梅雨時期に咲き誇る『紫陽花』猫には危険な理由 誤飲した場合の症状も

紫陽花には有毒成分がある

紫陽花が危険な主な理由は、有毒成分があるからです。猫だけでなく人にも有害です。

紫陽花には、アミグダリン（青酸配糖体）という成分が含まれていて、この成分は、消化の途中で有毒物質に変化して中毒症状を引き起こします。

アミグダリンは紫陽花の全体にあり、花のつぼみから根っこの先にまで含まれていますが、茎や葉っぱの部分は注意が必要とされています。

致死に至るのは、相当な量を摂取した場合になりますが、中毒症状自体は、少量の摂取であっても出る可能性があります。特に子猫は体重が軽いので、微量の誤飲でも強い中毒が考えられます。

若齢の好奇心旺盛な時期は、注意しましょう。

紫陽花の誤飲で見られる症状

室内に紫陽花の切り花を飾ってしまうと、興味を持った猫が誤って口にしてしまう可能性があるため、とても危険です。

猫が紫陽花を誤飲してしまうと、次のような症状が見られます。

• 元気喪失
• 食欲不振
• 嘔吐
• 下痢
• 痙攣
• 呼吸困難
• 意識障害

摂取量が多かった場合には、数日内に死に至ることもあります。特に子猫は体重が軽く、わずかな量でも致死量に至るため非常に危険です。

もし愛猫が紫陽花を口にしていることに気付いたら、口の中に残っている部分を取り除き、急いで動物病院へ行きましょう。

ただし、このときには自分で吐かせようとしないでください。自宅での催吐処置には危険があります。また、様子を見ようとして安易に時間を使わないようにしましょう。獣医師に診てもらうことを優先してください。

また、誤飲する瞬間を見ていなくても、紫陽花を口にした可能性があったら、念のため獣医師に相談する方がよいでしょう。たとえ軽症であっても、その後の変化に備えて経過観察が重要になってきます。

まとめ

ジメジメした梅雨時期に鮮やかに咲く紫陽花。世界中で品種改良が重ねられ、最近では2,000種類を超えるといわれています。

市場に出ている紫陽花は、典型的な半球型の種類だけではありません。外国で品種改良されたもののなかには、三角の形をしたものや葉の形が違うものなど、さまざまな種類の紫陽花があります。

一見すると紫陽花とは思えないような種類でも、一般的な紫陽花と同様に有毒成分を含んでいます。もちろん猫には厳禁です。誤飲だけでなく、触れただけでも炎症を起こす可能性があるからです。

花のある生活は、華やかで前向きな気持ちにさせてくれますが、花を飾ろうとするときは、その花が猫にとって危険でないか、よく確認するようにしてください。

大切な猫を守るためにも、安全な環境づくりにも考慮するようにしましょう。

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