「ぽっこりお腹解消」のために鍛えるべき筋肉とは?
ぽっこり出たお腹を引き締めるには腹筋を鍛える必要がありますが、その中でも特に「腹直筋下部」と「腹横筋」を鍛えるべきと言えます。
なぜならこれらの筋肉を強化し引き締めることで、ぽっこりお腹の原因にもなる「骨盤の開き」の改善にもつながるからです。
「腹直筋」とは腹部を縦に走行している筋肉で、その下の部分が腹直筋下部です。一方、腹横筋は腹筋の中でも最も深層部にある筋肉で、その名の通り腹部を横断している筋肉です。
これらは「恥骨」という骨盤下部についている筋肉なので、筋力が低下すると恥骨が開きっぱなしになってしまいます。すると内臓が下垂してしまい、ぽっこりお腹につながると考えられます。
そのため腹直筋下部と腹横筋を強化することで骨盤の開きを改善し、ぽっこりお腹解消効果が期待できると言えます。
「腹筋」について詳しくは【今さら聞けない!「腹筋エクササイズ」の基本】でお伝えしておりますので、こちらもご参照ください。
また、これらの筋肉を強化することで得られる効果は、ぽっこりお腹解消だけではありません。腰痛予防にも有効です!
腹直筋下部は骨盤後傾動作にも関与しているので、この筋肉を強化することで強く前傾した骨盤をニュートラルな状態にすることができます。一方、腹横筋は腰椎の安定性に関わっていることから、腹横筋を強化することにより腰椎の安定性がアップします。
このようなことから、腹直筋下部と腹横筋を強化すると腰への負担を軽減することができ、腰痛予防にも有効と言えるのです。
「ぽっこりお腹解消」と「腰痛予防」のWで効く腹筋運動3選
腹直筋下部と腹横筋を強化することで、ぽっこりお腹解消と腰痛予防という2つの効果が期待できます。
そこでここでは、「腹直筋下部と腹横筋を強化する腹筋運動」をご紹介していきたいと思います。これらの筋肉を強化し、なおかつ腰への負担の少ない腹筋運動として、以下の3つが挙げられます。
- ペルビックチルト
- リバースクランチ
- ドローイン
では、1つずつ効果的なやり方をお伝えしていきましょう!
腹筋運動を行うにあたり、ヨガマットもしくはそれに代わるものを1枚ご用意くださいね。
(1)ペルビックチルト
- 両膝を立てて仰向けになり、両腕はカラダの横に「ハ」の字に構えます。
- 息を吐きながらお腹の力を使って腰を床に押し付けるようにし、腹筋が収縮していることが感じられるところで1~3秒程度静止し、息を吸いながらお腹の力を抜くという動作を繰り返します。
そうすることで腹直筋下部と腹横筋を鍛えることができます。
15~20回を1分程度の休憩を入れながら、2~3セット行います。
効果を高めるコツ
腰を床にしっかり付けるようにすることで、腹直筋下部と腹横筋に効かせることができます。
(2)リバースクランチ
- 仰向けの体勢から、膝と股関節を90度に曲げて膝と足をしっかり閉じるようにします。両腕はカラダの横で「ハ」の字に構え、手のひらを天井に向けるようにします。
- 息を吐きながら下腹部を支点にお尻が床から離れるまで骨盤を起こし、息を吸いながら骨盤を下ろしていきます。
骨盤を起こす動作を繰り返すことで、腹直筋下部を鍛えることができます。
15~20回を1分程度の休憩を入れながら、2~3セット行いましょう。
効果を高めるコツ
下腹部から骨盤を起こすようにすることで腹直筋下部に効かせることができます。また、骨盤を起こす際、腰が床から離さないようにします。
(3)ドローイン
- 左右のかかとを合わせて立ち、つま先はできるだけ大きく外側に向けるようにします。
- 肩甲骨を内側に寄せて胸を張り、お腹を凹ませた状態を30~60秒間キープします。余裕があれば、内ももを閉じるようにします。
お腹を凹ませた状態をキープすることで、腹横筋が鍛えられるようになります。
30~60秒間のキープを1分程度の休憩を挟みながら、2~3セット行います。
効かせるコツ
おへそ辺りを凹ませるようにすることが、腹横筋に効かせるコツです。
呼吸は止めずに、自然な呼吸を心がけるようにしましょう。
「腹筋への効果が感じられない」という場合に行っておきたい解決策
これらの腹筋運動を行っても腹筋への効果が感じられない場合、骨盤が強く前傾している可能性が考えられます。骨盤が強く前傾してしまうと、腹筋が緩んだ状態となるからです。
そこで、強く前傾した骨盤をリセットするためには、
- 腸腰筋への静的ストレッチ
- 骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ
という2つのストレッチを行うようにします。
(1)腸腰筋への静的ストレッチ
- 前脚の膝を立てて後ろ脚は後方に伸ばして、脚を前後に開きます。
- 両手を立てた前脚の膝の上に乗せて重心を上体の真下に下ろし、骨盤を後傾させることで後ろ脚の太もも付け根前面にある「腸腰筋」がストレッチされます。
左右それぞれ太もも付け根前面の筋肉が心地良く伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにします。
ポイント及び注意すべき点
腸腰筋をストレッチするには、骨盤を後傾させることがポイントとなります。目線をお腹に向けるようにすると、骨盤を後傾させやすくなります。
ストレッチ中は、骨盤を正面に向けるようにしましょう。
(2)骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ
上の写真のように、四つん這いの体勢となって背中を軽く反らせたところから、背中を丸めていく動作を10回行います。
ポイント及び注意すべき点
少しずつ背中を丸めていく動きを大きくしていくようにすることが、動きを高めるポイントです。
必ず高めたい動きで終わるようにしましょう。この場合、骨盤後傾動作を高めたいので、背中を丸める動作で終わるようにします。
早速実践して「ぽっこりお腹解消」と「腰痛予防」の2つの効果を手に入れましょう!
今回は、「ぽっこりお腹を引き締めたいけれど、腹筋をすると腰が痛くなってしまう」という方に向けて、「ぽっこりお腹解消と腰痛予防に効く3つの腹筋運動」をお伝えしました。
ここでご紹介している方法をそのまま実践していただければ、腰を痛めずに腹筋を強化することができます!
「ぽっこりお腹解消」と「腰痛予防」という2つの効果を手に入れるには、最低でも週3回は行うようにしましょう。早速実践して、ぽっこりお腹と腰への不安とサヨナラしましょう!