「三角筋」とは?
三角筋とは、肩を覆っている大きな筋肉のことで、前部、中部、後部という3つの部位から成ります。
それぞれ以下のような働きがあります。
- 三角筋前部線維:腕の前方挙上
- 三角筋中部線維:腕の側方挙上
- 三角筋後部線維:腕の後方挙上及び側方挙上
このように三角筋は、腕を上げる動作に関与する筋肉です。
三角筋を鍛える「3つのメリット」とは?
肩の筋肉である三角筋を鍛えるメリットとして、次の3つが挙げられます。
- 「引き締まった肩まわり」を手に入れることができる
- なで肩を改善することができる
- 基礎代謝がアップし、痩せやすいカラダにすることができる
一つずつ詳しく解説していきましょう。
1. 「引き締まった肩まわり」を手に入れることができる
女性が三角筋を鍛えることで、引き締まった肩まわりを手に入れることができます。
「筋トレをすると、筋肉ムキムキなカラダになるのでは…」と思っている方がいますが、はっきり言います。ムキムキなカラダにはなりません!
女性には筋肉を発達させる効果の強い、「テストステロン」という男性ホルモンが少ないからです。したがって女性が筋トレを行っても筋骨隆々なカラダにはならず、むしろ引き締まった、メリハリのあるカラダにすることができると言えます。
2. 「なで肩」を改善することができる
三角筋を鍛えることは、なで肩の改善にも効果が期待できます。腕の重みで下がりがちな肩をサポートする筋力をアップすることができるからです。
すると見た目だけではなく、肩こりの軽減にもつなげることができます。
3. 基礎代謝がアップし、ダイエット効果につなげることができる
そして三角筋を鍛えることで基礎代謝がアップし、ダイエット効果につなげることができます。
なぜなら三角筋は、上半身の中で最も筋断面積が大きい筋肉だからです。そのため三角筋を鍛えることで効率よく筋肉量を増やすことができ、基礎代謝アップにつなげることができると言えます。
基礎代謝を高めるとエネルギー消費量もアップするので、ダイエット効果につなげることができると言えるのです。
手軽でダイエット効果の高い三角筋エクササイズ5選
それでは、三角筋を鍛えるにはどのようなエクササイズを行えばよいのでしょうか。ここでは、ご自宅でも手軽にできて、なおかつ高い効果を得ることができるエクササイズを5つご紹介したいと思います。
エクササイズを行うにあたりご用意していただきたいものは、ウエイトとなる10回挙上可能なダンベル一組、もしくは水の入った500mlペットボトル2本だけです!あと水分補給用のお水と、汗拭き用のタオルもあるといいですね。
トレーニング中のケガを防ぐために、周りに障害物がないことを確認した上でトレーニングを行うようにしましょう。
1. ショルダープレス
- 両手にウエイトを持って立ち、耳のラインで構えて手のひらを正面に向けます(写真左)。
- 息を吐きながらウエイトを頭上に向かって上げていき、頭上まで上げたら手のひら同士を向き合わせます(写真右)。そうすることで、三角筋をより収縮させることができる上、肩への負担を軽減させることができます。
- 息を吸いながら元の位置へ戻します。
三角筋に加えて、腕の筋肉である「上腕三頭筋」も鍛えることができます。
10回を1分~1分半の休憩を入れながら、3~6セット行います。
ポイント及び注意すべき点
三角筋への効果を高めるには、上腕部で頭を挟むようなイメージで、頭上までしっかり上げるようにすることがポイントです。
動作中は、グリップの真下に肘が常に位置するようにします。
2. 壁を使ったショルダープレス
- 壁と向き合って立ち、両手を肩幅よりも手のひら一つ分広めに広げて、胸の高さで壁にセットします。
- お尻を後ろに引いて上腕部の間に頭をセットし、必要であれば足を後ろに引きます(写真左)。
- 息を吸いながら両肘を外に開くようにしてゆっくりと頭を壁に近づけ(写真右)、息を吐きながら両手で壁を押して両肘を閉じるという動作を繰り返します。
やはり10回を1分~1分半の休憩を入れながら、3~6セット行ってみましょう。
ポイント及び注意すべき点
基本的には「ショルダープレス」と同じですが、頭を壁に近づける動作をできるだけゆっくり行うようにします。そうすることで、三角筋に大きな刺激を与えることができるからです。
3. サイドレイズ
- 両手にウエイトを持って立ち、太ももの前外側に構えます(写真左)。
- 息を吐きながら肘を軽く曲げた状態でウエイトを、肩関節を支点にやや斜め前方に向かって上げていき、肩の高さまで上げて1秒程度静止します(写真右)。
- 息を吸いながらゆっくりと元の位置へ戻します。
肩関節のみが関与する「単関節運動」となるので、三角筋に特化したエクササイズとなります。特に三角筋中部線維を鍛えることができます。
10回を1分間の休憩を入れながら、3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
肘は伸ばし切らず、軽く曲げておくようにします。肘を伸ばし切ってしまうと、負荷を筋肉ではなく関節や骨で受け止めることになってしまうからです。
4. ベントオーバー・サイドレイズ
- 両手にウエイトを持って立ち、お尻を後ろに引きながら上体が床と平行になるまで前に倒します。このとき、両膝が軽く曲がっても構いません。ウエイトを持つ両手を肩の真下に下ろし、手のひら同士が向き合うようにします(写真左)。
- 息を吐きながら、やはり肘を軽く曲げた状態でウエイトを、肩関節を支点に肩の高さまで上げていき、1秒程度静止します(写真右)。
- 息を吸いながらゆっくりと元の位置へ戻します。
そうすることで三角筋後部線維を鍛えることができます。
10回を1分間の休憩を入れながら、3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
肩関節を支点に肘をカラダの後方に向かって開くように動かすことで、三角筋後部線維に効かせることができます。
やはり肘は伸ばし切らないようにしましょう。
5. アップライトローイング
- 両手にウエイトを持って立ち、太ももの前で構え手の甲を正面に向けます(写真左)。
- 息を吐きながら、ウエイトを胸の高さまで引き上げて、1秒程度静止します(写真右)。
- 息を吸いながらゆっくりと元の位置へ戻します。
上腕部を側方に上げる動作を繰り返すので、三角筋中部線維を鍛えることができます。
10回を1分間の休憩を入れながら、3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
肘でウエイトを引き上げるようにすることで、三角筋中部線維に効かせることができます。
ウエイトを上げる際は、背中を反らさないように注意しましょう。背中のラインはまっすぐな状態をキープするようにします。