個別指導の困難さが浮き彫り…小中学校の教師を救う○○化！

近年、多くの業界・業種で認定や選抜の試験でのコンピュータベーステスティング（CBT）の導入が注目される中、教育分野でも同様の流れが進んでいます。特に文部科学省が行う「全国学力・学習状況調査」についても、CBT化が進められることが発表されました。CBTは、採点作業の効率化や迅速なフィードバック、学力データの詳細な分析を可能にするため、教師たちの働き方にも大きな変化をもたらすかもしれません。

その中で実施された調査では、小中学校の教師1,029人を対象に、「学力調査等のCBT化と学習の結果や履歴の可視化への期待」について詳しく探りました。この調査では、多くの学校が都道府県や市区町村による学力調査や検査を行っている一方で、全国や自治体での学力調査や学力検査の結果を用いて児童生徒の学力向上に活用できていないという現状も浮き彫りになりました。調査結果によれば、学力調査や学力検査の結果を活用できていないと考える教師が約6割を占めています。この状況に対して、教師たちは「学力の差が大きく、一人ひとりに合った指導が難しい」などの悩みを抱えていることも明らかになりました。個々の学力に応じた効果的な指導方法を見つけられず、学校全体での取り組みに統一性がないことも課題とされています。

個別指導の困難さを強く感じていることが浮き彫り

CBT化に向けての移行において、約9割の教師が児童生徒にパソコンやタブレットでの学力調査に慣れさせる必要性を感じているという結果も得られました。これは、デジタル環境への適応が学力測定の正確性にも影響を与えるとの懸念から来ていると言えるでしょう。また、CBT化によって得られる詳細なデータ分析や迅速なフィードバックへの期待が高いことも浮き彫りになっています。

調査からは、児童生徒一人ひとりに応じた学習計画が立てやすくなるメリットや、学力の差をより適切に把握できるようになる効用が期待されていることがわかりました。多くの教師が抱える課題を解決するために、ぜひともCBT化によるデジタルツールの導入が進められるべきです。具体的なメリットを享受できるCBTの導入により、教育現場は新たな時代を迎えつつあります。今後は、デジタル化の進展を活かした教育支援体制が整備され、教師の業務負担が軽減されることで、児童生徒にふさわしい個別指導の実現が期待されます。詳しくは「株式会社新学社」の公式ページまで。

レポート／DXマガジン編集部小松