子猫が暴れるーどうしたらいいの?
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子猫の可愛さに日々癒されて、子猫を飼って良かったなと感じている飼い主さんがいる一方で、噛みついたり引っ掻いたり室内で異常に暴れる子猫に手を焼いてしまっているという飼い主さんもいるようです。暴れたりする攻撃的な子猫との生活は穏やかには過ごせないですよね。
これは子猫が新しい生活環境に慣れていないからなのでしょうか。子猫が暴れることにはどのような原因があるのか、そのとき飼い主さんはどのように行動したらよいのか、落ち着かせるためにできることをご紹介したいと思います。子猫との穏やかな生活を送るために対処法を知っておくことにしましょう。
完全室内飼いの子猫が暴れた一例から分かること
これまでに飼っていた猫は家と屋外を自由に行き来させていた飼い主さんの中には、飼っていた猫を交通事故で亡くすという経験をしたことから、次に飼い始めた猫を完全室内飼育にするようにしたという方もいます。
しかし、完全室内で飼い始めた子猫が家中を走り回ってテーブルに飛び乗ったり、棚の上の物を落としたり、カーテンを駆け上るなどして暴れるため落ち着く暇がありません。
そこで飼い主さんはケージに入れて飼うことにします。そして、運動のためにときどきケージから出していましたが、出している間中とにかく走り回ってじっとすることがない上に、物陰に隠れて狙いを定めて飼い主さんに飛び掛かり激しく噛みついたり、撫でようとすると噛みついたり引っ掻いたりと穏やかに触れ合うことができない子猫でした。
困った飼い主さんは獣医さんのところに連れていって相談したところ、子猫の様子を見つつ猫の習性について説明してくれます。この子猫は生後5か月でしたが、この月齢の子猫は活発なのが普通だそうです。猫は根っからのハンターで、動くものを追いかけ捕まえるという習性が強い動物です。本来であればこの時期に独り立ちをするために、狩りの技術を磨かなければなりません。
自然界で生活していくためには、将来ほかの猫から自分の縄張りを守るために兄弟猫と遊びながら猫同士のコミュニケーション技術を学んだり、小鳥や昆虫などを相手に狩りの練習をしたりして、ハンターとしての技術を磨いていくことでしょう。動くものに反応して狙いを定め、素早く飛びついて噛むことは、ごく自然な子猫の遊び行動です。
ところが室内で1匹で飼われている猫にとって、動く対象は飼い主さんだけになります。そのため飼い主さんを狙ってしまうのはある意味しかたのないことと言えるのかもしれません。
猫が屋外と家を行き来し、自由に外で走り回ったり、虫や小鳥を追いかけたりすることができた時代にはこのような問題はなかったでしょう。しかし、現代の日本では猫を安全に屋外に出せる地域はほとんどないと言えます。外に出れば交通事故や野良猫との闘争によるケガ、伝染病にかかる恐れを考えると、外で自由に遊ばせてあげたいと思ってもなかなか難しいでしょう。
また、猫を外に出すことは近隣とのトラブルの原因となることもあります。したがって猫が長く健康に生きていくためには、安全な室内で飼育していくのが好ましいと考えるのは無理のないことです。
それでも室内で飼育するにしても、飼い主さんが噛まれないようにするためには外に出たときに得られるような刺激を与えることが必要になるでしょう。いくら愛猫がやんちゃすぎるからといって、ケージに入れっぱなしではますますエネルギーがたまって興奮しやすくなってしまいます。抑え込むばかりではどこかで爆発してしまうので、適切な発散の機会を与えることによって対処できるでしょう。
猫にとって必要な上下運動ができるスペースや爪とぎ、猫草や安全に外の世界を感じることができる場所、隠れることができる場所を提供できるようにして、おもちゃを使ってしっかりと遊んであげる必要があるそうです。飼い主さんに愛猫との一日の日課を決めてもらうようして、十分に遊べる時間を作って発散の機会を与えてあげることを獣医さんが提案してします。
こちらの飼い主さんと子猫の例を考えてみると、猫の習性や本能が関係している場合と環境によるストレスが暴れることにつながっているように感じます。性格も関係しているのですべての子猫が同じように感じるわけではないですが、しっかりと時間をとって遊んであげるなら、飼い主さんとの楽しい時間に満足して寝てくれるでしょう。
子猫が落ち着きなく暴れるのはいつまで?
子猫が暴れる理由はさまざまありますが、忘れてはいけないことは猫は根っからの狩猟動物であるといる事です。子猫の年齢は、人間で言えば10代や20代のやんちゃな時期です。先程も触れましたが、大人になってから自分で獲物を得るための練習期間のようなものですので、子猫が暴れるのは自然な事と言えるでしょう。
また、エネルギーが余っていることでそのエネルギーを発散している行動とも言えます。人間も30代くらいになれば徐々に落ち着いてくるのと同じように、猫も大人になればほとんどが自然に落ち着いていきます。猫は1~2歳程度まで見ておくなら問題がないと言えるでしょう。もちろんもともとので性格があるので絶対とは言いきれません。
子猫が生後半年を過ぎた頃に去勢手術や避妊手術を行う家庭が多いことでしょう。特にメスの子猫の場合、避妊手術をした後は暴れる行動も減ってくるという子猫が多いです。避妊手術をするとホルモンバランスが変化するため、おとなしくなる子猫が多いのでしょう。しかしその分ホルモンバランスが変化すると太りやすくなるので、体型の変化には気を配る必要もあります。
子猫が暴れ出す原因として考えられること
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年齢を重ねていけば落ち着いてくると分かっていても、暴れ回られるのが続くとどうしてなのか気になりますよね。子猫が暴れ出す原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
1.好奇心旺盛な時期
子猫が突然暴れ出すのは、自分が知らないことや興味がある物を発見すると、それに対して執着することがあるからです。人間の子どもと同じで興味があれば何でもやってみようと思うので、とても好奇心旺盛な時期と言えるでしょう。自分が興味を持つとそれに対して飽きるまで離さないということがあるではないでしょうか。
子猫は1日のほとんどを寝て過ごしています。自分にとって興味があるのと遊ぶとすぐに疲れて寝てしまいます。思いっきり遊んでいる姿が暴れてるように感じますが、子猫にとってみれば力いっぱい遊んでいると考えられるでしょう。充電が切れたように寝ていたと思ったら、夜中でも暴れ回ることもあるので、ある意味本能のままに生きていると言えるでしょう。
2.注意してくれる人がいない
子猫を1匹だけで飼ったときには、母猫と離れて過ごしていることになります。本来であれば母猫からいろいろと学ばなければならないことを、子猫は全部独学で学んで覚えていかなくてはいけません。
暴れることに関しては、人間の子どもの場合はしゃぎ過ぎて親に怒られるということがあるでしょう。しかし、子猫の場合にはだれにも怒られることがないので、暴れているのが悪いという認識もなく、飼い主さんが暴れるのを止めようとしても構ってくれたと勘違いしてしまうことがあります。
兄弟猫や母猫がいれば、遊びながらでも猫のルールを教わることができます。暴れればだれかに怒られたり、周りに暴れる猫がいれば迷惑だと思ったりするかもしれません。子猫が暴れる原因には、その行為が悪いことだと教わっていないということもあるでしょう。
3.ストレスを感じている
子猫もストレスを感じることがあります。猫の多頭飼いや1匹だけを飼っているかによって環境が大きく異なりますので、多頭飼いであるならば猫同士のルールにストレスを感じてしまうことがあるでしょう。兄弟猫や母猫から受けるストレスや、部屋が狭ければ走る回ることができないことにストレスを感じてしまうこともあります。
1匹だけを飼育している場合には、遊び相手がいないのでつまらないと感じているかもしれません。子猫は本来母猫が一緒にいるのが当たり前ですが、1匹でだれにも甘えることができないことがストレスにつながることもあるでしょう。どのように発散したらよいのか分からずに暴れてしまうということにつながるのかもしれません。
3.ストレスを感じている
子猫もストレスを感じることがあります。猫の多頭飼いや1匹だけを飼っているかによって環境が大きく異なりますので、多頭飼いであるならば猫同士のルールにストレスを感じてしまうことがあるでしょう。兄弟猫や母猫から受けるストレスや、部屋が狭ければ走る回ることができないことにストレスを感じてしまうこともあります。
1匹だけを飼育している場合には、遊び相手がいないのでつまらないと感じているかもしれません。子猫は本来母猫が一緒にいるのが当たり前ですが、1匹でだれにも甘えることができないことがストレスにつながることもあるでしょう。どのように発散したらよいのか分からずに暴れてしまうということにつながるのかもしれません。
4.野生の本能
猫は本来は野生の生き物で、狩りをして生きてきました。野生の本能が今でも残っているので、走り回ったりすることが当たり前のことだと考えているのかもしれません。猫は夜行性でもあるので夜中に活発に活動しますが、飼い主さんにとっては静かにして欲しい時間なので暴れ回ると気になるでしょう。本能のままに走り回ったり暴れたりするからです。
また猫は本来夜行性の生き物ですが、人間と一緒に生活することによって昼間の時間帯に活動することが多くなっています。昼間にたくさん飼い主さんに遊んでもらい、夜は疲れて眠ってしまうと調子がくるってしまう子猫もいるようです。そのため、昼間に思いっきり暴れることでストレスを溜めないようにしている子猫もいます。