないという特徴があります。
一方で材料であるNMNは細胞の中にすんなり入り込む事が可能。細胞の中でNMNからNAD+が合成される事が分かっているため、NMNを点滴などによって取り入れる方法が注目されているのです。
NMN点滴で期待できる効果が幅広い
NMN点滴によってサーチュイン遺伝子を活性化させる事で得られるメリットは先ほど簡単にご紹介しましたが、今現在判明している効果だけでも非常に沢山のメリットがあります。
代謝アップで痩せやすくなる
NMNは細胞の代謝や、人が活動するためのエネルギーを作り出す「ミトコンドリア」の働きを活発にする効果をもっています。
代謝が活発になり、エネルギーの消費量がアップするという事は、分かりやすい所でいえば「ダイエット」に繋がる効果があるという事!
「特に痩せたいと思わない場合は?」というご意見もあるかと思いますが、あくまでも代謝がアップして健康的な体型になりやすいという意味合いであって、痩せている人が更に痩せてしまうというものではありませんので安心してください。
インスリンの分泌促進などの効果もあるため、ラットを使った研究では糖尿病を改善する事が出来たという報告もあります。
肌や髪がキレイになる
美容面で分かりやすいのは、肌や髪の若返りです。
細胞が修復される事によって、年齢とともに積み重ねてきた肌や頭皮の細胞へのダメージも回復していきますので、美しい肌や髪へと蘇らせていく事が可能です。
疲れにくくなる
年をとることで年々疲れやすくなってきたと感じる方は多いですよね。
若返りの薬と呼ばれるNMN点滴ですから、もちろんこの「疲れやすさ」も改善する事ができます。
沢山寝たつもりでも疲れが取れないというような方は特におすすめです。
認知機能の改善
「物覚えが悪くなった」「物忘れが多くなった」というような、認知機能=頭の働きについても、体内のNMN増加によって改善する事ができます。
体力だけではなく頭の働きも引き上げるので、人間としてのスペックを引き上げる効果がすごいですよね。
細かく効果を挙げ続けるとキリがないのでこのくらいで。とにかく幅広く良い影響があるという点がNMN点滴が人気となっている理由です。
NMNやNAD+が減少している人を対象にした美容治療である点に注意
NMNはそもそも体内で作られている成分であり、点滴治療による副作用などは特にないのですが、注意点としてはそもそもNMNの合成量が多い「若い方」にはあまり意味が無いという点です。
代謝アップや認知機能改善などと聞くと若くても取り入れたくなるものですが、あくまでもNMNの減少を補う事で、自分の「最盛期」を取り戻す「若返り」の治療ですので、若い方が治療を受けてもほとんど意味は感じられないといえます。
人それぞれ生活習慣などによって体質も異なりますので「何歳以上であれば」という明確な線引きは出来ないのですが、効果を実感しやすいのは30代後半以降でしょう。
特に、年齢が高めで若いころとの体質変化を強く感じている方ほど、効果を実感しやすいといえます。
点滴以外でもNMNは取り入れられる?
NMNは、実は点滴による導入以外でもサプリメントや化粧品など様々な商品として増えてきています。
NMN点滴であれば150ml程度の量で1回3~5万円程度が相場となっていますが、サプリメントであれば150mlを一カ月分でも数千円で購入できる商品が多くありますので、低コストで試せるという点ではサプリメントなども良いでしょう。
ただし、サプリメントで取り入れる方法は、大半が胃腸によって分解されてから吸収され、その後血液によって運ばれるという形になるため、実際に体内のNAD+濃度を大きく引き上げてサーチュイン遺伝子を活性化させる事ができるかというと、やはり点滴によって直接血管内に取り入れる方法と比べると効果は薄くなります。
とはいえ、NMNのサプリを経口服用する事で肝臓内のNAD+濃度が向上したという報告もありますので、全くの無意味というものではありませんし、なによりも手軽でコストもかからないので、まずは試しにという方にはおすすめです。
経口摂取という点では食事によって摂取するという方法もありますが、NMNが食材に含まれる量は極わずかで、NMN含有量が多いブロッコリーなどでも数十キロを食べなければサプリメントと同様の分量になりませんので、現実的ではないでしょう。
コスメのNMNは効果あるの?
最近ではコスメにもNMNを配合している商品が増えてきています。
また、上の方で少しご紹介したのですが、NMNはビタミンB3(ニコチンアミド)を原料として作られる物質であり、この「ニコチンアミド」はシワを改善する効果があるとして人気の「ナイアシンアミド」としてもよく知られていますね。
ナイアシンアミドは皮膚を活性化させる事で肌のハリツヤを回復させてシワを改善する効果があると厚生労働省に認められている医薬部外品の成分ですので、同様にNMNについても適切に肌細胞への効果が発揮されれば、シワや年齢肌の改善として効果を発揮すると考えられるのではないでしょうか。
NMN点滴は手軽に受けられる注目の「若返り治療」
今回は注目を浴びている人気の若返り治療「NMN点滴」についてご紹介しました。
NMN点滴はまだ広まっている最中で、1ヶ月に1~2回の治療が推奨されているものとしては少し高めの値段になっているため、すぐに取り入れられるというものではないかもしれませんが、その様々な効果から医師の間でも人気が高まっていますので、今後は価格競争などでより低コストで受けられるようになるかもしれません。
治療自体は20分程度の点滴で受ける事ができる手軽な治療なので、体力低下など体の「老い」が気になるという方は是非一度体験してみてはいかがでしょうか?