チワワは立ち耳?垂れ耳?
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最近は小型犬の人気が増していますよね。小型犬は室内で飼育しやすいのもその理由でしょう。小型犬の中でも人気が高いのがチワワです。チワワは大きな目が印象的で活発な性格ですが、チワワと言えば立ち耳の子を思い浮かべるのでないでしょうか。
でも、チワワには立ち耳の子もいれば垂れ耳の子もいます。立ち耳が正常なチワワの耳と言われているので、愛犬の耳が垂れ耳だと飼い主さんとしては心配になりますよね。今回はチワワの耳についてご紹介していきたいと思います。
パピーチワワの耳は垂れ耳
「チワワって耳がピーンと立ってて可愛い」という声を聞くことが多いですよね。チワワは耳が立っているというのが普通と考えられていますし、多くの犬好きの方も立ち耳の記憶が強いと思います。一方「ちょっと垂れている子も可愛いよね」という方もおられます。
チワワを飼っている方や小型犬が大好きな方にとっては、チワワの耳は立ち耳というのは普通のことなので、「チワワで耳が垂れているのは普通?」と疑問に感じる方も少なくないでしょう。実はチワワは、パピー期はほとんどの子が耳が垂れているようです。
耳が垂れている子は、寝たり、立ち上がったりの動作を続けることによって、6か月以内には耳が立ってきます。つまり成長して大人になると、耳が立っているという事です。しかしこの頃を過ぎてもまだ耳が立っていない子は、垂れ耳になるようです。片方の耳だけ垂れたままということもあります。
成長過程において徐々に耳が立ってくるなんて、想像するだけでとっても可愛いですね。立ち耳が「大人になったよ」とアピールしているようで、飼い主さんとしては感慨深いものがあるのかもしれません。
チワワの飼い主さんは当たり前のように「本来は立ち耳」ということを知っているので、自分の家の愛犬の耳がなかなか立ってこないことで悩んでいる方も多いようです。耳が垂れているだけでは特に健康上の問題がないそうです。
ただ、チワワをドッグショーに出したい場合には、垂れ耳であるとスタンダードから外れてしまうため矯正しなくてはいけないようです。
チワワの耳を立ち耳にする
パピー期にきちんと立ち耳になるように対策をしている飼い主さんもおられます。チワワの立ち耳が「本来の姿」と言われていると、自分の愛犬が「普通ではないのかな」と心配になるのも理解できます。では、いったいどのような方法で立ち耳にするのでしょうか。
この対策は耳の軟骨がまだ柔らかいうちに行ないます。まず耳を縦に折った状態で耳の周りをテーピングします。これによって立った状態をキープさせます。4~5日そのままにした後に、1~2日は外してお休みして様子を見て、また垂れてくるならば同じことを繰り返します。飼い主さんの中には、厚紙などで芯を作り一緒に巻いている方もおられます。
「耳立て教室」まであるようなので、チワワ愛好家さんとしてはチワワの耳が立っているか、折れているかは結構重要なようです。ただ、テープを貼られるということは犬にとってはストレスになることも考えられるので、無理はさせないようにしてあげましょう。垂れ耳を治そうとすることで、耳がかぶれてしまう子もいるので注意しましょう。
対策をしても、結局は立ち耳にならない子はたくさんいるようです。犬も個性があるものです。
垂れ耳の場合に気をつけること
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犬の耳は、外耳・中耳・内耳の3つの部分に分かれています。人間の耳は入り口から内耳まで一直線ですが、犬の耳は鼓膜まで続いている外耳道がL字型に折れ曲がっていて、通気性が悪く汚れが溜まりやすい構造になっています。垂れ耳の場合には、特に「蒸れ」に注意しあげないと外耳炎になってしまう恐れがあります。
愛犬がやたらと耳をかくとか、赤茶色の耳垢が付きだしたりする、臭いが気になる、といったことがあれば外耳炎になりかけているかもしれません。犬はピンポイントで耳をかくことができないので、首のあたりをかいたり、頭をぶんぶん振るといった、かゆみを訴えるような仕草を見せることがあります。この仕草を頻繁に行なっているようであれば、外耳炎を疑うことができるでしょう。
それで、耳に異常があるように感じたなら、かかりつけの動物病院で診てもらうようにしましょう。湿気の多い時期には発症する可能性が高くなることもあるそうです。症状が軽い場合には、点耳薬を1本処方される程度で済みますが、症状が重い場合には、処置代がかかります。
耳の洗浄が必要な場合は、通院回数にもよりますが、再診代と合わせてだいたい2,000円から3,000円ぐらいかかるでしょうか。ただし、通院が2ヵ月ぐらい続くと内服薬が1日150円~200円かかる場合もあり、トータルで1万円を超えて、飼い主さんの負担も大きくなります。日頃のお手入れが愛犬にとっても飼い主さんにとっても大切ですね。
日頃のケアとしては、シャンプーのときなど耳が濡れたときは、柔らかい布で優しく水分を拭き取るようにしてください。時々耳の洗浄液やシートを使ってお手入れしてあげましょう。耳の匂いや仕草などは、ちゃんと手入れをしていれば変化に気づけるので、病気のサインを見逃さないためにも健康時の状態を把握しておくようにしましょう。
犬の耳の洗浄液の選び方
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垂れ耳の場合には耳の病気に気を配ってあげましょう。外耳炎や中耳炎、耳ダニなど、犬のお耳のトラブルを避けて気持ち良く過ごしてもらうために、自宅行うことができる耳ケア用品を揃えることができます。
犬の耳の洗浄液にはいくつか種類があり、国内外問わずにいろんなメーカーから販売されています。かかりつけの動物病院の獣医さんに相談し、おすすめされたものを使用することができるでしょう。
自分で犬の耳の洗浄液を探して市販のものを購入する場合、成分や安全性など何を重視すればよいのか迷ってしまう飼い主さんも多いでしょう。初めて犬の耳に洗浄液を注入する場合、少しためらってしまう方もいらっしゃると思います。直接耳の中に入れるので、安全性を心配することがありますよね。耳の洗浄液にはどのようなものが使われているのでしょうか。
1.犬の耳の洗浄液の安全性
耳の洗浄液は、犬に直接耳の中に入れるものなので、安全性が気になるところです。聞き慣れない薬品などが表記されている場合も多く、不安に感じる飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。中には天然成分を使い、舐めても大丈夫な比較的安全性の高い洗浄液もあります。
特にお肌などがデリケートな犬の場合には、無添加や化学成分、アルコール成分などの刺激がなるべく配合されていない耳の洗浄液を選ぶなら安心でしょう。愛犬の肌の状態を確認しながら使用していきましょう。
2.犬の耳の洗浄液の成分
市販の犬用耳の洗浄液には、耳垢溶解剤になる「プロピレングリコール」が配合されているものが多いようです。耳の洗浄液の「プロピレングリコール」はPGと表示されていることもあり、保湿性が高く、人間用の保湿剤を始めとする化粧品や医薬品、殺菌剤、さらには食品などにも広く使用されています。
「プロピレングリコール」はグリコール系に分類される有機物になります。一般的に耳の洗浄液として、アレルギー性や毒性は低いとされています。「イソプロパノール」や「フェノキシエタノール」など、消毒や殺菌作用のあるアルコール成分が使われていることが多く、敏感な犬は肌への刺激になり、ツンとした臭いを嫌う場合もあります。
犬にとって大きな害を及ぼすというものではないかもしれませんが、気になる場合にはこれらの成分が配合されていないものを選ぶことをおすすめします。犬にとって嫌なことをされるという記憶がついてしまうと、耳のお手入れが難しくなるので、愛犬に合ったものを使うようにしましょう。
3.犬の洗浄液のシートタイプ
犬の洗浄液のほかに、手軽な耳ケア用ウェットシートなどもあります。犬のお耳の汚れが気になったときにすぐに使えるので便利ですね。人間用のウェットティッシュなどは、犬にとってアルコール成分が強すぎる場合があるので使用しないようにしましょう。