新社会人デビューした年は新しい環境で何かとストレスがかかりますよね。
ある調査では、社会人になってから「わたし、うつかも」と感じたことがあるのが、1年目に経験したという人の割合はどの世代よりも多いという結果も出ています。 (woman type調べ : https://woman.type.jp/wt/log/mag/archives/7885 )
学生と社会人とではそれだけ責任感や仕事のプレッシャーも変わってくるために、今までになかったマイナスの心境におちいりがちということでしょうか。
筆者自身もこれから社会人になる学生ですが、今から焦ってしまっています。
同じような思いをしている皆さんとともに、ストレスとの上手な向き合い方を事前に学んでおきたいと思います。
ストレスは美容にも健康にも悪影響
ストレスが溜まるとブスになるという話はどこかで聞いたことのある方もいるのではないでしょうか。
ただ顔がくすむとか、ニキビが増えるとか、むくむとか、大したことではないと考えてはいませんか?
実はこの他にも美容に悪影響を及ぼしているのです。
血行が悪くなる
ストレスが溜まっている状態だと、血管がきゅっと狭くなります。
その結果血行が悪くなり、キレイな肌には欠かせないターンオーバーもしにくくなってしまいます。
老ける
血行の悪化もあいまって、体温が下がったり体の不調が続くと、疲労の回復機能や様々な体の機能がうまく回らず、見た目に疲れた感じになるだけでなく、実際に体も衰えます。
美容のもう一つの敵として活性酸素がありますね。しばしば身体をサビさせるなんて表現がされますが、これはつまり老化です。体はストレスがたまると活性酸素を除去する能力がダウンします。
ストレスは一時的な不調を与えるだけでなく、老けさせるといった後戻りの難しい美容の影響にもなるんですね。新社会人なのにいきなり老けちゃうなんて絶対に避けたいです。
新社会人が受けやすいストレスと簡単な対策法
新社会人だからこそ受けやすいストレスの種類を調べました。内容を知っていれば事前に対策がとれるかもしれません。
上司や同僚との人間関係に悩む
新入社員で精神的に病んでしまう原因の1位は人間関係だそうです。
対人間だと仕事のようにマニュアルがあるわけではないので難しい問題ですよね。
まずは新人のあなたから明るく挨拶をすることからはじめましょう。
中にはぶっきらぼうな先輩もいるかもしれませんが、明るく声をかけられて嫌な思いをする先輩はいません。たとえ無視されても「シャイな人なんだな」くらいに思えばそれほど気に病まないでしょう。もし人間関係トラブルに巻き込まれたら、社外の友人や家族に相談やただ話をすることで気持ちは緩和されるかもしれません。
慣れない仕事に能力や体力が追いつかず気負ってしまう
中学、高校、大学と環境が変わり5月ごろに体調を崩してしまう、いわゆる「五月病」になったことがある方は多いのではないでしょうか?
慣れない環境に身体が追い付かず、適応できない事に焦りと不安を抱えてしまう状態です
私はあまりこの悩みを感じたことはないのですが、なぜかと考えてみたときに気が付いた五月病にならないための秘訣がありました。それは、「あまり人からの評価を期待しすぎないこと」です。
期待値が大きいと、意外にも人から評価されなかったときに自己評価が低くなってしまい、そのギャップに耐えることができないのではないでしょうか。就活生の時に「就職は恋愛と一緒だ」なんて習いましたが、本当にそうだなとおもいます。恋愛にしても、理想と現実は違いますよね。はじめから期待値が低ければ下がり幅も小さいので落ち込むことはないです! 就職も全く一緒だと思います。
ちょっと言いすぎかもしれませんが「会社は楽しくないところなんだ!」と期待せずに思っておけば、評価がゼロでも自分の中ではプラス方向に感じられるかもしれません。
肉体的な疲れ
朝は早く起きて、今までとは違う電車にのり、違う環境で仕事をこなしていると、肉体的にも疲れが溜まります。例えばデスクワークなど一見楽そうですが、毎日同じ姿勢を続けるというのは体にも負担がかかっています。
休みの日に自分なりのリフレッシュ方法で身体を休ませてあげましょう。
いまあるストレスの解消法
今まさにストレスが溜まっている! という方のために解決策を紹介します。
解消法1|ストレスを溜めやすい10の思考を避ける
心理学者のデビット・B・バーンズが発見したストレスを溜めてしまう10の思考というものがあります。これを知っておき意識することで、ストレスの原因を回避することができます。
1、全か無か思考(all-or-nothing thinking)
完璧主義や生真面目な人が陥りやすい思考です。「絶対にこうでなくてはならない」と求める結果に固執してはいませんか?
この世の中、非合理的なこともたくさんあります。それなのに合理的に考えすぎたり、正しいことを決めつけて物事を考えていると、自分だけではどうにもならなかったり、答えのない問題を追い続けることになり自分を追い詰めてしまいます。
例:「自分はこれができなかったから、価値のない人間だ」
と考えてしまうこと。
これが一番わかりやすいall-or-nothing thinkingの例です。完璧主義の人がなりやすいと言われています。
2、過度の一般化(over-generalization)
一回何かに失敗しただけで、それが今後もずっと続くのではないかと考えてしまう状態です。
例:「前に電話の取次をした時に相手の名前を正しく聞き取れずすごく怒られてしまった。きっと次の電話対応でもしっかりこなせずまた怒られてしまう」
と、一度の失敗を引きずってしまうなど。
人間はシステムではありませんので、1回失敗しても次はできるかもしれません。これをできないと決めつけてしまうことがストレスにつながります。
3、心のフィルター(mental filter)
生きていれば良いことも悪いこともあります。しかし良いことにはフィルターをかけて悪いことばかりが頭に残ってしまっている状態です。
例:「上司に叱られた。上司は自分のことが嫌いなんだ」
と常にマイナスのフィルターをかけて物事をみてしまうこと。
本当に嫌いかもしれませんが、考え方によっては「上司は自分のことが大好きで自分を一生懸命成長させてくれようとしているんだ」という場合だってあります。
4、拡大解釈と過小評価(magnification and minimization)
自分の欠点を過剰に悪く感じて、長所を過少評価する状態です。
例:「書類作成の速さは褒められたが、誤字脱字のミスが多く注意力が足りないと叱られてしまった。わたしは完璧にこなせない人間なのかもしれない」
と、苦手な部分ばかり気になってしまうなど。
テストで80点を取ったとしても、20点のミスのほうを重く受け止めてしまう状態です。
5、感情的決め付け(emotional reasoning)
物事の判断に対して、根拠もなく自分の感情に合わせて判断し決めつけてしまう状態です。
例:なんだか周囲に無視されているのでは…?→「自分はみんなから嫌われているんだ」
と自分の思っているマイナスの感情があたかも事実のように受け止めてしまうことです。
6、マイナス化思考(disqualifying the positive)
良くも悪くもない出来事に対して、自分に対してマイナスな方向に考えてしまう状態です。
例:「試験に通ったが、これはまぐれだ」
など、自分の実力で試験に通ったにも関わらず悪い方向に解釈してしまうこと。
7、結論の飛躍(jumping to conclusions)
感情的に決めつけ、悲観的な飛躍的解釈をしてしまう状態です。バーンズはこれには2種類あるといいます。
・心の読みすぎ
例:「あなたって仕事がはやいのね」と言われたが、心の中では見下しているのだろうと考えてしまうこと。
・先読みの誤り
例:「このプロジェクトチームに選ばれたが、自分はここで失敗するかもしれない」
とマイナス方向に先読みしてしまうことです。
8、すべき思考(should statements)
現実的に威圧されているわけでもないのに、「私は~すべき」と決めつけてしまう状態です。
例:「この時間に来ると約束したのだから、絶対に約束は守らなければいけない」
と完璧主義にありがちの思考です。
社会人として時間は守るべきですが、遅刻しない意思さえあればそこまで固執することはないと思います。
9、レッテル貼り(labeling and mislabeling)
部分的な欠点を全体のものとして判断してしまう状態です。特に他人のネガティブな発言にアンテナを張ってしまいます。
例:「周りはみんな結婚しているのに自分はまだしていないから負け犬だ」
と責任が全部自分にあると思ってしまうことです。
10、個人化(personalization)
不利益や損失を出した際に、すべて自分の責任だと思い込んでしまう状態です。
例:チームでやったことで失敗したときに「自分のせいで失敗した」
と責任が全部自分にあると思ってしまうことです。
当てはまっているという方はいませんか?
私自身、かなり当てはまっていて驚きです。
ただし自分の性格的なものを急に変えるのは大変なこと。それよりも「こういう思考がストレスになっているんだ」と自覚することで、意識することが重要です。
このような思考がある人はたくさんいますので悲観的にならず、少しずつポジティブな自分になっていくといいのではないでしょうか。
解消法2|話を聞いてもらう
家族や恋人、友達など自分のことを何でも話せるという相手に話を聞いてもらいましょう。
解決策が必ず出てくるわけではありませんが、話すだけでスッキリすることもあります。
解消法3|睡眠をとる
睡眠不足はそれだけでストレスを感じてしまいます。
新入社員だと忙しくなかなか睡眠時間をとれないこともあるかもしれませんが、スマホを見る時間を少し削ってみたり、少しでも睡眠をとる努力をしましょう。
ストレスは伝染する! 受け流すべきストレス
愚痴や文句、疲れた態度の人が近くにいると、「同じ状況にいる自分も実は同じように疲れているのでは」と、悪い意味で影響を受けてしまうことがあります。
でも必要以上にストレスを感じたくはないですよね。こういうときは受け流してストレスを無駄に溜めないようにしましょう。
上司が話す愚痴や不満
上司の愚痴は部下として聞かなければいけないかもしれませんが、いちいち真に受けていたら疲れてしまいます。
また話の内容によっては同僚を偏見してしまうような場合もあるかもしれません。
良い環境で仕事をするためにも人の愚痴は流してしまってよいでしょう。
変に同調すると同罪になる恐れもあるので「いろんな人がいるんですね~」「そういう考え方もありますね」のような態度で受け流してしまいましょう。
重要ではない人間関係
家族やパートナーとの関係を除いて、少し鼻につく友人や同僚との人間関係は流せるようにしましょう。これでストレスを感じていると体力の無駄です。
友達ならば言いたいことを言えばいいし、それで嫌われたら本当の友達ではなかったと諦めることもできますが、同僚はそういうわけにはいきませんよね。個人的な感情で仕事に支障がでるおそれがあります。
私の友人は仕事の人間関係で悩んだ時に「給料はこの我慢料だ」と思うようにしているそうです。そして私や他の友人に文句をいいながら、仕事場では人間関係を保っています(笑)
持ちつ持たれつの関係をもつといいですね。
自分の成長につながるかも! 受け止めるべきストレス
ストレスと感じることの中には社会で生きていく上で大切なこともあります。
これはしっかりと受け止めて次につなげましょう。
上司からの注意
上から目線で注意されるとイラつきますよね。
しかし上司もあなたのことが嫌いで注意をしているわけではなく、立派に仕事ができるようにするために注意をしています。
まずは注意してくれた相手に対しては、「ご指導ありがとうございます」と感謝を言葉にし、注意されたことは次回も同じミスをしないように心がけましょう。
自分に対する周囲の誤解
社会に出る前の段階でもたまにありますよね。
自分に関するあらぬ噂が流れていたりなんて経験のある方もいるのではないでしょうか?
学校ならば卒業すれば終わりですが、会社という環境は怖いものでその誤解はなかなか解くこともできないまま浸透してしまいます。
誤解を生む原因はコミュニケーション不足にあるように思えます。
「言わなくても察して。」は他人には通用しないかもしれません。
誤解を解くために何から始めていいのかわからないという方は抽象的な言葉を使うのを避けて、具体的な言葉を使うように心がけてみてはいかがでしょうか?
もし良からぬ噂を流す人がいるのなら、その人は鼻から相手にしないようにし、距離をおきましょう。また、「人の噂も七十五日」という言葉があるように、人の心は移り変わりやすく季節とともに忘れられてしまいますので、噂が一人歩きしていてもあまり気にしないようにしましょう。
ストレスは悪いものだけではない!
ストレスを頭ごなしに「悪いもの」と決めつけてしまうとかえってネガティブに陥りがちです。
同じストレスでも自分を成長させてくれるチャンスとなるものもあるかもしれません。
流すストレスはキレイさっぱり流してしまい、自分を育てるストレスはチャンスだ!と思うようにしてみてください。
ストレスとうまく向き合い、素敵な社会人生活を送りましょう!