はじめに
「キャバ」という愛称で親しまれているキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは、イギリス生まれの小型犬です。
トリミング犬種ではなくグルーミング犬種に該当するので、定期的なカットを必要とはしていませんが、飾り毛や全身をカットすると生活しやすく、清潔さを維持できるのでトリミングされる飼い主さんは多くいます。
そこでこの記事では、キャバリアの特徴やそれに合ったトリミングスタイルを解説していきたいと思います。
キャバリアはどんな犬種?
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キャバリアは、イギリスを原産国とする小型犬です。
正式名称「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル (Cavalier King Charles Spaniel)」には「中世の騎士」という意味があり、この犬種を溺愛した王様の名前が由来となっています。日本では「キャバリア」や「キャバ」という愛称で親しまれています。
そんなキャバリアは、イギリスのチャールズ1世と2世のペットとして愛されていたことでも知られています。
キャバリアのルーツは、16世紀ごろに存在していたと考えられています。当時は他のスパニエル犬種と同様、猟犬として活躍していたようですが、愛玩犬として改良されたのが、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルです。
キャバリアは優しく穏やかな性格をしているため、飼育しやすい犬種として人気です。
キャバリアの特徴とは?
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では小型犬のキャバリアは、どのような特徴があるのでしょうか?
大きさ
キャバリアは、体重5~8kg、体高30~33cmの小型犬に該当します。
体高よりも体長が若干長めで、がっしりとした骨格をしていますが、軽やかな歩き方と優雅な雰囲気を持っています。
顔
キャバリアの顔は、平らな額と大きめの垂れ耳が特徴的です。
丸く大きな目をしているので、穏やかな印象を与えます。
被毛
キャバリアの被毛は、長毛のロングコートです。毛質は細くしなやかで、個体によってはゆるやかなウェーブがかっている、もしくは強い巻き毛の子もいます。
耳や胸部、四肢には飾り毛が生えており、優雅な印象を与えます。
上毛(オーバーコート)と下毛(アンダーコート)の2層で構成されているダブルコートの犬種なので、換毛期には抜け毛がでます。
毛色
キャバリアの被毛は4種類あります。
ブラックをベースに目の上や頬などにタン(茶色)が入った「ブラック&タン」、白ベースに茶色が入った「ブレンハイム」、全身が明るい茶色の「ルビー」、ブラック&ホワイトにタンが入った「トライカラー」の4種類です。
キャバリアの性格は?
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とても性格が良いことで知られているキャバリアには、次のような特徴があります。
明るく社交的
キャバリアは愛玩犬として、知らない人や犬に対しても明るく友好的に接することができます。
争いごとが苦手なので、他の犬に対して攻撃的な態度を見せることなく、だれに対してもコミュニケーションをとりたがります。そのため、小さいお子さんがいる家庭や多頭飼いをしている家庭、犬を初めて飼うという方でも安心して飼うことができるおすすめの犬種です。
賢い
キャバリアは、頭が良い犬種としても知られています。そのため、個体差もありますが、しつけやトレーニングもスムーズに行えるでしょう。
キャバリアは飼い主さんのことがとても大好きなので、いつも愛情を注いでくれる飼い主さんにはとても従順です。
また、キャバリアは賢いことに加え、噛み癖や無駄吠えなどもないので高齢の方や、マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいる方にも人気です。
寂しがり気質
キャバリアは、とても甘えん坊で寂しがりやの一面をもっています。飼い主さんやその家族と一緒に過ごすことに一番幸せを感じています。
そのため、コミュニケーションやスキンシップが少なかったり、長時間の留守番などはストレスになります。できるだけ一緒に過ごす時間をとることが必要です。
好奇心旺盛
普段は家の中で穏やかに過ごしているキャバリアですが、遊ぶ時や散歩に出かける時などは好奇心旺盛で活発な一面もみせてくれます。
また、怖いもの知らずなところもあるので、飼い主さんが驚いてしまうような行動をすることがあるかもしれません。
柔軟性がある
キャバリアは、とても柔軟な気質をしています。飼い主さんが静かに過ごしたいときは近くで静かに寄り添ってくれますし、アクティブに動きたいときは一緒に体を動かしてくれます。
常に機転をきかせながら、飼い主さんの意向を汲み取り、それに合わせてくれる柔軟な気質をもっています。つまり、キャバリアは自己主張をすることはほぼありません。