はじめに
猫の柄はいろいろあります。代表的なのは、白、黒、三毛猫ですが、そのほかにもキジトラ猫、サバトラ猫、サビ猫、くつした猫など、面白い柄の猫もいます。中には猫種よりも柄をメインに猫を選ぶ人もいるようです。猫の柄によって性格が違うという人もいます。
たくさんある猫の柄ですが「麦わら猫」という変わった名前の柄の猫がいるのをご存知でしょうか? 聞き慣れない名前なので知らない人も多いことでしょう。
そこで今回はこの麦わら猫について調べてみたいと思います。気になる麦わら猫について、麦わら猫の性格や魅力について知ることにしましょう。
麦わら猫について
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麦わら猫とはいったいどんな猫のことを言うのでしょうか?「麦わら帽子のこと?」と思う方もいることでしょう。では麦わら猫の特徴を見ていきましょう。
麦わら猫の特徴
日本では麦わら猫として呼ばれていますが、正式には「ブラウンパッチドタビー」と言います。ちょうどキジトラと赤トラを混ぜ合わせたような柄をしており、その名の通り麦わら帽子のような柄をしています。
麦わら猫には縞模様があるのも特徴で、この被毛の出方は三毛猫と同じでメス猫が持つ赤色の遺伝子によるものだそうです。そのため、麦わら猫はほとんどがメス猫だと言われています。
麦わら猫の飼い主たちが愛猫の写真を投稿しているサイトでも、30匹中オス猫の麦わら猫はわずか1匹だけでした。このことからも、麦わら猫のほとんどがメス猫だということが分りますね。
キジトラと赤トラを混ぜ合わせたような柄の麦わら猫ですが、珍しい柄の猫なので探すのは簡単ではありません。しかもサビ猫やべっ甲猫といった猫と非常に似ているため、間違えられることが多いと言われています。見分け方はあるのでしょうか?
サビ猫やべっ甲猫との違い
前述の通り、麦わら猫と間違えやすい猫の代表なのがサビ猫やべっ甲猫です。特に生後間もないうちは柄が安定しないため、成長するうちに柄が変化したりすることもあり見分けるのが困難です。麦わら猫だと思って飼い始めたら実は別の柄だったりすることもあるようです。
サビ猫やべっ甲猫のことを英語では「tortoiseshel cat(トーティシェル・キャット)」と言います。サビ猫とべっ甲猫は同一の柄として扱われているので、どちらもトーティシェルと呼ばれていますが、日本語ではサビ猫とべっ甲猫を別の柄として扱うことがあります。
黒と赤がまだらになっているのがトーティシェルですが、サビ猫は黒、べっ甲猫は赤が強く出るのが特徴です。べっ甲はその名の通りべっ甲に似ているのでわかりやすいでしょう。
では麦わら猫とサビ猫、べっ甲猫をどのように見分けることができるのでしょうか?簡単に説明すると縞模様があるかないかで見分けることができます。
麦わら猫は縞模様の遺伝子を持っていますが、サビ猫とべっ甲猫は持っていません。遺伝子が違うので、麦わら猫とサビ猫、べっ甲猫は全く別の猫になるということが分ります。
縞模様の遺伝子を持つ猫は、被毛に縞模様が出ることの他に、口周りやアゴの色が白っぽかったり、目の周りの色が白っぽかったりします。これはライオンやトラにもある特徴です。
また、縞模様の遺伝子を持つ麦わら猫は耳の淵に色が付かなくて肌色になっていますが、サビ猫やべっ甲猫は耳の淵に色がついているのが特徴です。
麦わら猫の性格
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猫の性格は生まれ育った環境が大きく影響を与えますが、猫種や柄によってもある程度性格が分かると言われています。では麦わら帽子の典型的な性格にはどのようなものがあるのでしょうか?
警戒心が強い
麦わら猫は警戒心が強い性格をしていると言われています。同じように縞模様のキジトラ猫も警戒心が強いと言われているため、縞模様柄の猫は警戒心の強さが特徴になっているようです。
しかし、麦わら猫の中には育った環境によって飼い主や家族以外の人にも甘える社交的な子もいるようです。
新たに麦わら猫を迎え入れるときは、警戒心が強い可能性が高いことを念頭に入れましょう。警戒心を強くしているのであれば、ゆっくりと新しい環境に慣れることができるように配慮してあげるとよいでしょう。
無理矢理慣れさせようとするとストレスになってしまいます。だんだんと慣れていって人間が危険な存在ではないことを認識すれば、人懐っこい子に育つかもしれませんよ。
気が強い
麦わら猫は気が強い性格であるとも言われています。猫は一般的にマイペースでわがままなイメージを持たれています。気が強いのは猫全体の特徴かもしれませんね。
麦わら猫は猫の中でも、気の強い性格をしているようです。他の猫に対しても気の強さを見せることがあるので、多頭飼いの時は気を付ける必要があります。
また、飼い主に怒られてもケロッとしている子が多いようです。他の猫にちょっかいを出すこともありますが、大きなケンカになるということはないようです。それでも念のために、ただじゃれているだけなのか、それとも相性が悪くて本気でケンカをしているのかをしっかりと見極めてください。
慎重で臆病なところがある
麦わら猫は慎重で臆病なところがあるとも言われています。この性格が警戒心の強さにもつながっているのでしょう。人になつきにくいと言われている三毛猫よりも手ごわいとさえ言われています。
初めての人や物に対して臆病な態度を示すことがあるので、慣れるまでゆっくりと時間をかけてあげましょう。なかなか慣れなくても、慎重な性格なので時間が必要です。
特に新しく麦わら猫を迎え入れた時、引っ越しをした時、新しいペットを迎え入れた時、子どもが生まれた時など、生活環境が変化した時などは慎重で臆病な性格を出すことがあるので、愛猫の気持ちを考えてしっかりと配慮するようにしましょう。
落ち着きがある
麦わら猫は他の柄の猫に比べて落ち着きがある性格をしているとも言われています。遊ぶときに我を忘れて走り回る猫がいますが、麦わら猫は遊ぶ時も落ち着きがあって大暴走するようなことはあまりないそうです。
遊ぶ時もおとなしいのは、集合住宅などに住んでいる飼い主にはありがたいですね。ただし、遊びが嫌いと言うわけではないので、一緒に遊んであげたりキャットタワーを付けてひとり遊びができるようにしたりして、遊びたい欲求を満足させてあげましょう。