はじめに
猫のシャンプーは飼い主さんにとって大仕事です。なぜなら嫌がる猫を丁寧に洗うだけではなく、その後にもしっかりと乾かす作業が残っているからです。猫を素早く乾かすのって難しいですよね。
そこで今回は、毎回のシャンプーとその後の乾かす作業に悩んでいる飼い主さんのために、シャンプー後に素早く乾かす方法をご紹介したいと思います。それぞれの方法での大切なポイントも見ていきましょう。
シャンプーの後は素早く乾かそう!
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猫のシャンプーって大変ですよね。大抵の猫は水やぬるま湯を嫌います。自分の身体にシャワーが当たろうものなら、お風呂場の中を逃げ回ります。そんな猫をしっかりと捕まえながらのシャンプーは大変です。飼い主さんもびっしょりと濡れてしまうでしょう。
シャンプーが大変なのは、お風呂場の中だけではありません。しっかりと泡を洗い流した後は、濡れた被毛を乾燥させなければいけません。
放っておけば自然に乾きますが、しかし、シャンプー後の自然乾燥は猫にとってタブーです。その理由は何なのでしょうか?
猫のシャンプー後は素早さが大切
猫をシャンプーしてあげた後は、出来るだけ素早く乾燥させなければいけません。長い時間被毛が濡れた状態が続くなら、猫の体調に悪影響を与えてしまうかもしれないからです。
濡れたままだと体温がどんどん下がってしまって風邪をひいてしまうかもしれません。とくに冬などはすぐに冷たくなってしまうので要注意です。
また、生乾きの状態が続くと雑菌が繁殖しやすくなります。雑菌によって皮膚病になったり炎症を引き起こしたりする可能性があります。
加えて、美しい被毛を維持することも難しくなるでしょう。自然乾燥に任せてしまうなら、被毛がもつれて毛玉の原因になったり、ボサボサになって見た目も美しくなくなります。
ですから、シャンプー後は放っておくのではなく素早く乾燥させてあげましょう。
どうやって乾かすのがいいの?
素早く乾燥させるべきなのは理解できますが、猫の被毛を素早く乾燥させるのは簡単ではありません。被毛の量はとても多いですし、猫が大人しくしてくれるとも限りません。特定の乾燥方法を嫌がる場合もあるでしょう。
ですから、飼い主さんは素早く乾燥させる方法をいくつか知っておくと良いでしょう。自分の愛猫に合った方法を探し出し、それぞれの方法のポイントを押さえておくなら、方法を柔軟に変更させても素早く乾燥させることが出来るはずです。
これから、猫をシャンプー後に素早く乾かす方法をご紹介します。いくつか紹介しますので、それぞれのメリットやデメリットを把握するようにしましょう。
猫をシャンプー後に素早く乾かす方法①:タオル
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一番スタンダードな方法はタオルを活用することです。「そんなの当たり前」だと思う方も多いでしょう。でも、本当に効果的なタオルの使用方法で乾かすことができているでしょうか?ここではタオルの上手な使い方をご説明します。
タオルでしっかりと拭こう
猫を素早く乾燥させるためにはタオルが欠かせません。「タオルで拭く」という方法はすべての乾燥方法の基礎にもなるものです。これからいくつかの乾燥方法をご紹介しますが、どれも最初にタオルを活用することで、乾燥効率はかなり向上します。
どんな乾燥方法を活用するとしても、タオルの上手な拭き方はマスターしておくといいですよ。
吸水性の高いタオルがおすすめ
どんなタオルを使用するかはとても大切です。吸水性の高いタオルを選ぶようにしましょう。マイクロファイバーのタオルは特におすすめです。水をたくさん吸い込んでくれるので、被毛に含まれた水分がどんどんなくなっていくでしょう。
水泳用の速乾タオルなどもオススメです。速乾タオルは「吸水性がよく乾きやすい」という優れものです。
サッと拭くだけでたくさんの水分を含んでくれます。さらに、タオルをしっかりと絞るだけでかなりの水分が排出されるようになっているので、タオルもすぐに乾燥しますし、そのまま続けて拭いてあげることもできます。
タオル選びだけでシャンプー後の乾かすための時間がかなり短縮されるはずです。猫用に吸水性の良いタオルを1枚は持っておくといいですね。
複数枚のタオルで素早く効率的に!
タオル活用術のもう1つのポイントは、複数のタオルを使用することです。一度拭いたタオルを絞っても使うことはできますが、吸水性がかなり落ちてしまいます。
濡れた被毛を最初に拭く時にはたくさんの水分を取ることができますが、2度目3度目ともなると、なかなかタオルが吸収してくれません。結果、何度拭いても生乾き状態が続くのです。こうした事態を防ぐためにも複数のタオルを準備しておくことをおすすめします。
乾燥したタオルは2、3枚用意しましょう。最初に身体全体を拭いて、大まかな水分を取ってしまいましょう。吸水性が悪くなったら、乾燥したタオルを使います。乾燥しているのでしっかりと水分を吸水し、乾燥させやすいはずです。
仕上げにも、新しい乾燥したタオルを使用するのをおすすめします。ドライヤーやヒーターなどを使っている時や、その後にも乾燥した新しいタオルで拭いてあげるあら、完全に乾いた状態にまですることが出来るはずです。
タオルドライは素早い乾燥の基礎ですから、猫と自分に合った方法をマスターしましょう。
猫をシャンプー後に素早く乾かす方法②:ドライヤー
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猫を素早く乾かしたいならドライヤーも欠かせません。ドライヤーを上手に使うなら素早やく簡単に乾かすことが出来ます。ただし、ドライヤーが嫌いな猫もいますから、上手な使い方を覚えておきたいと思われることでしょう。
なるべくドライヤーで乾かそう
シャンプーした後は、なるべくドライヤーを使って乾燥させるようにしましょう。ドライヤーを使えば素早く乾燥させることが出来ますし、細かいところまでしっかりと乾燥させることが出来るからです。
タオルで拭くだけでは皮膚と被毛の間の隅々まで乾燥させることができません。しかし、細菌が繁殖しやすいのはそうした細かい部分なので、出来るだけ乾燥させるべきでしょう。ドライヤーなら被毛の先から根元まで簡単に乾燥させることが出来ますのでおすすめです。
ドライヤーの正しい使い方
ドライヤーの正しい使い方をご紹介します。まずは、タオルドライが必要です。しっかりとタオルで水分を拭き取った後に残った湿り気をドライヤーで乾燥させるようにしましょう。
タオルを使わないで最初からドライヤーを活用しようとするなら、すべてを乾燥させるまでに時間がかかってしまいます。ドライヤーを長時間当てることにもなるので、愛猫の皮膚や被毛にダメージを与えてしまうかもしれません。
また、ドライヤーの熱は猫には熱すぎる場合があります。離しすぎかな?と思うくらい離して熱すぎない温度で乾かすようにしてください。
ドライヤーの風を当たる部位にも注意が必要です。顔に直接吹きかけえることが無いようにしましょう。またおしりやお腹などの被毛が薄い部分にドライヤーの強い風が当たらないようにもすべきです。
猫がドライヤーを嫌がるのはどうして?
ドライヤーに対する反応は猫によって様々です。まったく気にしない子もいれば、ドライヤーの風がちょっとあたるだけで大騒ぎして逃げようとする猫もいます。
ドライヤーを極端に嫌がる猫がいるのはどうしてでしょうか?ドライヤーを嫌がる理由は主に、その風と音でしょう。ドライヤーからは強めの風が出てくるため、集中的に当たると不快に感じてしまう猫がいるのです。
また、ドライヤーの大きな音が嫌いな猫も多いはずです。猫の聴覚は人間よりも鋭く敏感です。「ゴー」とか「ガー」というドライヤー特有の大きな音を煩わしく思うのです。臆病な猫であればその音に恐怖を感じることさえあるでしょう。
猫がドライヤーを嫌う時の対策
猫がドライヤーを嫌うなら、どのように対処出来るでしょうか?猫が嫌う理由である風と音を調節してみてください。
ドライヤーを使う時には風量を弱にしてみましょう。弱い風であれば猫が不快に感じることも無いかもしれません。また、風による音も小さくなるのでおすすめです。
ドライヤーは風を起こす仕組みから、どうしても大きなモーター音がするものが多いです。ただし、最近では静穏性のドライヤーも販売されており、従来のドライヤーよりもかなり音を抑えることが出来ています。
もしドライヤーのスイッチを入れただけで猫が逃げようとするなら、音が怖いのかもしれません。その場合は静穏性のドライヤーを試してみてもいいかもしれませんね。
もちろん、どうしもドライヤーが苦手だという猫もいます。そんな場合は、ドライヤー以外の方法で乾燥させてあげましょう。では、ドライヤー以外を上手に用いて猫を乾燥させる方法を見ていきましょう。
猫をシャンプー後に素早く乾かす方法③:ヒーター類
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シャンプー後の猫を素早く乾かす方法として、ヒーターを活用する方法もあります。ヒーターは人や猫を乾燥させるためのものではありませんが、しかし上手に活用するなら素早く猫に負担をかけないで乾かしてあげることが出来るでしょう。
特にドライヤーがどうしても嫌いな猫にはおすすめの方法です。
ファンヒーター
冬場になると、部屋を暖めるためにファンヒーターを使用する家庭も多いのではないでしょうか?ファンヒーターを応用して猫を乾かしてあげることも出来ます。
ファンヒーターからは温かくて乾燥した風が出てくるようになっています。その場所に猫を置いておくだけで自然と乾燥されていきます。大型のドライヤーのような感じですね。
温かい場所が好きな猫は自分からファンヒーターの前に陣取ることも多いはずです。ファンヒーターの前で温まっている猫をタオルで拭きながら乾燥させてあげましょう。
こたつ
こちらも冬場に活躍する暖房器具ですね。こたつの中が大好きな猫ちゃんも多いでしょう。
こたつでの乾かし方はいたってシンプルです。濡れた猫をタオルで大まかに拭いた後に、こたつの中へと入ってもらうだけです。しばらくすると自然に乾燥していることでしょう。
手間がかからない方法ですが、しっかりと乾くまでは猫の様子を観察しておくようにしましょう。こたつの中はあったかいですが、脱水症状や熱中症になる可能性もあります。
布団乾燥機
布団乾燥機を使うという、かなり強引な方法もあります。本来布団を乾燥させるためのものですが、その温風を猫に当てることで素早く乾燥させることが出来るのです。
ドライヤーに比べて音が小さいので怖がることが無いかもしれません。ただし、もともと布団を乾かすことが目的なだけにかなりの風量が吹き付けられる可能性もあります。
猫の様子を見ながら無理のないようにしてください。
猫によっては、ドライヤーは嫌がるけど布団乾燥機は嫌がらないという子もいるようなので、うまく活用できるといいですね。