日差しが降り注ぐ夏の季節の必須アイテムといえば、日焼け止め。店頭にも、いろいろなタイプの日焼け止めが並んでいます。
日焼け止めは1つひとつ特徴が異なるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。しかし、種類が豊富すぎるあまり、選び方に悩んでしまう人も少なくありません。
そこで本記事では、日焼け止めの上手な選び方を紹介します。日焼け止めを選ぶときは「シーン」「肌質」の2つの観点で選びましょう。
日焼け止めについて
ここでは、日焼け止めの「役割」と「種類」について解説します。
日焼け止めの役割
日焼け止めの役割は、主に肌を紫外線のダメージから守ることです。
紫外線が肌に当たると、メラノサイトを刺激して黒い色素を持つメラニンを過剰に分泌させ、シミができやすくなります。また、体内で活性酸素が発生して細胞が酸化し、シワやたるみなど肌老化を進行させます。
肌には本来、汗と皮脂を出して皮脂膜を形成し、紫外線などの外的刺激から身を守るバリア機能が備わっています。しかし、加齢とともに皮脂量は減りバリア機能が低下するため、十分に紫外線から肌を守ることができません。
そのため、日焼け止めを使ってしっかりと紫外線をカットし、肌を保護することが大切なのです。
日焼け止めの種類
日焼け止めの種類は、大きく分けて次の4つあります。
ミルク/クリームタイプ
ミルク/クリームタイプの日焼け止めは、のびがよくしっとりとした使い心地が特徴です。化粧下地として使えるものも多いので、使い勝手がよく人気のある日焼け止めといえるでしょう。
保湿力が高いので、肌を乾燥から守る効果も期待できます。密着力があり耐水性にも優れているので、汗水に強いこともメリットです。
ジェルタイプ
ジェルタイプは、みずみずしくサラッとしていて、べたつかないのが特徴です。白浮きしにくく、肌なじみがよいこともメリットといえるでしょう。
ただし、汗水で流れやすい傾向があるので、こまめに塗りなおす必要があります。
パウダー/シートタイプ
パウダー/シートタイプは、外出時に持ち歩いて、紫外線が気になるときに手軽に使えるのがメリットです。紫外線カット力は弱い方ですが、低刺激のものが多いため敏感肌の人や子どもも使えます。
水で簡単にオフできる点も魅力の一つです。
ミスト/スプレータイプ
ミスト/スプレータイプは、顔や体に吹きかけて使用します。髪の毛やメイクの上からでも使用でき、他の日焼け止めでは対応できない部分も保護できる点で優れています。
とにかく手軽なので、外出時やスポーツ時に塗りなおしをしたいときに重宝します。
日焼け止めの選び方
日焼け止めには、前述のとおり形状に種類があり、メーカーによっても特徴が異なります。目的に応じて選び、使い分けることが大切です。
日焼け止めを選ぶときは、「シーン」「肌質」の2つの観点で選びましょう。
シーンに合わせて選ぶ
日焼け止めは、使いたいシーンに応じて適切な紫外線カット効果をもつものを選ぶことが大切です。
紫外線カット効果は、SPFとPAで表わされ、日焼け止めのパッケージに表示されています。SPFはUV-B波の防止効果を示し、数字が高いほど強くなります。一方、PAはUV-A波の防止効果を示し、+の数が多いほど強くなります。
ここでは、シーン別に最適な日焼け止めについて解説します。
室内
室内で過ごすときは、SPF10、PA+程度の紫外線カット効果のある日焼け止めを選びましょう。洗濯物を干すときや、窓際で作業をしているときなどは紫外線を浴びるため、油断せず備えておくことが大切です。
通勤・通学
通勤・通学などの日常生活で日焼け止めを使うときは、SPF10~20、PA++程度のものをおすすめします。紫外線カット力が強すぎないため、毎日使っても肌に負担がかかりにくく安心です。
化粧下地としても使えるものを選べば、ベースメイクに使えてメイク時間の短縮ができます。
屋外でのレジャー
屋外でのレジャーでは、SPF50+、PA++++と記載された国内最大値の紫外線カット効果のある日焼け止めを使いましょう。
とくに、マリンスポーツや激しい運動で汗をかくようなシーンでは、こまめに塗りなおす、ウォータープルーフタイプの日焼け止めを使うなどの工夫が必要です。
肌質に合わせて選ぶ
日焼け止めは、自分の肌質に合ったものを選ぶことも大切です。ここでは、肌質別に適した日焼け止めの特徴を解説します。
普通肌
普通肌の人は、最も肌状態が安定していてトラブルが起こりにくいため、どんな日焼け止めでも問題なく使用できます。テクスチャーなど自分好みの使用感のものを選びましょう。
脂性肌
脂性肌の人は、皮脂の分泌量が多くテカりやすいので、皮脂吸収成分が配合されているものを使いましょう。べたつきの少ないジェルタイプや、サラッとしたミルクタイプを使うことをおすすめします。
乾燥肌
乾燥肌の人は、うるおい不足のため保湿力のあるミルクやクリームタイプの日焼け止めが最適です。また、バリア機能が低下して刺激に敏感になっているため、肌に負担がかかりやすい紫外線吸収剤が入っていないノンケミカル処方のものを選びましょう。
敏感肌
敏感肌の人は、刺激が強い日焼け止めを使うと肌荒れを起こす場合があります。そのため、紫外線吸収剤が配合されていないものを選ぶことが大切です。
また、SPFやPAの値が高いものも肌に負担がかかりやすいので、低~中程度の紫外線カット率の日焼け止めを使いましょう。こまめに塗りなおす、日傘や帽子を使うなど、日焼けから肌を守る工夫が必要です。
まとめ
日焼け止めは、紫外線から肌を守り、シミ・シワ・たるみなどの肌トラブルを予防する役割があります。
種類は大きく分けて「ミルク/クリームタイプ」「ジェルタイプ」「パウダー/シートタイプ」「ミスト/スプレータイプ」の4つです。日焼け止めを選ぶときは「シーン」「肌質」の2つの観点で選ぶことが大切です。
自分に合った日焼け止めを選んで紫外線をカットし、トラブルや老化から肌を守りましょう!