トラスコ中山が梱包作業を自動化する出荷ライン新設、1時間あたり720個を自動梱包

機械工具卸売商社であるトラスコ中山は、ロジスティクスの効率を大幅に向上させるため、千葉県松戸市に位置する物流センター「プラネット東関東」に、高速自動梱包出荷ライン「I-Pack」を新設しました。この出荷ラインは令和6年11月18日より稼働を開始し、首都圏における出荷能力の強化へとつながります。この取り組みは、近年のネット通販の増加に伴う出荷ニーズに応える重要な一歩であり、トラスコ中山の物流革新を象徴しています。

高速自動梱包出荷ライン「I-Pack」は、納品書の挿入、梱包、荷札の貼付けを一貫して自動化し、高速で処理する能力を持っています。具体的には、1時間あたり720個もの梱包出荷を実現し、これはおよそ24人分の作業をカバーする効率性を誇ります。このような高い生産性を確保することで、トラスコ中山は全国4か所の物流センター（プラネット東北、プラネット埼玉、プラネット東海、プラネット大阪）にわたって合計6ラインものI-Packを導入しており、プラネット東関東での新設により、7ライン体制となりました。

ネット通販の利用が急速に拡大する中で、トラスコ中山では「ニアワセ＋ユーチョク」という新しいロジスティクスサービスを推進しています。このサービスでは、複数のご注文を効率的に一つの箱にまとめて出荷する「ニアワセ」（荷物詰め合わせ）を行い、得意先様に対して直接商品をお届けする「ユーザー様直送」を実現します。近年の消費者行動の変化に適応すべく、このようなダイレクト配送の需要は急激に高まっており、ニアワセ＋ユーチョクによって「納期半減」「配送負荷半減」「作業負荷半減」「梱包資材半減」「環境負荷半減」が実現することが期待されています。

今期、トラスコ中山は620万個のユーザー様直送個口数を見込んでおり、前年に比べ134万個の増加を予測しています。この業績は、I-Pack®の導入により実現可能となっており、同時に、物流における環境負荷を軽減する取り組みも進めています。このような物流機器を用いることで、効率性を保ちながら持続可能性を確保することを目指しています。

「プラネット東関東」は、トラスコ中山にとって首都圏で最も大きな物流拠点の一つであり、このセンターには豊富な在庫アイテム数が保有されています。さらに、2023年にはパレット自動倉庫の導入が予定されており、さらなる在庫アイテムの拡大を狙っています。これに合わせて、高速自動梱包出荷ライン「I-Pack」を持つことで、2025年には年間60万個口の出荷に対応できる計画です。トラスコ中山は、増加する現代のニーズに対応するため、ロジスティクス機能を強化し、さらなる成長を目指します。

【関連リンク】
トラスコ中山株式会社
http://www.trusco.co.jp

執筆：香田雄大