はじめに
猫の鼻は小さくとても可愛らしいですが、とても重要な役割を果たしている器官でもあります。また、猫の鼻には様々な色があり、鼻の色である程度猫の性格も分かると言われています。
そこで今回は、そんな猫の鼻について取り上げたいと思います。さっそく見ていきましょう。
猫の鼻の形について
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みなさんは猫の鼻の形がどのようなものか思い出せますか?猫の鼻はあらゆる角度から空気が入るように、正面の穴から左右に向かって切れ目があります。
とても小さな鼻をしていますが、さまざま機能を持っています。では、猫の鼻の機能について詳しくみてみましょう。
猫の鼻の役割とは?
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犬は鼻が優れていることで知られていますが、猫の嗅覚はどうなのでしょうか?猫の鼻の役割には、次のようなものがあります。
①においを感じる
猫だけでなく、鼻と聞いて思い浮かぶのはにおいを感じる役割です。
においは、鼻腔内の粘膜のどこでも感じられるわけではなく、鼻の奥にある嗅上皮(きゅうじょうひ)と呼ばれる限られた部分でだけで感知していると言われています。
猫の場合、人間の10倍の面積の嗅粘膜があるため、人間よりも鼻が利きます。
②食べ物のにおいを嗅ぎ分ける
猫はにおいを感じるだけでなく、食べ物のにおいを嗅ぎ分けることもできます。猫はにおいを嗅ぐことで、食べても大丈夫なものなのか、食べてはいけないものなのかを判断しています。
もし何かしらの理由でにおいを嗅ぐことができなくなってしまうと、食べて良いものかどうか判断することができないため生死に関わってくることもあります。
③呼吸を助ける
鼻は呼吸器の機能も果たしています。猫の鼻腔内は複雑な形をしており、全体が粘膜で覆われています。
そのおかげで外から取り込まれた冷たく乾いた空気は、粘膜の水分により加湿されます。また、鼻腔内を通るうちに温められるので、気管や肺への刺激を和らげる働きもしています。
④生体防衛をしている
空気中には目に見えないウイルスや細菌、ホコリなど、さまざまな異物があります。
鼻にある粘膜には、繊毛と呼ばれる細かい毛があり異物を吸着し、繊毛運動によって鼻の外へと排出する働きをしています。また、鼻粘膜にある白血球やリンパ組織には、細菌やウイルスを撃退する役割もあります。
このように鼻の働きのおかげで、体内に危険な異物が入らないよう守られ健康維持につながっているのです。
⑤温度計の役割
猫の鼻は、温度計の役割もしています。鼻で吸い込んだ空気の温度により、0.5度の違いも判別できると言われています。
猫が”猫舌”と言われているのも、実際は舌ではなく、鼻で温度を判断しています。
⑥猫同士のあいさつ
猫同士があいさつする際には、鼻と鼻を近づけてお互いのにおいを嗅いでいます。
また、猫に指先を差し出すと鼻を近づけてにおいを嗅ぎます。そうすることで私たちがどんな相手なのかを確かめているのです。愛猫が鼻であいさつをしてくれるのは、愛情表現のひとつでもあります。
まだ鼻のあいさつをしてもらったことがない方は、是非指先を愛猫に差し出してみてくださいね。
⑦自分のにおいを嗅ぎ分けている
猫はソファーやカーペットなど至るところにスリスリします。これは頬の辺りや肉球の間などにフェロモンを分泌する器官があり、スリスリする事で自分のフェロモン、つまりにおいをつけているのです。
自分のにおいが沢山ついていればいるほど、猫にとっては安心出来る環境になります。
猫の顔からは、5種類のフェイシャルフェロモンが分泌されており、マーキングや猫同士で体をすり寄せる時など用途によって使い分けていると言われています。それらのにおいを嗅ぎ分けられることからも、猫の鼻の凄さが分かります。
猫の鼻の色から見る性格
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猫の鼻には様々な役割があることが分かりましたが、実は猫の鼻は役割があるだけでなく、鼻の色からある程度猫の性格を判断できるとも言われています。では実際に、猫の鼻の色から見る性格をみていきましょう。
1.ピンク色
ピンク色の鼻をしている猫は、比較的おっとりし穏やかな性格をしている子が多いようです。また、猫の特徴であるマイペースでありながら、神経質な一面も持っています。
飼い主さんに甘えたい時と、1人でいたい時がはっきりしているのもピンク色の鼻をしている子に多く見られます。
また鼻ピンク色の猫は肉球もピンク色をしています。比較的おとなしいタイプの性格なので、新たに家族として迎えるときに参考にすることができるでしょう。
2.黒色
黒色の鼻をしている猫は、活発でやんちゃ、元気、好奇心旺盛、人懐っこい性格をしている子が多いようです。
野性味のある部分が多く残されているため、中には自己主張が強い一面を持つ子もいます。鼻が黒色の猫は肉球も黒色をしています。一言で表現するなら、子猫のまま成長したような、遊ぶのが大好きで、甘えん坊な性格をしていると言えるでしょう。
3.茶色
茶色の鼻をしている猫は、甘えん坊で、少し怖がり、でも遊ぶのが好きな性格をしています。慎重な一面もあるため、茶色の鼻をしている子は賢いのでは?とも言われています。
失敗を怖がるので慎重に行動する猫が多いことからも、賢いと言われている理由が分かります。
4.斑模様
斑模様の鼻をしている猫は、ピンク、黒、茶の3色の模様をすべて持っているので、全ての猫の性格がでていると言われています。つまり、おとなしい、人懐っこい、活発、マイペース、ツンデレと多種多様な性格をしています。
また、色の多さや濃さも関係しているようです。たとえばピンク色が多いなら穏やかな性格をしていますが、黒が多ければ野生的な性格をしているようです。