犬と接するときはここに注意!
犬と人とは、動物種が異なります。当然、体の構造や習性、五感の精度など、さまざまな面で相違点が見られます。しかし、長い年月を一緒に暮らしてきたことで、動物種を超えてコミュニケーションを図る手段をお互いに身に着けてきました。
しかし、人にとってのストレスの多くが人間関係に関わっていることからもわかるように、相手が人でも犬でも、他者と良好な関係を築くのは決して容易なことではありません。
他者と接するときに忘れてはいけないことがあります。それは、「怖がらせない」「不快にさせない」「相手の意思を尊重する」という3点です。特に犬にとって、人は自分よりも体が大きく、それだけで十分威圧的な存在です。
人も、自分の目線よりも高い位置から見つめられると、たとえ馬やキリンのように温和な草食動物であっても、怖いと感じてしまうのではないでしょうか。犬にとって人は、そういう存在なのだということを忘れずに接することが大切です。
犬が「初対面の人にする行動」とは
前章で解説した注意点に配慮しつつ、ここからは犬が「初対面の人にする行動」について解説します。初対面の犬と仲良くなりたいのに上手くいかない場合は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.じっと見つめる
犬は薄暗がりの中でもよく視認でき、優れた動体視力も持っています。
しかし、静止しているものを見るときの視力はあまり良くなく、人の視力の0.3未満程度です。
そのため、初対面の相手を少し離れた場所からじっと見つめ、危険な存在かどうかを見極めようと観察します。
2.目を逸らす
野生動物にとって、相手の目をじっと見つめるということには、「臨戦態勢だぞ」ということを相手に伝える意味があります。逆に相手と戦う意思がない場合には、相手と視線を合わせないようにします。
もし初対面の犬があなたから目を逸らした場合には、「敵意はないよ」というサインだと考えられます。同じように、あなたも初対面の犬の目をじっと見つめることは避けましょう。
3.攻撃的な態度を示す
あなたに対して初対面の犬が唸る、吠えるというような攻撃的な態度を示す場合は、警戒されているサインです。
たとえ犬がしっぽを振っていても、歯をむき出したり鼻にシワを寄せたりしながら吠えていたら、攻撃的な態度だと考えてください。
この場合、警戒心が高まると、飛びついてきて咬もうとする場合もあります。飼い主さんから離れた場所にいる犬には、決して近寄らないようにしましょう。
4.近づいてくる
あなたが危険な存在ではないと判断した場合、ゆっくりと近づいてきてニオイを嗅ごうとすることがあります。これは、犬があなたに興味を示しているサインです。
「ニオイを嗅ぐ」という行動は犬の挨拶であり、あなたがどういう人なのかを知ろうとしている行動です。
5.友好的な態度を示す
あなたを信頼しても良いと認識してくれた場合、初対面でも友好的な態度を見せてくれる犬もいます。
具体的には、体を寄せてくる、手や顔などを舐めてくる、伏せた姿勢でじっとしていたりその姿勢で自分の鼻や口を舐めたりしているというような行動です。
初めて会った犬と打ち解ける方法
ではここからは、初めて会った犬と打ち解ける方法について考察していきます。
人間同様、初めて会った相手が犬であっても、最低限のルールやマナーがあります。「可愛い!」という自分のキモチを最優先してしまわないように注意が必要です。
飼い主と親しくなる
犬にとって、飼い主さんは親のような存在です。そのため、あなたに対する飼い主さんの反応を伺い、あなたを危険人物か友好的な人物かを判断することも多いです。
飼い主さんがあなたに不信感を抱いていると、その気持がそのまま犬にも伝わってしまうのです。
犬と仲良くなりたければ、その前に飼い主さんと親しくなるように心がけましょう。少なくとも、犬と触れ合う前には必ず飼い主さんに一言ことわりを入れるようにしましょう。万が一、人馴れしていない犬の場合は、飼い主さんがそれを教えてくれるはずです。
ゆっくりと近づき斜めに対峙する
上司や教師が部下や学生と面談を行う際、以前は正面に向き合って座るのが普通でした。しかし最近は、斜めの位置に座ることが増えてきています。真正面に座ると、相手に威圧感を与えてしまうことがあるからです。
それと同じで、初対面の犬の真正面から近づいたり真正面に座ったりすることで、犬に威圧感を与えてしまうことがあります。まだ信頼関係が築けていない犬に近づくときには、ゆっくりと回り込むように近づき、斜めに対峙するようにしましょう。
犬の方から近づいてきてくれそうな場合は、それを待ってください。自分から近づくのではなく、犬の方から近づいてもらうのが、最も理想的な形です。
目線の高さを合わせて自分のニオイを嗅がせる
自分の目線よりも高い位置から見つめられることで、動物は恐怖を感じます。
そのため、犬と親しく触れ合いたい場合は、できるだけ目の高さを犬に合わせましょう。そして犬の斜め前の位置でゆっくりと手を下の方から犬の鼻先に差し出しましょう。
手は軽く握った状態にし、手の甲の方を犬に見せるとより安心させられます。そして、犬の気が済むまで手のニオイを嗅がせてください。
犬の気持ちを尊重する
犬と触れ合うことができたら、次に大切なのが犬の気持ちを尊重することです。犬好きな方が犬と仲良くできない大きな原因はここにあります。
常に自分の気持ちを優先させてしまい、犬が嫌がっていることに気付けないと、犬を不快な気持ちにさせてしまうからです。
どんなにかわいくてもしつこくせず、「もっと遊んでほしい」と思わせるようなタイミングで止めておくことが、次回もまた仲良くできる秘訣です。
まとめ
今回は、犬が「初対面の人にする行動」について解説しました。
今回ご紹介した以外にも、犬は「テンションが高い人」「大きな声を出す人」「予測できない行動を取る人」などを苦手としています。
小さなお子さんや感情的で落ち着きのない方などは、これらの点も意識すると、犬に懐いてもらいやすくなるでしょう。
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