似てるアイテムの使い分けで、メイクの仕上げが劇的に変わる
筆者が専門学生の頃、ルースパウダーとプレストパウダーの使い分けがいまいちわからず、雑誌で人気のアイテムや、好きなモデルさんが使っているアイテムをそのまま真似して、なんとなく使いこなしていた記憶があります。
今ではメイクを教える立場にあるので、なりたい肌質に合わせて気分で使い分けたり、肌状態に合わせて使い分けることが多いのですが、まだまだ違いがわからない方も多いようです。
ルースパウダーとプレストパウダーは、使う目的は同じなのですが、仕上がりに大きく差が出ます。
一体どんな違いがあるのか?どのように仕上がりが変わってくるのか?詳しく解説していきます!
ふんわり柔らか肌に。ルースパウダーの特徴
ルースパウダーは、固まっておらず粉末状になっているタイプです。パフやブラシなどツールを変えることで、量の調節をしてベースのカバー力を自由に変えることができます。パフだとしっかり粉が乗り、ブラシだとふんわり薄づきになります。
ルースパウダーならではの特徴は2つです。まず、均一に肌に乗るということ。固まっていないので、ムラなく綺麗に乗せることができ、手軽に綺麗なベースをつくることができます。
もう1つは、ふんわり柔らかな肌に仕上がるということ。基本的にルースパウダーは薄づきなので、1枚ヴェールをかけたようなナチュラルな仕上がりになります。
パウダーならではのふわっとした、思わず触りたくなるようなピュア肌をつくるなら、ルースパウダーがオススメです。
持ち運びにとっても便利。プレストパウダーの特徴
プレストパウダーとは、一言で言えば粉体が固められているタイプのことを指します。固めるために油分などの結合剤が含まれているので、ルースパウダーに比べてつきが良くなります。
ルースパウダーは粉末状になっているので粉飛びしやすいのですが、こちらは固形になっているので粉飛びがなく持ち運びにとても便利です。
用途はルースパウダーと変わらず、ベースメイクの仕上げに使いますが、プレストパウダーの方がカバー力が高いことが多いので、しっかりメイクをしたい方や、パウダーのつきがいい分マットな質感を楽しむことができるので、陶器のような仕上がりが好きな方にもオススメです。
また、プレストパウダーもルースパウダー同様、パフでつけるとカバー力が高まり、ブラシでつけると薄膜でナチュラルに仕上がります。
ルースパウダーとプレストパウダーは、色や質感にもこだわってみよう
なりたいイメージや肌悩みに合わせて色を選ぶ
ルースパウダーとプレストパウダーの違いを先ほどご紹介しましたが、どちらにも共通して言えるのは、色や質感にもこだわってみるということです。
まずは色ですが、どちらも、肌にのせても主張は強くなく肌の質感が変わるぐらいなので、色は関係ないのでは?と思うかもしれません。ですが、ニュアンスで色を感じ、それでまたイメージが変わることもあるんです。
ルースパウダーにもプレストパウダーにも多いのが、ピンク系カラー。肌の血色感をアップし、イキイキとした健康的な仕上がりへと導いてくれます。また、ピュアで女性らしい柔らかな雰囲気を感じさせる仕上がりにもなります。
また、ラベンダーやブルーパールが入ったパウダーも最近発売されていますが、青みを感じるものは透明感をアップさせます。ファンデーションでくすみがちな方は、それを防止するためにこちらの色を選ぶのがベストです。
これらの色の違いは、コントロールカラーのように肌悩みやなりたいイメージに合わせて選んでみましょう。わかるかわからないかぐらいの色の違いでも、パッとみたときの印象は変わってきます。
ラメ入りか?サラッとか?粉質を見極めて自分に合ったものを選ぶ
ツヤ仕上げか、マット仕上げかは、パフやブラシなどのツールを変えて質感を変える方法がありますが、やはりラメやパールが入っているかいないかで大きく質感に差が出ます。
ツールを変えるだけだとほんのり質感が変わるぐらいですが、光を集めて思いきりツヤ肌を楽しみたいならラメ入りを選びましょう。微粒子タイプであれば全顔に、大きめのラメが入ったタイプは部分使いがオススメです。
また、ぜひ見極められるようになって欲しいのが、粒子の細かさ。指に取った時に、指紋が隠れるぐらいまでしっとりしているものは、密着感が高まるのでカバー力が出てきます。また、乾燥肌の方もパサっと感を感じることなく使えます。
指紋が隠れずサラサラしているものはとても軽く感じるので、ナチュラルに仕上げたい方向きです。また、サラッと感が続くので、皮脂分泌が多いと感じる方や皮脂崩れしやすい方はこちらのタイプを選びましょう。
ちなみに、「パウダーファンデーション」とはどう違うの?
ルースパウダーとプレストパウダーの違いは詳しくご紹介してきましたが、もう1つ「イマイチどれを指しているのかわからない…」というものがあります。それが、「パウダーファンデーション」と呼ばれるものです。
メーカーによって、プレストパウダーのことをパウダーファンデーションと呼んでいることもあるのですが、パウダーファンデーションとは「ファンデーション」に分類されます。
どういう事かというと、ルースパウダーやプレストパウダーは「白粉(おしろい)」というジャンルなので、下地の後にファンデーションを塗り、その後の最後の仕上げにのせます。
パウダーファンデーションは、これだけでファンデーションの役目を果たしてくれるので、下地の後はこのパウダーファンデーションだけでOKです。かなりカバー力を高める方は、パウダーファンデーションの後にルースパウダーをのせる方もいらっしゃるようです。
ルースパウダーやプレストパウダーはほぼクリアで色はつきませんが、パウダーファンデーションは肌色補正をしっかり行うことができますので、朝のメイク時間を短縮させたい方や、しっかりカバーしたい方に向いているファンデーションです。
ベースメイクアイテムの深さをもっと知ろう!
とことんファンデーションの仕上げまでアイテムにこだわると、ベースメイクの仕上がりがワンランクアップします。
これまであまりパウダーにこだわっていなかった方は、ぜひこの記事を参考に使い分けを楽しんでくださいね。