「ヒップアップエクササイズ」をしているのに、なぜヒップアップ効果が現れないのか?
それではなぜヒップアップ効果が現れないのでしょうか。
エクササイズをしているのにヒップアップ効果が現れないのは、ズバリ「やり方」に問題があるからです。具体的に、代表的なヒップアップエクササイズ3つを例に挙げてお伝えしていきましょう。
ヒップアップエクササイズ1:ヒップリフト
ヒップリフトは、両膝を立てて仰向けになり、股関節を伸ばす動作を繰り返すことで大殿筋に効かせることができます。
効かない理由1:「股関節を伸ばす動き」ではなく「腰を反らす動き」で行ってしまっているから
「ヒップリフトをするとお尻ではなく腰に効く」という方、非常にたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。この場合、腰を反らす動作でヒップリフトを行っていることが考えられます。
《改善策》
ヒップリフトは本来、股関節を伸ばす動作を繰り返すことで、お尻の筋肉である大殿筋に効かせるエクササイズです。「腰を反らす動き」ではなく「股関節を伸ばす動き」でヒップリフト動作を行うには、肩甲骨を床から離さないようにします。
そうすると腰の動きが抑えられ、股関節を伸ばす動きでヒップリフトを行うことができ、お尻の筋肉に効かせられるようになります。
効かない理由2:両足の位置がお尻から離れ過ぎてしまっているから
「お尻よりも太もも裏側に効いてしまう」という場合は、両足の位置がお尻から離れ過ぎてしまっていることが原因として考えられます。
《改善策》
この場合は両足の位置をお尻に近づけることで改善されます。できるだけ、足とお尻の間隔を狭くするようにしてみましょう。するとお尻の筋肉に効くようになります。
ヒップアップエクササイズ2:バックキック
バックキックとはその名の通り、後方にキック動作を繰り返すエクササイズです。肘を付いた四つん這いの体勢になり、片脚の股関節を伸ばす動作を繰り返します。
効かない理由1:「腰を反らす動作」で行ってしまっているから
このエクササイズでも「お尻ではなく腰に効く」という方が多いようです。この場合もやはり、腰を反らす動作でバックキックを行っているものと思われます。
《改善策》
腰を反らす動作でバックキックを行ってしまうということは、骨盤が動いてしまっているということです。そのため、骨盤を動かさないようにしてバックキック動作を行ってみましょう。
効かない理由2:股関節を十分に伸ばしていないから
「骨盤を動かさないようにしているけれど、お尻の筋肉にあまり効いた感じがしない」という場合、そもそも股関節を十分に伸ばしていないことが考えられます。
膝の動きが股関節と同じライン、もしくはそれよりも下で止まっていませんか?
《改善策》
膝が太ももの付け根である股関節のラインよりも上に位置するまで、股関節を伸ばすように心がけてみましょう。
また、股関節を十分に伸ばせない理由として、筋肉の強い緊張により股関節を伸ばす動作が制限されていることが考えられます。そこで股関節を伸ばす動作にブレーキをかけている筋肉の緊張を静的ストレッチでクリアにし、次いで股関節を伸ばす動作を高める動的ストレッチを行います。
この2つのストレッチを行うと、「股関節を伸ばす」という動作が行いやすくなります!
(1)股関節を伸ばす動作を制限している「股関節屈筋群への静的ストレッチ」
- 脚を前後に大きく開き、前脚の膝を立て後ろ脚を伸ばすようにします。
- 前脚の膝の上に両手を乗せて目線をお腹に向けることで、太もも付け根前面にある股関節屈筋群がストレッチされます。
左右それぞれ、筋肉が心地良く伸ばされていることが感じられる強度で、20~30秒間伸ばし続けるようにします。
(2)股関節を伸ばす動作を高める動的ストレッチ
四つん這いの体勢から両肘をつき、片脚の股関節を曲げて伸ばす動作を左右それぞれ10回繰り返します。
骨盤を動かさないように気をつけながら、股関節を伸ばす動作を少しずつ大きくしていくようにします。
ヒップアップエクササイズ3:クラムシェル
横向きに寝た体勢から両脚を揃え「くの字」を作り、股関節を開く動作を繰り返すことで「梨状筋」というお尻の深層部にある筋肉に効かせることができます。
効かない理由1:骨盤が動いてしまっているから
貝殻を開くように股関節を開く動作を繰り返すことから「クラムシェル」と呼ばれています。
このエクササイズをしていてもお尻の筋肉に効かないという方、股関節を開く際に骨盤も一緒に動いていませんか?骨盤が動いてしまうとお尻の筋肉への刺激が伝わらなくなるため、ヒップアップ効果が期待できません。
《改善策》
そこでお尻の筋肉に効かせるには、骨盤を動かさないようにします。「どうしても骨盤が動いてしまう…」という場合は、上になっている手で骨盤が動かないように固定してみましょう。
効かない理由2:股関節を十分に開いていないから
「骨盤を動かさないように気をつけて行っているけれどお尻の筋肉に効かない」という場合、股関節の開きが不十分であることが考えられます。
まだ開くことができるのに、その手前で動作を終えてしまっていませんか?
《改善策》
骨盤をしっかり固定した上で、骨盤が動く手前まで股関節を開くように心がげてみましょう。
股関節を十分に開いたら、すぐに閉じてしまうのではなく、1~3秒程度静止するようにしてみましょう。するとお尻の筋肉に効いていることが実感できるハズです!
エクササイズを効果のあるものにするには…
今回はヒップアップ効果が現れない理由と改善策についてお伝えしてきました。いかがでしょうか。心当たりありましたか?
穴の空いたバケツにいくら水を注いでも溜まらないように、いくらヒップアップに有効なエクササイズでも、そのやり方に“穴”があれば効果は現れません。
エクササイズを行うときは、ターゲットとする筋肉に効いているかどうか確認しながら行うようにし、効いていない場合は、どこに問題があるのか問題箇所を見つけ、それを修正するようにしましょう。そうすることでエクササイズを効果のあるものにすることができます。
ちなみにヒップアップエクササイズについては、「おうちで手軽にできるヒップアップエクササイズ3選」のところでも詳しくお伝えしておりますので、是非ご参照ください。