今年上半期の話題をかっさらったVRコンテンツといえば、間違いなくプレイステーションVR(PSVR)向けのゲーム「バイオハザード7」だろう。
そして、今年下半期の話題をかっさらいそうなVRコンテンツが、10月19日に発売予定の「グランツーリスモSports」だ。
実は、ゲームジャンルだけでなく、他の分野でもVR/AR×モータースポーツという組み合わせは話題が盛り上がりつつある。
この記事では、VR/ARとモータースポーツの話題についてご紹介したい。
話題の新作がVR対応で登場!PSVR「グランツーリスモSports」
「グランツーリスモ」は、プレイステーションの人気ドライビング・シミュレーションゲームのシリーズ。
一般的なレースゲームのほとんどが、車の運転をできるだけ簡略化して、レースの爽快感を味わうことを目指しているのに対し、「グランツーリスモ」シリーズは極限までリアルであることを追及。
グラフィック、運転に関する操作のみならず、車の挙動に至るまでリアルに再現しており、まさしくジャンル名の通り「車を忠実にシミュレーション」した作品と言える。
その最新作「グランツーリスモSports」は、PSVRに対応することが謳われている。
ソニー・コンピュータエンタテインメントが発売しており、プレイステーションプラットフォームでしか楽しめない上、その人気はキラータイトルと呼ぶに十分。
このため、「バイオハザード7」がPSVRの普及に貢献したように、本作もPSVR…引いてはVRの普及に貢献する可能性が高いといえる。
モーターショーやF1もVR/AR対応!?
ゲームという100%デジタルで表現されが「グランツーリスモSports」は、言うまでもなくVRと相性がよい。
ただ、ゲームだけでなく、現実のモータースポーツにおいても、VR/ARの導入は進んでいる。
具体的な事例を見て行こう。
2016年のパリのモーターショーでPSVRが出展
「グランツーリスモSports」から続いて、まずは、PSVRに関する話題から。
2016年のパリのモーターショーでは、なんとPSVRが出展。
ドライブゲーム「DRIVECLUB VR」を体験することができた。
事例としては、モーターショーでPSVRが活用されている…のではなく、PSVRがプロモーションのためにモーターショーを活用したという格好。
しかし、その場に集う人々の属性と商品との間に高い親和性がなければ、プロモーション効果が薄い…ということを考えれば、VRとモーターショーとの親和性は低くはないと言えないだろうか?
AT&TがRed BullのF1カーのAR展示をMWCで実施
続いては、世界最大級の携帯電話関連展示会「Mobile World Congress(モバイルワールドコングレス)」でAT&Tが行ったデモンストレーション。
このデモンストレーションでは、Red BullのF1カーをARで説明。
また、「Connected Car」と呼ばれる、車と車同士を繋げて急なルート変更などの危険を通知し合えるようになる…というサービスのデモンストレーションも実施。
いずれも車と関わりの深いデモンストレーションだ。
特にARによる説明については、モーターショーに導入される日も遠くなさそうだ。
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F1レースがVRで中継される!?Ferrariがテスト走行時に360°カメラ装着
最後は、F1レースの話題。
2016年11月24日から27日に開催されたF1・アブダビグランプリのテスト走行時に、Ferrariが360°カメラを車体に装着して走行した…ということが報じられている。
このことだけで即座にF1レースがVRで中継されると結びつけることはできないが、電気自動車レースなどでは既に360°カメラを使用したレース中継が行われていたり、他のスポーツの中継でも、360°カメラを使ってVR中継するという事例は増えてきている。
このため、そう遠くない日にF1レースが、VR中継される日がやってきそうだ。
これまでは、それこそ「グランツーリスモ」のようなゲームでないと体験できなかったドライバーの視点。
その視点が、VRによる中継で気軽に体験できるなんて、楽しみでならない!
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自動車業界はいち早く発展しそう!?
電気自動車や自動運転など、最先端の技術が搭載されやすい自動車業界。
その中でもF1のようなモータースポーツやモーターショーは、とりわけ最新技術の実装が早い分野だ。
まだVRやARが本格的に導入されているわけではないが、導入されるとなったら一気に活用されるだろう。
数年後のF1やモーターショーは、今とは全く別物になっている可能性もありそうだ…!
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