猫は比較的便秘になりやすい
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猫は比較的便秘になりやすいと言われています。しかし人間ではないので自分から助けを求めることができません。それで、飼い主が猫の様子をしっかりと確認して、便秘かどうかを見分けてあげる必要があります。
便秘はひどい場合は獣医の診察が必要で、最悪の場合は手術を必要とすることさえあります。それで、便秘になった時は慌てずに対処できるようにしたいですね。
便秘の症状
猫が便秘かどうかを見分ける症状がいくつかあります。そのうちのひとつは、猫のウンチを見ることです。もしも硬くてコロコロしている、または細いウンチが出たら、便秘気味だといえるでしょう。
トイレでなかなかウンチが出ず、踏ん張っている時間が長いと危険信号です。またウンチをする体勢を取りながら、いきんで苦しそうに鳴くようなことがあると、便秘でウンチが出ずに苦しんでいる証拠と言えます。
さらにトイレでいきんで吐くことがあります。そして吐いたものからウンチのようなにおいがしたらこれは赤信号です。かなり危険な状態で、手術でウンチを取り出さなければいけないかもしれません。
命にもかかわる危険な状態なので、すぐに動物病院に連れて行き獣医さんの診察を必要としています。
猫が便秘になる原因
猫が便秘になる原因には様々なものがあります。そのうちのいくつかを説明します。
ストレスを感じている
非常にデリケートな生き物でもある猫は、ストレスが苦手です。些細なことでもストレスを感じることがあります。例えば飼い主が構ってくれないとか、キャットフードを切り替えた時、窓の外を眺めていて他の猫を見つけた時にすらストレスを感じることがあります。
特に環境の変化が苦手なので、引っ越しをしたり新しい猫が迎えられると飼い主が思っている以上にストレスを感じてしまうことがあります。
このようにちょっとしたストレスが蓄積したり、急にストレスを感じた時に便秘になってしまうことがあるので、愛猫の性格をよく知るようにして、必要な時には相手をしてあげたり、1匹でいることを好む場合はそっとしておいてあげるようにしましょう。
水分が不足している
猫は水分をあまり摂取しなくても生きていける動物です。そのために積極的に水を飲むということがありません。
水分を取らないと体内の水分量が足りなくなるため、ウンチが硬くなってしまいます。そうなると便秘になりやすくなります。
運動が足りない
運動不足が便秘の原因になることがあります。運動をしないと胃腸の動きが弱くなり、食べたキャットフードの消化不足によって便秘を引き起こしてしまいます。猫は1日の大半を寝て過ごすので、運動不足が原因の便秘になりやすいということができます。
「寝る子」が「猫」の語源の由来だとも言われるくらいですから、しょうがないかもしれませんね。
病気かもしれない
便秘が続く場合、それは病気が原因かもしれません。便秘の症状が出やすい病気には、毛球症、腸閉塞、会陰ヘルニア、直腸憩室などがあります。
病気の場合はすぐに獣医さんに診てもらう必要があるので、すぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。
高齢による消化器官の低下
近年では完全室内飼育をする飼い主が多くなっていることや、キャットフードの品質が良くなっていること、動物医療が発展しているなどの理由によって、ペットの平均寿命が長くなっています。
猫が高齢になると、消化器官が弱くなってウンチを排泄するための筋肉が衰えたりすることもあります。そのために排便がしにくくて便秘になってしまうことがあります。
その他の理由
これらの他にも、トイレが汚いためウンチをしたがらずに我慢してしまう、何かを誤飲してしまったためウンチが出ない、繊維質が多すぎるか少なすぎるキャットフードを食べているなどの原因があります。
他にも様々な原因があるので、愛猫をよく観察し、生活習慣の見直しをする必要があるでしょう。
猫の便秘を改善するためにできること
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便秘の様々な理由を知るように努力することは大切ですが、ちょっとしたことがきっかけで便秘が改善するということもあります。愛猫との生活の中でちょっとした気遣いを示すことによって便秘の予防をし、それらを実践していくようにしましょう。
猫の便秘を解消するための方法をいくつか紹介します。
キャットフードの見直しをする
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食事と便秘には大きな繋がりがあります。普段与えているキャットフードの見直しをしましょう。キャットフードの切り替えをしただけで便秘が治るということもあります。便秘に効果的なのは食物繊維です。
キャットフードの原材料を確認して、食物繊維が多く含まれているものを試してみましょう。また消化の良いタンパク質が含まれていることも大切です。
中にはいつものキャットフードにさつまいもなどの食物繊維が多く含まれている食材を混ぜて与えることをすすめる獣医さんもいるようです。また猫の排便を促すサプリメントなどもあるので試してみるのもいいでしょう。
運動をさせる
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運動不足も便秘の原因に挙げられています。1日の大半は寝て過ごす猫ですし、年を取るとさらに動かなくなってしまいます。運動不足になると胃腸の働きが弱くなって排便が促進されなくなってしまいます。
それで、起きている時に意識して遊んであげるようにしましょう。毎日猫じゃらしで15分くらいでいいので遊んであげれば適度に運動することができるでしょう。
お腹をマッサージしてあげる
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多頭飼いをマッサージすると、腸を刺激して働きが促進されることがあります。初期の段階の便秘には即効性のある便秘改善方法です。お腹に円を描くようにして軽く撫でながらマッサージするようにしましょう。
腸の中でウンチが固まっている場合は感触でわかることもあります。多頭飼いをしていると、どの子がウンチをしていてどの子がウンチをしていないかわかりずらいので、お腹のマッサージを定期的にしてチェックすることもできます。
マッサージをするときは力を入れすぎないように気を付けましょう。不快感を感じて嫌がってしまいます。またお腹を触られるのを嫌がる子もいるので、ストレスにならないように気を使いながらマッサージしてあげてくださいね。
ストレスを解消するために遊んであげる
デリケートな性質を持った猫は普段のストレスが原因で便秘になってしまうことがあります。そんな時はストレス解消できるように時間をとって遊んであげるものいいでしょう。
一緒にいる時間を少し増やして相手をするだけでもストレスを解消してあげることができますよ。猫によっては1匹でいることを好むことがあるので、その場合は意識的に1匹になれるようにしてあげるといいでしょう。
トイレの掃除をする
猫はきれい好きな動物です。トイレが汚れているとウンチをするのを我慢してしまうことがあります。トイレの砂が気に入らないだけで我慢することもあるようです。
それで、トイレはいつも手入れしてきれいに保つようにしましょう。また猫が気に入ってちゃんとウンチをする砂を選ぶことも大切です。
猫の便秘を改善するキャットフードを選ぶときのポイント
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キャットフードの見直しをするだけで猫の便秘が改善されることがあります。毎日食べるキャットフードですから、できるだけ質のいいものを与えたいですね。
それとともに便秘を改善したり、予防になるキャットフードを選ぶようにしましょう。選ぶときのポイントを説明します。
食物繊維が多いものを選ぶ
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食物繊維を取ることによって便秘の解消を期待することができます。もともと食物繊維を取る習慣はない動物ですから、長期的に過度の食物繊維を与えることは望ましくありません。
それで、食物繊維が3%程度のキャットフードを選んで、必要な時には食物繊維が含まれたトッピング、蒸かしたサツマイモやカボチャなどを与えることもできます。
食物繊維としてビートパルプを使用しているものがあるので注意しましょう。これは砂糖大根の搾りかすで栄養はほとんどありませんし、ウンチを固めてしまう作用もあります。
また穀類は猫にとって消化しにくいものなので、できれば穀類不使用のグレインフリーのキャットフードを選ぶようにしましょう。
脂質の多いものを選ぶ
適度な脂質は便秘の解消になります。脂質が15%~20%くらいのキャットフードを選びましょう。与えすぎると下痢になるので注意してください。
療法食などの理由でキャットフードの切り替えができない場合はオリーブオイルを1日1回小さじ1杯くらいあげると便秘に効果的だと言われています。
高タンパクなものを選ぶ
肉や魚をたくさん使用したキャットフードは消化吸収に優れていて、エネルギーに変わりやすいとされています。そうするとウンチの量が減るので、腸内にウンチが溜まりにくくなり、便秘の解消を期待することができます。
猫の便秘を改善する!おすすめキャットフードのランキング
上記のポイントをもとに、猫の便秘の改善に効果的なキャットフードを紹介します。
第1位 モグニャン (1.5kg 3,960円)
主原料に赤ちゃんの離乳食にも使える安全で高品質の白身魚(スケトウダラ)を贅沢に使ったSランクのプレミアムキャットフードです。白身魚は低脂肪で高タンパク、消化吸収は抜群に優れているのでウンチの調子を良くするのに最適です。
食物繊維が豊富な食材であるサツマイモやカボチャも使っているので、健康的な便の排泄を可能にします。猫にとって消化しづらいイネ科の穀物は一切使用していないグレインフリーです。
アレルギー対策や消化吸収のことをしっかりと考えられたモグニャンは、子猫からシニア猫までどの年代でも安心して与えることのできるおすすめのキャットフードです。
他のプレミアムキャットフードに比べると脂質がやや少なめなので、便秘が解消しない場合は1日1回小さじ1杯のオリーブオイルをモグニャンにかけて与えてみてください。
第2位 カナガン (1.5kg 3,960円)
乾燥チキンをメインに使用したカナガンは、なんとお肉の配合率が60%以上とたっぷりです。そして穀物は不使用のグレインフリー、さらに100%無添加なので安心して愛猫に毎日与えることのできるプレミアムキャットフードです。
猫にとって消化不良を起こしやすいイネ科の穀物は一切使っていない代わりに、消化と腹持ちがいいサツマイモが使用されています。
サツマイモにはもちろん食物繊維が豊富に含まれています。猫にとって消化に良い素材で作られており、さらに脂質は20%と高く、腸内に詰まってしまったウンチの排出を助ける働きが期待できます。
毎日良質で腸内環境に優しいカナガンを食べさせることによって、便秘を解消し、健康なウンチが続くことを期待することができるでしょう。
第3位 オリジン (2.27kg 7,344円)
オリジンはタンパク質が42%以上と他のキャットフードをタンパク質の量で圧倒している、猫本来の食生活を考えたプレミアムキャットフードです。脂質の割合は20%程、食物繊維も多すぎず少なすぎずの調度良い割合です。
アレルギーのリスクを上げ、さらに消化に悪いとされている穀物は一切使用していないグレインフリーで、しかも無添加の非常に優れたフードです。ただ1袋が多いので、1匹しか飼育していない場合は使い勝手があまり良くないのが残念です。
第4位 シンプリー (1.5kg 3,960円)
骨抜きサーモンをメイン素材として使用した良質のプレミアムキャットフードです。サーモンはアレルギーの心配が少なく、消化吸収に非常に優れた素材です。
高タンパクで低炭水化物と、猫の体に理想の食材で、便秘対策に必要な食物繊維も豊富に含まれています。またお腹に優しいオリゴ糖やオーツ麦を含んでいるのでウンチの排泄もスムーズになることが期待されます。
第5位 アーテミス オソピュア サーモン&ガルバンゾー (2.3kg 4,536円)
こちらも消化吸収に優れたサーモンをメインに使用しています。またグレインフリーなので消化に悪いイネ科の穀類は一切使用していません。
ガルバンゾー(ひよこ豆)を使用しているので、食物繊維はもちろん、たんぱく質、ビタミン、ミネラルも豊富に含まれています。便秘気味の愛猫にとってはオススメのキャットフードで、穀物アレルギーを持っている子でも安心して食べることができます。
第6位 ジャガー (1.5kg 4,280円)
もともとは肉食の猫のために、新鮮なチキン、鴨肉、サーモン、マスを贅沢に使ったリッチなプレミアムキャットフードです。高タンパクのフードで動物性タンパク質はなんと80%以上あります。
安心のグレインフリー(穀物不使用)でアンチエイジング効果のあるスーパーフードとして注目のマルベリー、疲労回復や血行促進に効果がある高麗人参が使用されています。添加物は一切使用しておらず、素材の香りだけで猫の食欲をしっかりとそそります。
第7位 ファインペッツ (1.5kg 3,704円)
アレルギー性がチキンよりも低いとされているアヒル肉(フランス産)とニシン(オランダ産)を主原料としているファインペッツは、人間が食べることのできるレベル(ヒューマングレード)の原材料しか使っていない、世界最高品質で安心安全なキャットフードです。
肉類原材料割合も85%と非常に高く、猫の体に負担が少なく、消化吸収率は87%と非常に高いため、少量でも十分に栄養を賄うことができるお腹にも優しいキャットフードです。
消化吸収率が他のキャットフードに比べて高いですから、今まで通りの量を与えていると肥満になってしまう可能性があります。切り替えの際は、猫のストレスにならない程度に少しづつ量を減らしながら与えるようにしましょう。
まとめ
猫の便秘の原因や改善方法、また便秘の改善におすすめのキャットフードについて紹介することができました。デリケートでストレスを感じやすい猫は便秘になりやすいこと、また放っておくと重症化して命にかかわることもあることがわかりましたね。
愛猫が便秘気味だなと思ったらすぐに対処したいものですね。
近年になってキャットフードもだいぶ進化しています。猫の体に優しく、高品質なキャットフードをたくさん見ることができるようになりました。切り替えたらすぐに変化が起こるわけではないことも知っておきましょう。
猫の体内の血液は入れ替わるのに3か月ほどかかるとされています。それで、キャットフードの切り替えをした場合は3か月を目安に愛猫の様子を見るようにしましょう。
便秘には様々な原因があるので、キャットフードを切り替えても改善が見られない場合はすぐに動物病院に連れて行って獣医さんに相談してくださいね。