背中を鍛えるにあたり頭に入れておきたい3つの筋肉
背中の筋肉を鍛えるメリットと背中エクササイズをお伝えする前に、まずは背中の筋肉について触れておきたいと思います。
背中には主に、「広背筋」「僧帽筋」「脊柱起立筋」という3つの筋肉があります。それぞれの特徴や機能は、以下の通りです。
- 広背筋:その名の通り背中を広く覆っている筋肉で、上腕部を後ろに引く動作に関与
- 僧帽筋:首の後ろから肩甲骨まわりをダイヤ型に覆っている筋肉で、肩甲骨を上げたり内側に寄せたりする動作に関与
- 脊柱起立筋:脊柱(背骨)に沿って走行している筋肉で、脊柱を伸ばしたり横に倒したりする動作に関与
背中を鍛える「5つのメリット」とは?
普段、あまり意識しない背中の筋肉ですが、女性こそ背中の筋肉を鍛えるべきと言えます!なぜならば背中を鍛えることで、女性にとって多くのメリットが得られるからです。
では、どのようなメリットが得られるのでしょうか。背中を鍛える主なメリットとして、
- 背中引き締め効果
- 姿勢改善
- 肩こりや腰痛の改善
- 「ぽっこりお腹」の解消
- ウエスト引き締め効果
という5つが挙げられます。
1. 背中引き締め効果
背中の筋肉の中でも広背筋を鍛えることで背中全体を引き締めることができるので、「背中引き締め効果」が期待できます。
2. 姿勢改善
脊柱起立筋を鍛えることにより背すじをまっすぐに伸ばすことができ、姿勢改善効果につなげることができます。
3. 「肩こり」や「腰痛」の改善
姿勢が改善されることで肩や腰への負担が軽減されるようになるので、肩こりや腰痛の改善効果も期待できます。
4. 「ぽっこりお腹」の解消
背中の筋肉を鍛えることは、なんと「ぽっこりお腹」の解消にも効果的です!背中の筋肉を鍛えることで、ぽっこりお腹の原因でもある猫背の姿勢を改善することができるからです。
猫背が改善されると腹筋が機能するようになる上、脂肪燃焼効率も上がるため、ぽっこりお腹の解消につなげることができます。
5. ウエスト引き締め効果
広背筋を鍛えることにより逆三角形のシルエットを作ることができるので、ウエストまわりに「くびれ」ができるようになります。
手軽にできて効果の高い背中エクササイズ5選
それでは、ご自宅でも手軽にできて、なおかつ効果の高い背中エクササイズを5つご紹介していきたいと思います。
ご用意していただきたいものは、以下の2つだけです。
- ウエイトとなる10回挙上可能なダンベル一組やチューブ、もしくは水の入った500mlペットボトル一組
- ヨガマットもしくは大きめのバスタオル
また、トレーニングを行う際、半径1メートル以内に障害物がないことを確認した上で行うようにしましょう。
1. バックエクステンション
- 両腕と両脚を伸ばした状態でマットにうつ伏せになります。両手は親指側を天井に向けるようにします。そうすることで肩への負担を軽減させることができるからです。
- そこから写真のように、両肘と両膝をマットから離し、手足を遠くに伸ばすようにします。
- 背中の筋肉が収縮していることが感じられるところで1秒間静止し、ゆっくりと元の体勢に戻ります。
背中を伸ばす動作を繰り返すので、脊柱起立筋を鍛えることができます。
15~20回を1分程度の休憩を入れながら2~3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
両肘と両膝を高く上げすぎないようにしましょう。腰の反りが強くなってしまい、腰への負担が大きくなってしまうからです。そこで腰への負担を軽減させるために、両肘と両膝をマットから離したら、手足を遠くに伸ばすようにします。
2. リバースバタフライ
- マットにうつ伏せになり、両腕を肩のライン上に広げて親指側を天井に向けます。
- 胸をマットから離したまま、息を吸いながら肩甲骨を内側に寄せることで両腕を上げていき、上げ切ったところで1~3秒間静止します(写真上)。
- 息を吐きながら両腕を床に触れる手前まで下ろします(写真下)。
両腕を横に開いて肩甲骨を内側に寄せる動作を繰り返すことで、僧帽筋中部線維を鍛えることができます。
15~20回を1分程度の休憩を入れながら2~3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
肩甲骨を内側に寄せる動作で両腕を上げるようにすることで、肩甲骨内側にある僧帽筋中部線維に効かせることができます。
肩甲骨内側ではなく腰の筋肉に効いてしまう場合は、上体を起こしすぎてしまっていることが考えられます。あくまでも胸だけをマットから離すようにし、お腹はマットから離さないようにしましょう。
3. ベントオーバーローイング
- 両手にウエイトを持ち、腰幅程度に足幅を広げて、つま先と膝は正面に向けて立ちます。
- 両膝を軽く曲げてお尻を後ろに引きながら、上体を床と向き合うまで前に倒します。両腕は真下に下ろし、手のひらは正面に向けます(写真左)。
- 息を吸いながらウエイトをわき腹に触れるまで引き上げていき、そこから更に肩甲骨を内側に寄せて胸を張った状態で1秒程度静止します(写真右)。息を吐きながら重力に逆らうように、ゆっくりウエイトを下ろしていきます。
このエクササイズ一つで、広背筋、僧帽筋中部線維、脊柱起立筋の3つを鍛えることができます。
10回反復可能な強度で1分~1分半の休憩を入れながら、3~6セット行います。
ポイント及び注意すべき点
広背筋に効かせるコツは、肘でウエイトを引き上げるようにすることです。そのためには、エクササイズ中は常にウエイトの真上に肘が位置するようにします。
エクササイズ中は背中が丸まらないようにしましょう。
4. バタ足
- マットにうつ伏せになり、両膝をマットから離します(写真上)。
- そこから「バタ足」をするように、左右交互に脚を上げる動作を繰り返します(写真下)。
そうすることで脊柱起立筋下部を鍛えることができ、腰まわりを引き締めることができます。
20~30回を1分程度の休憩を入れながら2~3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
脚はあまり高く上げすぎないようにしましょう。腰への負担が大きくなってしまうからです。
このエクササイズをすると腰が痛くなってしまう場合は、すぐに中止するようにしましょう。
5. ラットプルダウン
- マットにうつ伏せになり、両腕を前に伸ばします。手のひらは床に向けるようにします(写真上)。
- 胸をマットから離し、その体勢を維持したまま、息を吸いながら上腕部が閉じるように体側につくまで下ろして1秒程度静止します(写真下)。息を吐きながら元の位置まで戻します。
広背筋外側を鍛えることができ、ウエストまわりにくびれを作ることができます。
15~20回を1分程度の休憩を入れながら2~3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
広背筋外側に効かせるには、上腕部を体側につくまでしっかり閉じるようにします。
美の決め手は「背中」?!
今回は、背中の筋肉を鍛えるメリットと背中エクササイズについてお伝えしました。「背中の筋肉を鍛える重要性」をご理解いただけたでしょうか。
美しさは背中で差がつくと言っても過言ではありません!なぜなら背中は、他人から一番目につきやすいところと言えるからです。そういう意味で、背中は“美の決め手”と言えます。
背中の筋肉もしっかり鍛えるようにしてくださいね!