東京海上日動システムズが生成AIを使ってプログラムコードを生成、プログラミング工程の生産性を40％向上

東京海上日動システムズは、日本IBMと共同で開発した生成AIを活用したコード生成ツールを使用し、プログラミング工程において設計書からプログラム・コードを生成する実証実験を行い、平均約40%の生産性向上を実現しました。

IT業界では、システムの複雑化に対応できるIT人材の不足や既存システムの運用・保守費用の高騰が課題となっており、システム開発と運用の効率化、エンジニアの生産性向上が求められています。こうした背景の中で、東京海上日動システムズと日本IBMは、両社の豊富なシステム開発・保守の実績とAI技術を活用し、システム開発に生成AIを適用することでエンジニアの生産性を向上させるツールの開発に取り組みました。

新たに開発されたツールは、生成AIを利用して詳細設計書をもとに命令文を作成し、プログラム・コードを自動生成する機能を持っています。このツールの実証実験では、既存アプリケーションの修正や新規アプリケーションの開発において、最大で約90%、平均で約40%の生産性向上を達成し、エンジニアはより創造的かつ戦略的な業務に集中できるようになりました。また、実験ではIBM watsonx.ai、Microsoft Azure OpenAI Service、Amazon Bedrockといったさまざまな大規模言語モデル（LLM）を使用し、用途に応じて最適なLLMを選定することで、生産性向上が確認されました。

東京海上日動システムズは、この実証実験の結果を、エンジニアがより戦略的なシステム開発業務に注力できる環境を実現する第一歩と位置づけています。さらに、今回の成果をもとにコード生成ツールの本格的な導入や他のアプリケーションへの展開を検討し、生成AI技術の進展を迅速に取り入れることで、システム開発工程全体への生成AIの適用を拡大していくことを目指しています。

今後、東京海上日動システムズと日本IBMは、多様なシステム開発プロジェクトに最新の生成AIを適用することで、システム開発の効率化とエンジニアの生産性向上を一層推進し、高品質なサービスの迅速な市場投入を実現し、お客様に新たな価値を提供し続けることを目指します。

関連リンク
日本アイ・ビー・エム株式会社
https://www.ibm.com/jp-ja/